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マイノリティだと思っていたらマジョリティだった件 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2024/04/07

きっかけ→新着図書として図書館に入っていたので借りた。 読む前→マイノリティを持ちつつもある面では誰もがマジョリティなんだよとひたすらその結論が繰り返されるのかと思っていた。 読んでみて→全員特殊な体験をしつつもある面ではマジョリティであるというのは感じた。マイノリティというのは...

きっかけ→新着図書として図書館に入っていたので借りた。 読む前→マイノリティを持ちつつもある面では誰もがマジョリティなんだよとひたすらその結論が繰り返されるのかと思っていた。 読んでみて→全員特殊な体験をしつつもある面ではマジョリティであるというのは感じた。マイノリティというのはルーツと家族か自分の障害の有無と性的な面のみだと思っていたがそうではない人もいて、決めつけて読んでいたことに気づいた。 面白かったのは「共同家族」として知らない人と住んだ経験を持つ人のお話。「(特別好きだったわけじゃないけど)悪くないよね」という言葉には特別感がなくてリアルだと思った。 私にもマイノリティの要素がありそこそこ受容しつつも時折マジョリティへ反発したり、差別されながらふつうに生きている。 大学へ行ったら精神障害、睡眠障害、身体障害、ステップファミリー、親から愛を受けずに育った人などあらゆる人がいて自分のマイノリティがあっという間に埋もれていったことを思い出した。 美談にはせず、でも苦しんだ面を堂々と書いているところが良かったと思う。読みにくいものもあるけれどドキュメンタリーでもなく、特別教訓を全面に押し出すでもない感じがタイトルと一致していると思った。

Posted byブクログ

2023/08/22

本の中にいろいろな価値観があり、共感できるもの、できないもの、個人の価値観で変わりそうなエッセイ。私は、自分の置かれた状況でマイノリティにもマジョリティにもなること、それには気づきにくいことに共感しました。

Posted byブクログ

2023/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

様々なマイノリティ性を持つ方々のライフストーリーを、その方々自身の筆で綴る。 とても興味深かった。 マイノリティの中のマジョリティ性、マジョリティの中のマイノリティ性ってあるよなあ、と思って読んでいたら、ラストの前川直哉さんの章がそのものずばりのことを扱っていて驚いた。それでこの話題がラストなのね。 統合失調症の母の世話をするヤングケアラーとして育ち、自身も双極性障害を持つナガノハルさんの『卓越化に使われる凶人』の文章は自分を振りかえさせられた。“「ふつうは精神障害者を奇異な目で見るけれど、私はそんな目で見ない」とか考えてこの文章を読んでくれるのかもしれない。私の文章がそういう卓越した他者との差異化に使われるとだとしたら、それは何とも虚しいことだ。”p122とは、痛すぎる皮肉である。 私は、いわゆるマイノリティの方に興味があって、書籍も多く読んでいるが、それは自身の中のマイノリティ性(だと自分では思っている)を慰めるためであり、世界は広く、人間は多様だということを、知っていきたいからだと認識していた。―――思えば失礼かもしれない。 でも、その中にナガノさんの指摘している、私自身を「卓越化」したいがためという理由もゼロではない気もしてくる。 要するに、人と違う分かってる私という自分に酔っていたい部分もあるのだ。 恥ずかしいのだが仕方がない。 ナガノさんの文章はシャープで刺激に満ちていて面白いのでご著書もいつか読んでみたいと思った。 重度障害者の村山美和さんには、障害とか意識することなく、家族への思いに共感し、涙した。 『さよなら人類』がヒットしたバンド「たま」の石川浩司さんもいて驚いた。 「着いたー」と叫ぶ、山下清みたいな坊主で白ランニングのおじさん、あの人なんなんだろう、と、子供心に思っていた。実際も面白くてかっこいい方なんですね。 その後、映画で山下清役を演じたそうです。

Posted byブクログ

2023/05/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これは読み進めたら辛いやつだ、と読み始めて思って、でもこれは読まなきゃならないやつだと謎の使命感に駆られ読了。 (当然ながら)書き手もさまざま、書き方も様々でパラパラ読む事ができないので、気になる部分だけの拾い読みでも十分お腹いっぱいかも。でも、マイノリティのことを知ってやろうかというマジョリティ側から立つスタンスでは、そうはならないかな。 特に、母が統合失調症で自らも精神病という方に癒やされた。常に何で機嫌を損ねるかわからない人のそばに幼少期いると、自分か他人の機嫌をコントロールできるかのような考えの人間になるという部分は、全くその通りで私も同じだ。それからどれだけ夫(や子ども)に助けられた、ということも。自分がなにかはみ出したと思われる行為に対して、罰せられたり怒鳴られたり、不機嫌になられたり、もらえると思ったものを取り上げたり、されない世界線で生きることを選択したのだと振り返ることになる。 と、私にとっては、なにか思い出せないくらい辛いことや、当たり前に存在していた不幸(と言っては不快な方がいるかと思うけど‥)に目を向けることになりました。

Posted byブクログ

2023/03/10

車掌の長年の読者なので、塔島ひろみさんのところを読んで泣いてしまった。「大安の日にはあんばんを買う」を子どもが小さい時に読み、とたま励まされた。そんな私は病気にもならず、むしろ健康になった。あんこが嫌いなので、あんぱんを一度も買ったことがないからかもしれない。

Posted byブクログ