56日間 の商品レビュー
中盤あたりまでどんな展開になるものか気になってどんどん読んでしまいます。コロナを経験した今ならではの小説。 激しい展開はないもののこういうスローな展開の話もなかなか良いですね。
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コロナ禍 ロックダウン中の男女の出会い。ただ惹かれ合う若い二人のように見えるが実は… #56日間 ■レビュー コロナ禍の閉ざされた空間、かつ限定された人数だけで展開されるサスペンスミステリーです。タイトル通り56日間の出来事を綴る物語。 序盤は若い男女二人の恋愛ものですか?と...
コロナ禍 ロックダウン中の男女の出会い。ただ惹かれ合う若い二人のように見えるが実は… #56日間 ■レビュー コロナ禍の閉ざされた空間、かつ限定された人数だけで展開されるサスペンスミステリーです。タイトル通り56日間の出来事を綴る物語。 序盤は若い男女二人の恋愛ものですか?という感じだし、何やらよく分からない事件が発生したらしいし、正直何を読まされているのかがパッとしない… しかし中盤以降に差し掛かってくると、少しずつ二人の背景や思惑が見え始め、こうなると読み手が止まらない。続きが気になる! どんどん読み進めていくと、いきなり思いもよらなかった「ある数字」が目に飛び込んでくる。そして最終盤の刑事たちの考察がなんとっ いやーサスペンスって面白いね! また本作はコロナ禍を背景にした設定のため、ほとんどがたった二人きりで、しかも密閉空間での会話や展開になります。男女のヒリヒリとした恋と情報の駆け引き。 これが激熱なんすよね~ 本書一番の読みどころです。 というのもこの男女、過去、性格、価値観のズレがドラマを作り出してくる。さらにそこに異性として関係性も混じり合い、二人の皮肉なやりとりが物語を盛り上げてくれるのです。 この微妙な関係性の説明はなかなか難しいのですが、心情のやり取りや心理戦みたいなのが好きな人は、是非読んで確かめてほしいです。 ■推しポイント 本書の圧倒的推しポイントは、ラストシーン、彼女の最後の選択です。 実はぼんやりとしか書かれていませんが、私は間違いなく彼女はこういう選択をするだろうと確信しています。いままでの彼女ならば、絶対にやらない選択。 世の中からコロナの恐怖がなくなり、閉じこもっていなければならない時期が過ぎたら、きっと彼女は明るい未来を前向きに歩いて行けると思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
キアラとオリヴァーそれぞれの立場から同じシーンが語られるから、さっき聞いたのと同じ話をまた聞かされるような気分になって読むのが苦痛だった。 帯にはラストまでページをめくる手を止められないとか、ページが躍るような高揚感という記載があったが、個人的には同じシーンや台詞を二度読まねばならない苦痛から早く逃れたくて、飛ばし読みをした箇所もある。 真相を知った頃には疲れ果ててしまい驚きもなかった。
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彼と彼女が出会ってから56日間の出来事をコロナ禍という舞台設定の中で描いたミステリー小説。「56日前」という章からボーイ・ミーツ・ガールの物語が始まる。しだいに各章の時系列が前後して進むにつれて彼と彼女にまつわる謎が浮上してくるが、こちらの不安を煽ってくるように揺れ動く展開を一方...
彼と彼女が出会ってから56日間の出来事をコロナ禍という舞台設定の中で描いたミステリー小説。「56日前」という章からボーイ・ミーツ・ガールの物語が始まる。しだいに各章の時系列が前後して進むにつれて彼と彼女にまつわる謎が浮上してくるが、こちらの不安を煽ってくるように揺れ動く展開を一方では警察による捜査活動を「今日」という章で書きとめることで定点のように読者を繋ぎ止める映画的手法が効果を上げている。
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2020年3月、アイルランドがコロナ禍でロックダウン状態になった。外出はほぼできず、人にも会えず。ロックダウン直前に出会ったキアラとオリヴァー。身元不明の男性の遺体が見つかったところから時間軸が前後しながら展開されていく。遺体は誰なのか、事件か事故か。キアラとオリヴァーはどう関係...
2020年3月、アイルランドがコロナ禍でロックダウン状態になった。外出はほぼできず、人にも会えず。ロックダウン直前に出会ったキアラとオリヴァー。身元不明の男性の遺体が見つかったところから時間軸が前後しながら展開されていく。遺体は誰なのか、事件か事故か。キアラとオリヴァーはどう関係しているのか。徐々に明かされていく巧妙な仕掛けが後半に行くほどに面白くなっていく。前作の『遭難信号』も先の読めない展開と驚きのラストがあったけれど今作もたくさんの驚きがある。おすすめです。
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コロナ禍に出会った一組の男女の視点から描く過去パートと警察が身元不明遺体の捜査を開始する現在パートが交互に挿入され、徐々に事の真相が明らかとなっていくサスペンス小説。原書の刊行は2021年だが、私がウィズコロナの生活様式に馴染んでしまった所為か、今作の売りであるロックダウンの緊迫...
コロナ禍に出会った一組の男女の視点から描く過去パートと警察が身元不明遺体の捜査を開始する現在パートが交互に挿入され、徐々に事の真相が明らかとなっていくサスペンス小説。原書の刊行は2021年だが、私がウィズコロナの生活様式に馴染んでしまった所為か、今作の売りであるロックダウンの緊迫感を過去のものに感じてしまった。良く出来た構成ではあるものの、中盤以降は物語の筋運びが比較的簡単に読めてしまうという点で、些か凡庸な印象は拭えず。最後の告白は彼女をこれ以上悲しませない為の嘘だったと考えるのは深読みし過ぎですかね?
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