アホウドリの迷信 現代英語圏異色短篇コレクション の商品レビュー
ついていけなくて迷子になった。 収められた短編は手加減なしの難解さを全開にしていて話の筋を追いきれなくなったのは二度や三度ではない。難解な話が好きな方や編者、訳者でピンと来た方にはおすすめ。
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短編たちも面白いけど(ぶっ飛びすぎてて???なものも結構あるので星4つ)、ふたりの対談が読めるのがすごくいい。おすすめされてる本をメモする手がとまらなかった。ここまでいろんなことに詳しいと、読むのも楽しいだろうなあ…かっこいい…!
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二人の翻訳家が、それぞれに翻訳したい英語圏の作品を持ち寄って翻訳、短編集となった本。 コンセプトはとても良いと思うのだが、いかんせん各々の作品の内容が全く面白くなかった。 幻想小説なのかと思うが、意味が全くわからないものや、翻訳のミスなのか原典のせいなのか、混乱しているように思え...
二人の翻訳家が、それぞれに翻訳したい英語圏の作品を持ち寄って翻訳、短編集となった本。 コンセプトはとても良いと思うのだが、いかんせん各々の作品の内容が全く面白くなかった。 幻想小説なのかと思うが、意味が全くわからないものや、翻訳のミスなのか原典のせいなのか、混乱しているように思えた。読み終わっても何一つ心に残らないのは残念だった。 勧められて読んだが、そもそも翻訳物の短編自体、好きじゃないのかもしれない。今後本を選ぶ際は注意しようと思う。
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翻訳家の岸本佐知子さんと柴田元幸さんが、自分がおもしろいと思う、なおかつ「日本でまったく、もしくはほとんど紹介されていない」英語圏の作家の作品を、それぞれ四人ずつ、紅白歌合戦のように交互に翻訳して紹介する。お互いが一人ずつ紹介した後、「競訳余話」と題して紹介した作家やその周辺に関...
翻訳家の岸本佐知子さんと柴田元幸さんが、自分がおもしろいと思う、なおかつ「日本でまったく、もしくはほとんど紹介されていない」英語圏の作家の作品を、それぞれ四人ずつ、紅白歌合戦のように交互に翻訳して紹介する。お互いが一人ずつ紹介した後、「競訳余話」と題して紹介した作家やその周辺に関して語る対談も収録されている。 率直な感想として、まず「難解」。サブタイトルに現代英語圏「異色」短篇コレクションとあるように、物語のテンプレに沿って安心して読み進められるような作品は一つもなかった。読み終わった後に、「自分は、この物語のあらすじをこんなふうに理解したけど、本当にそれで合ってるのかな?」と不安になる。そこで解説がほしくなって「競訳余話」を読むのだけど、それでも分かったような分からないような、なんともあやふやな感じでモヤモヤする。でもそれがなんだかクセになるような作品ばかりだった。 タイトルの「アホウドリの迷信」は紹介された作品の中の一つで、お腹に赤ん坊を宿した主人公の女の子と、赤ん坊の父親で船乗りとして海に出ていった男の子の物語。男は迷信深い人で、「アホウドリの中には死んだ船乗りの魂が入っている」と彼女に以前話したことがある・・・というような話。 他の話もおもしろかったけど、個人的には「引力」という作品が心に残った。他のものと比べると少し読みやすかったし、「競訳余話」に載っていた柴田さんの言葉と同じような印象を持ったのかもしれない。 ❝意志の力で自分の人生は自分で作っていけるのだ、ではもちろんなく、人生は偶然の産物で自分がどうもがいても予め決まっているのだ、みたいな単純な諦念でもなく、その間で、頑張っても仕方ないのかもしれないけど、でもまあ頑張るしかないか、というような実感。それは今の時代にはいつにも増してしっくりくるのかなという気がします。❞ (p.209)
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集中力が薄れて、短編さえ読むのが大変になってきた私 最初の「大きな赤いスーツケース…」は、デカメロン・プロジェクトの方で既に読んだことがありましたね。 個人的には次の「オール女子フットボールチーム」が好きかな。 LGBT的要素もありながら、終始さわやかな感じがよかったかも。 岸...
集中力が薄れて、短編さえ読むのが大変になってきた私 最初の「大きな赤いスーツケース…」は、デカメロン・プロジェクトの方で既に読んだことがありましたね。 個人的には次の「オール女子フットボールチーム」が好きかな。 LGBT的要素もありながら、終始さわやかな感じがよかったかも。 岸本さんと柴田さんの対談も面白くて、積読減らしたいのに、増えてしまったな…うーん
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柴田元幸氏と岸本佐知子氏が互いに既訳のない短編作品を持ち寄って訳した共訳短編集。「異色短篇コレクション」と銘打っているだけあって、それぞれの作品にお二人の好みが滲みながらも、「現実八割、幻想二割」と表現されているトーンが全編に一貫している。私的ナンバーワンは表題作の「アホウドリの...
柴田元幸氏と岸本佐知子氏が互いに既訳のない短編作品を持ち寄って訳した共訳短編集。「異色短篇コレクション」と銘打っているだけあって、それぞれの作品にお二人の好みが滲みながらも、「現実八割、幻想二割」と表現されているトーンが全編に一貫している。私的ナンバーワンは表題作の「アホウドリの迷信」。実際に見たことなどないはずの光景が眼前にありありと浮かび上がり、しばらく頭を離れなかった。短編に加えて、お二人の対談をまとめた「共訳余話」も収録。各作品や作家をめぐる興味深いエピソード満載で、読み応えがある。
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岸本佐知子さんと柴田元幸さん。 両氏が、日本ではあまり知られてない英語圏の作者の作品を訳した短編集、と聞いて、これは読まねば!と、思っていた。 柴田さん、岸本さん、お二人の対談と、リズムに乗ってどんどん読み進めていった。 各4作家ずつ訳されているが、どれも「変な」おはなしでワクワ...
岸本佐知子さんと柴田元幸さん。 両氏が、日本ではあまり知られてない英語圏の作者の作品を訳した短編集、と聞いて、これは読まねば!と、思っていた。 柴田さん、岸本さん、お二人の対談と、リズムに乗ってどんどん読み進めていった。 各4作家ずつ訳されているが、どれも「変な」おはなしでワクワク。 「変な」という言葉はお二人の対談でも何度か出てくる。 特に好きなのは『アガタの機械』カミラ・グルドーヴァ、『オール女子フットボール』ルイス・ノーダン、『最後の夜』ローラ・ヴァン・デン・バーグ、『野良のミルク』サブリナ・オラ・マーク。 特に『アガタの機械』は私の大好きな映画『乙女の祈り』みたいな雰囲気で良かった。 翻訳小説を読了すると、「文学読んだ!」感あって、満たされる〜
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一編あたり20ページ前後の短編10編。 ただ、選者、訳者が柴田元幸と岸本佐知子ときたら、それはもう珠玉だろうと。 二人が選ぶ作品なのでもちろん一筋縄では理解できない不思議な文章のものも多くありつつ、でもそれは短編のいいところ。理解できなくても雰囲気を十二分に味わえ、「辛いかも」...
一編あたり20ページ前後の短編10編。 ただ、選者、訳者が柴田元幸と岸本佐知子ときたら、それはもう珠玉だろうと。 二人が選ぶ作品なのでもちろん一筋縄では理解できない不思議な文章のものも多くありつつ、でもそれは短編のいいところ。理解できなくても雰囲気を十二分に味わえ、「辛いかも」って思う前に不思議な読後感のみを残して終えられる。 そんな中でも私は比較的物語の筋がはっきりしている ルイス・ノーダン「オール女子フットボールチーム」(岸本訳) レイチェル・クシュナー「大きな赤いスーツケースを持った女の子」(柴田訳) の2編が好きだったかな。 カミラ・グルドーヴァ「アガタの機械」(柴田訳)もよかった。最後に少しぞっとさせる展開、好きだな。 世の中には、世界には面白い話がたくさん埋もれているなあって、感じさせてくれた。
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短編集。最初の小説が面白くて頑張って最後まで読む。 幻想小説も多くてなんか怖かった。 全ての短編に翻訳者お二方の解説「競訳余話」が挟まっているので読み通せた気がする。 最初の小説が面白かった人へのおすすめとして「舞踏会へ向かう三人の農夫」が紹介されていた。 これ小説だったのか。
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