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56日間 の商品レビュー

3.3

16件のお客様レビュー

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2024/04/04

アイルランド、ダブリン。COVID-19でロックダウンがつづくなか、ひとつの死体が発見される。その56日前、未知のウィルスの脅威が忍び寄るダブリンで、一組の男女が出会い、惹かれあう。だが二人には秘密があった。 ・・・という、あらすじを聞いただけで面白そうな作品。「遭難信号」の著...

アイルランド、ダブリン。COVID-19でロックダウンがつづくなか、ひとつの死体が発見される。その56日前、未知のウィルスの脅威が忍び寄るダブリンで、一組の男女が出会い、惹かれあう。だが二人には秘密があった。 ・・・という、あらすじを聞いただけで面白そうな作品。「遭難信号」の著者の作品だったんですね。 彼と彼女と何度も視点が入れ替わり、また現在と過去を行ったり来たりするので、時折前のページを振り返ったりしながらになりましたが、筋がわかりづらいということはなく読みやすかったと思います。 二人が抱える「秘密」は中盤くらいまでには察しが付く感じなのですが、結末が冒頭に示されている中で、どのような軌跡によってそこにたどり着くのか、ドキドキしながら読みました。 日本から遠く離れたダブリンの話ではありますが、2020年当時の世界の雰囲気を久しぶりに思い出し(基本的にはあまり変わらない)、そんな記録としても面白い小説だと思いました。

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2024/03/06
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・あらすじ コロナ禍にあるイングランドのダブリンで腐乱死体が発見される。 その死体を捜査する現在パートの警察官視点ととある訳あり男女の56日間の心理戦パートが入り乱れる。 ・感想 面白かった! よくある時系列バラバラで0地点に向けて進んでいく系の作品。 オリヴァーのあの最後の告白は真実なのかな? やった事は許されない。 でも彼は後悔して必死に償ってたように思えたから(結末は提示されてたので)とても同情してた。 でも最後の最後であの真摯な告白にも自己保身があったのか…と思うとなんとも言えない気持ちに。 イヤミスではないんだけどやりきれない作品。好き。

Posted byブクログ

2023/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

帯の文言と、コロナ禍に着想を得たということで惹かれて読んだ!時系列を行ったり来たり、なかなか全体像を掴むのに苦労したが、伏線回収は面白く読めたかな。サスペンスだけど箱を開けてしまえばまぁそうなるか、、という感じが。事件を担当する2人の警官の話がもっと読みたいなんて思った。

Posted byブクログ

2023/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

コロナのシャットダウン状況を活かしたサスペンス。 刑事側から見た「事件」とその56日前に始まった「ロマンス」が同時進行で語られる。 「ロマンス」の男主人公がどうやら「事件」の被害者らしいというのはわかってくるが、あまりに単純なので実は別の人間が被害者かと思われたがその点はとくにひねりはなかった。単純な物語構成で名だたる作家たちの推薦文であっと驚く大どんでん返しを期待していたら拍子抜けする。 この小説はあくまでコロナ時代を利用したサスペンス。 ・シャットダウンにより外デートができない。 ・買い物や散歩も別行動 →接点のない二人の『偶然の出会いによるロマンス』なら目撃者は0になる。 ・密室で閉じこもることによりハイスピードで二人の仲は深まる →普通なら打ち明けられないような真実をもらしてしまう キアラは余命いくばくもない母親に安寧をもたらすため、自分が生まれる前に起こった「殺人事件」の真相をさぐろうと『彼』に近づいた。 その過去の事件は刑事のパートで語られたイギリスのジェームス・バルガー事件をモデルにしたもので(実際の事件よりは突発的なもので幸せな家の子が犯した事件に変えられている)彼がそのうちの1人、リーダー格の少年にそそのかされた従犯者だった。キアラは事件の当事者で兄を失い父は自殺し母は心を病み姉と大変な想いをして生きてきた。 ここだけは騙された。 そして出オチでどうなるか大体予想はつくもののキアラが二人で過ごすうちに芽生えた感情、『彼』がキアラと過ごすうちに芽生えたある感情、それが交錯してその結末につながるクライマックスはシャットダウンの閉塞した状況がより緊迫感を強めていた。 目に見えないコロナウィルスとSNS社会で身を潜めていきる『彼』 コロナ禍のなかの小説らしい。

Posted byブクログ

2023/06/30

「おっ?おーん…」そんな読了感。作者のミスリードにはしっかり引っ掛かったものの… キアラとオリヴァーの二視点と警察の視点をクリストファー・ノーランばりに行ったり来たりするやつ。 翻訳本ってなんか読みにくさがあるんだけど、これは凄く読みやすい。ただ、「彼が言った」とかそういう言...

「おっ?おーん…」そんな読了感。作者のミスリードにはしっかり引っ掛かったものの… キアラとオリヴァーの二視点と警察の視点をクリストファー・ノーランばりに行ったり来たりするやつ。 翻訳本ってなんか読みにくさがあるんだけど、これは凄く読みやすい。ただ、「彼が言った」とかそういう言い回し、あれは宇宙空間彷徨って土星に行った時ぐらい天地がわからなくなった。あと、恋愛パート少なくして高圧縮にして欲しかったなぁ。恋愛ありきなのはわかるけど。

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2023/05/08

遺体が見つかった当日と過去が交互に描写される。56日とは言え、実際にはもっと以前まで遡っての描写もある。 始めから、恋愛小説のような展開にハズれたかとがっかりしたが、我慢して読んでみて、との感想を読んで、まさにその通りだった。最後の衝撃が素晴らしかった。

Posted byブクログ

2023/04/19

日本版の売り出し方がよくない。 表紙写真、そして帯の文句。まるで「奇跡のラブロマンス、感動のサスペンス!」みたいな風に間違えて受け取ってしまうかもしれません。 キャロル・オコンネルの「クリスマスに少女は還る」の日本版の売り出し方もおかしなものでしたが、どうも「感動!涙!」みたいな...

日本版の売り出し方がよくない。 表紙写真、そして帯の文句。まるで「奇跡のラブロマンス、感動のサスペンス!」みたいな風に間違えて受け取ってしまうかもしれません。 キャロル・オコンネルの「クリスマスに少女は還る」の日本版の売り出し方もおかしなものでしたが、どうも「感動!涙!」みたいな雰囲気に仕上げるのが日本の出版社は好きなようです。(まあ、その方が売れるとしたら読者の責任でもある) これはサスペンス小説である。 お涙頂戴、純愛、そのような要素が皆無とは言わないまでも、期待しないでほしい。ハラハラ・ドキドキ、ジェットコースター型サスペンスが本書のメイン。 話としては、「今日」のシーンから始まる。(事件が発生) その数ページ後には「56日前」のシーンが描かれる。(とある男女の出会いが発生) その次はまた「今日」のシーンになり、その後に今度は「53日前」が描かれる。 つまり数ページごとに「今日」のシーンと、どんどんカウントダウンしていく「○○日前」のシーンが交互に描かれるスタイル。 すべてが終わった後と、すべてが始まる前。それを交互に読みながら「今日」と過去が交差するとき、すべての秘密が暴かれる、みたいな小説です。 ただし序盤は、過去の「○○日前」シーンは、男女の恋愛の駆け引きのシーンが多くて、読む小説を間違えたのかと思われるかも知れませんが、104ページまでは我慢です。104ページからが本書の真骨頂となります。 なるべくなら、裏表紙のあらすじも読まないようにして、先入観ゼロで読み始めた方がいいです。 最初は”パンデミック”という時流に乗った小説だと思いましたが、なかなかどうして優れたサスペンスとして仕上がっています。 惜しい点が2つ。 1,説明過剰。この著者のスタイルなのかも知れませんが、もう少し説明部分を省いた方が、謎めいた部分が残って面白かったかも知れません。あと、「このパンデミックという奇跡的なタイミングで~」という説明も何回かあり、そういうのは読者の感想に任すべきで、著者自らがそのような押し売りをするのは頂けないと思った。 2,代名詞の乱用。と「彼」と「彼女」を沢山つかった地の文が多く、複数の男女がいるときに誰が誰やらちょっと混乱するときがあった。おそらくは直訳に近いんでしょうけど、もうちょっと日本語として分かりやすい表現にしても良かったと思いました。これは翻訳者の責任ですね。 総合点としては、謎めいたサスペンスが好きな方はにはオススメ。だけど、一読さえすれば再読は無いような消費型エンターテイメント本で、読まないと人生損するってほどではないので星4つ。

Posted byブクログ

2023/03/22

時系列を狂わせるギミックと、答を知ってから読み返すと別の解釈ができる心情描写。結末から描くミステリの『オクトーバー・リスト』を思い起こした。 ただ、巡査部長の初登場シーンのあたりは何を言ってるのかさっぱりわからず、妙に読みづらかった。

Posted byブクログ

2023/03/19
  • ネタバレ

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コロナ禍を舞台にしたアイルランド発サスペンスミステリ。 とある朝、集合住宅の火災警報器が鳴り響く中、住民たちがテラスでうんざり顔を見せ合うシーンから始まる。 もう何度となく誤報が繰り返されているため、きっと今回も誤報なのだろうと緊迫感はない。 だが今回違うのは中庭に警備員ではなく、本物の警官が来ていることで、皆興味津々。 そんな中、並ぶ住居の一室から腐敗の進んだ遺体が発見される。 最初に現場に派遣された新米警官達では力不足と呼び出された女性警部のリーと男性主任刑事のカールで状況確認から、遺体の身元照会、事件性の判断を行う「今日」のパート。 一方、「56日前」から「今日」へと進行してくるキアラとオリヴァーの物語。 56日前に勤め先近くのスーパーで偶発的な会話を交わしたことで始まるラブロマンスめいた展開。 おそらくこの物語の終着点が「今日」の事件なのだろけうど、何かいまいち秘密めいたことがらが見えてこず、盛り上がらないなぁと思っていたところ訪れる104ページ目の2回目の「56日前」。 この手のパターンだと徐々に「今日」に追いつき、結末がまさかの出来事に変化するというのがお定まりだが、よもやの再退行かつ月の裏側を見せる展開とは。 ここからはアリス・フィーニーやピーター・スワンソンばりの裏のある人物達の駆け引きを潜ませる心理サスペンスとなり、自分的には俄然面白くなってきた。 次第に明かされ、また目まぐるしく変わる新たな視点に、幾度確認のための2度読みをさせられたことか。 結末の希望のなさには直近で読んだ別の物語に似た後味の悪さは残るものの、ハイクラスなリーダビリティを備えた一冊。 どうしても構成に目がいってしまいがちなだけに、リーとカールの魅力的な関係(女性が上司、でも部下も歯に衣着せない物言い、かつ軽妙なやりとり)がもったいない。 シリーズものでもいいくらいのキャラ造形なのだけれど、こういう尖った構成からのシリーズものってないよなぁと残念な心持ち。

Posted byブクログ

2023/01/30
  • ネタバレ

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途中までは面白かった。話の真相がわからなかった所までは。結末の予想がついたら急に興ざめとなった。 なんかもっと悪人に報いをみたいな結末じゃないほうが面白いとおもうんですけど、どうなんだろう

Posted byブクログ