死してなお の商品レビュー
「刑事学校」というシリーズの続きのようですね。 知らずに読み始めてしまいました。 前作読んでなくても、特に問題なく読み切れましたが、よんでたらより面白うよめただろうな。 とんでもない暴虐の限りをつくし、最後は自殺した「萩谷」の生きし道を、刑事三浦が追いかけるというストーリー。 ...
「刑事学校」というシリーズの続きのようですね。 知らずに読み始めてしまいました。 前作読んでなくても、特に問題なく読み切れましたが、よんでたらより面白うよめただろうな。 とんでもない暴虐の限りをつくし、最後は自殺した「萩谷」の生きし道を、刑事三浦が追いかけるというストーリー。 第三者にとっては「ひどい加害者」「ヤバイやつ」がいて、「かわいそうな被害者」がいて……というのはだいたいの事件の構図だけど、当たり前だけどその「ヤバイやつ」にも生きてきた道があって、その人なりの道理があるのか、と当たり前だけど気づいていなかった(実感をもってとらえていなかった?)ことを、しっかりと見せてくれる作品。 本作の主題と全然関係ないけど、作中に新型コロナの流行に言及するような表現がちょいちょいあって(それが、ストーリーの進行上必須というような印象も受けないので余計に)面白かった。何かへの忖度??
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大分県警の若い三浦賢太郎刑事は、既に解決した事件ではあるのだが、過去に世間を騒がせた犯罪者である萩尾信の半生を再度調査し、犯行に及んだ動機などの考察をまとめろとの命を受ける。 三浦刑事が配属されている部署は刑事部刑事企画課捜査支援室で、犯罪は何故起こったのか、動機は何にあったのか...
大分県警の若い三浦賢太郎刑事は、既に解決した事件ではあるのだが、過去に世間を騒がせた犯罪者である萩尾信の半生を再度調査し、犯行に及んだ動機などの考察をまとめろとの命を受ける。 三浦刑事が配属されている部署は刑事部刑事企画課捜査支援室で、犯罪は何故起こったのか、動機は何にあったのかを調べ、今後の犯罪捜査の手助けとなる資料として、そして似たような犯罪の再発防止を目的として、事件を様々な角度から解析している部署だ。 萩谷信が起こした犯罪は、全国を股にかけ、凶悪な強盗や侵入窃盗を繰り返し、荒稼ぎをしていた。 萩谷信の特筆すべきは、子供の時からの常軌を逸した行動にあった。 後に逮捕された仲間たちは、口々に萩谷信の非道なまでの冷酷さからか、悪魔と称した。 犯罪グループのアジトを警察が踏み込んだ時、仲間たちは抵抗抗戦したのだが、萩谷信は激しく抵抗することもなく、拳銃で自らのこめかみを撃ち抜き、なぜかあっさりと自決する。 三浦刑事の初動は、萩谷信の出生を辿ることから物語は始まる。 しかしその手掛かりは少なく、犯罪の真相に迫るにはあまりにも時間が無かった。 限られた時間ながら調査を進めるに従って、三浦刑事は萩谷の意外な本性を徐々に知ることになる。
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解決した事件の犯人の内面を調べるということに1冊を割いた作品に初めて出会った。 全体の素地としては地味で静かだが、その分小さな変化にも気づきやすく作品に入り込めたな。 信だけでなく、母親の充世にも多くの焦点を当てることによってより信をより深く理解しようと試みる点を描いているところ...
解決した事件の犯人の内面を調べるということに1冊を割いた作品に初めて出会った。 全体の素地としては地味で静かだが、その分小さな変化にも気づきやすく作品に入り込めたな。 信だけでなく、母親の充世にも多くの焦点を当てることによってより信をより深く理解しようと試みる点を描いているところが素晴らしい。 このページ数でこれだけしっかりした作品なっているとは驚き。
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萩谷の生い立ちにスポットが当たって萩谷中心に話が進む。萩谷を徹底的に調べたあとに主人公が導き出した答えがオチになるわけだけど、ん?ほんとにそう?という感じで少し腑に落ちない。想像の域を越えないし、萩谷の泣き今、本当の理由を知ることはできない。
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【異常な殺人者となった男の半生とは――。「もぐら」シリーズ著者の新境地】かつて大分県警を震撼させた異常犯罪者・萩谷信。県警の三浦は、彼の半生を調べるため、少ない手掛りをもとに足跡を辿るのだが……。
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