潮首岬に郭公の鳴く の商品レビュー
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本格推理で、地道に足で考えている警部補に感情移入しつつ読み込んでいたが、最後に名探偵ジャンにおいしいとこ取りされたような感じ。捜査本部が、一少年を招いての解説のシーン、無理を感じる。男と女の「血」というか怨念の違いが恐ろしい。 函館在住者として、函館シリーズ3作(立待岬・葛登支岬・潮首岬)で、これだけ「潮首岬」に変更。また作品中の地名も皆実在地名なのに、「潮首」→「汐首」の実名でもいいのにとおもう。逆に、地元名士に岩船家が有り気になる。フィクションはわかるけど、これこそかけ離れた一族の名にすべきだったのではないか。
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とにかく登場人物が多い。 内容自体はおもしろかった。 が、家族のあり方というか、人間関係が特殊で、あんまり現実味はなかった。 警察が地道な捜査を進めても何もわからない中、毛利小五郎(というか江戸川コナン)的な立場のフランス人少年が名推理を披露するのも、読み手の気持ちが置いていかれ...
とにかく登場人物が多い。 内容自体はおもしろかった。 が、家族のあり方というか、人間関係が特殊で、あんまり現実味はなかった。 警察が地道な捜査を進めても何もわからない中、毛利小五郎(というか江戸川コナン)的な立場のフランス人少年が名推理を披露するのも、読み手の気持ちが置いていかれる感じがした。「誰なん君…」みたいな。 〈上記は解説を読む前に書いた。以下、解説読了後〉 なるほど、思えば本格推理小説を読んだのは初めてかもしれない。 たしかに、いつも読んでいる小説を読むつもりで読むのは、こちらの姿勢が悪かった。推理小説を読むぞ!と思って読めば、たしかにパズルが組み合わさっていく爽快感があり、ジャンくんの聡明さに拍手を送りたくなる。
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うーん…。個人的にはつまらなかったなぁ。 登場人物が多すぎて話が発散してて全然まとまりがなかった。 謎解きが他力本願すぎるし、登場人物に全く魅力なし。 読むの何回も辞めるかと思ったくらい、うーんでした。
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文章の密度が高いからか読むのに時間がかかったが、真っ当な本格ミステリ。若者が老人みたいな話し方をする点とか、登場人物が魅力的に感じられないところが、好みではなかった。表紙のイラストは好き。
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函館を舞台にした名家の美人三姉妹の連続殺人事件を追う舟見警部補と山形警部のコンビ捜査に、探偵役ジャン・ピエール少年の鋭い頭脳が冴える。 芭蕉の俳句の見立て殺人は『獄門島』を連想させるが、全体の雰囲気は現代のサスペンスドラマ調で良く言えば安心できる懐かしさ。 ラストの真犯人の動機の吐露が凄まじかったなぁ。そこだけ激しくて悲痛でドロドロで本家横溝ミステリーに勝るとも劣らない女の血の業がひしひしと刺さる。愛と憎しみは表裏一体、郭公は罪深い…。 男と女の「生存の基盤」の永遠のかけ違いを明確に思い知らされた結末だった。
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この作者は初めてだったから途中までは後味悪く終わりそうでやだなーって思ってたんだけど、いい感じに突き抜けて終わったのでよかった。
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書店で見かけ、2サス的なミステリかしら、と思いつつ帯を見たら有栖川先生のお名前が 購入して読んでみたら獄門島のオマージュ、いや、有栖川先生に倣って言うなら『本歌取り作品』でした でした、とは書いたけど、鈍い人間なので帯を見ずに読んでいたら獄門島を思い浮かべていた自信はないです ...
書店で見かけ、2サス的なミステリかしら、と思いつつ帯を見たら有栖川先生のお名前が 購入して読んでみたら獄門島のオマージュ、いや、有栖川先生に倣って言うなら『本歌取り作品』でした でした、とは書いたけど、鈍い人間なので帯を見ずに読んでいたら獄門島を思い浮かべていた自信はないです 三姉妹、芭蕉の見立て……「一つ家に~」の句なんてそのままなのに (一応獄門島も読了済みだけど、遥か昔の事すぎて映像作品の記憶の方が強いです) 最初はネタバレ感想を書くつもりだったけど、そうすると必然的に獄門島のネタバレにも触れたくなってしまうので、どうしたものかととても悩みました(笑 有栖川先生の解説から引用で 「手堅い優等生的な作品というのではない。(中略)『潮首岬』は、冒険的で美しい」 とあるのだけど、上記のように自分は獄門島をぼんやりと認識している程度の人間なので、その冒険的な部分をあまり感じる事が出来ず、手堅い優等生的な作品という印象の方が強かったかなーと でも悪い意味ではないですよ 読んでいて抜群に面白かったのは確かです 三部作らしいので、残り二冊も読むつもりでいます!
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函館で評判の美人三姉妹の末妹が殺害される。芭蕉の句に見立てて起こる連続殺人。割とベタな感じの前半ではありますがなかなかの推理の端緒をつかませないというか。 おもしろかったか?というと・・・まあぼちぼちではあるんですが。なんでだろう?なんか妙に読みづらさを感じたんだよな。文章が時折...
函館で評判の美人三姉妹の末妹が殺害される。芭蕉の句に見立てて起こる連続殺人。割とベタな感じの前半ではありますがなかなかの推理の端緒をつかませないというか。 おもしろかったか?というと・・・まあぼちぼちではあるんですが。なんでだろう?なんか妙に読みづらさを感じたんだよな。文章が時折硬く感じたり登場人物がどんどん増えていって「あれ?誰だっけ?」ってなったり。正直途中ちょっと眠くなりました。 探偵役も、なんかこれは前作とかがあったのかな?と思ったけどそういうわけでもなく。急にでてきてさらっと謎解いてってだけだと・・いや登場自体はかなり早くからではあったけど、唐突感は否めない。最初からこいつが真相を暴くんだろうなとわかりやすいわりに最後までなにもしないわけだし。
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俳句の見立てで殺されていく美人三姉妹というプロットは誰が見ても「獄門島」。もっとも横溝流のケレンとは無縁で、警官たちの足を使った地道な捜査が延々と、社会派風に描かれる。それ自体は新本格以前から本格推理をがんばってきた作家さんにありがちな作風なので、そういうものなのだが、描写が淡々とし過ぎていて勘所が掴みにくい。例えば、三つの殺人は実は凝ったトリックによる、一種の不可能犯罪なのだが、それがよく伝わらない。だから快刀乱麻を断つ、ジャン・ピエール少年の謎解きも、読者の方ががんばって驚いてあげないといけないような感じもあって、なんとももったいない気がする。
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