脚本力 の商品レビュー
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倉本聰の創作思想や哲学を新作の創作過程をとおして、碓井が聞き手となり明らかにしていく。本書のための新作「火曜日のオペラ」の企画書、全7話のあらすじ、第一話のシナリオが読める。また、随所に過去作品の創作エピソードもあり倉本聰ファンなら楽しめる一冊。 以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。 「相手が女優だったら、ほとんど僕、恋愛感情で書いてますよ」「ただ、彼女たちを愛するんだけども、長所が見えただけじゃ、その人を理解したってことにはならないんですよ。欠点が見えないと面白くない。役者って、欠点をきちんと書いてやれば、必ずそれが個性になって出てくる」
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ワンシーンにしか登場しない人物にもちゃんと背景や歴史を持たせるからこそ、倉本さんのドラマは温かいのだと思われ…。だから、どの作品も何度も見てしまう訳で…。
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■ Before(本の選定理由) 倉本聰の仕事術、みたいなものだろうか。 脚本家という役割も気になる。 ■ 気づき 脚本と脚色は全く違う、という言葉に心から共感。ゼロからキャラクターの個人年表・場合によっては家系図まで作成しているのだから、そう思うのも当然。 ■ Todo 仕...
■ Before(本の選定理由) 倉本聰の仕事術、みたいなものだろうか。 脚本家という役割も気になる。 ■ 気づき 脚本と脚色は全く違う、という言葉に心から共感。ゼロからキャラクターの個人年表・場合によっては家系図まで作成しているのだから、そう思うのも当然。 ■ Todo 仕事の進め方として、大変参考になった。準備の質が違う。また演出の特徴としては、「間」を持たせるからリアルさがあるのかと感心。
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『北の国から』などで知られる名脚本家、倉本聰のシナリオ執筆のプロセスがプロットから完成稿まで記されている。 自分も脚本を書いており、書くたびにシナリオ制作の一連の流れに躓くことが多いので勉強になった。 キャラクターのバックグラウンドを住んでる町や、そこでの生活まで考えるというやり方は岸川真の『だれでも書けるシナリオ教室』にも載っていた。 だがこのプロセスを自分は面倒臭くて飛ばしていたのだが、やはりここまでやらないと生きたキャラクターを生み出すのは難しいな、と改めて感じた。 ただ完成稿のドラマは今の感覚だとちょっとどうなんだろう、という面もある。 例えば美麗な女性に対して昔使っていたであろう”マドンナ”という言葉。これはさすがに今はもうほとんど死語で、この言葉から想像するのはアーティストのマドンナくらいだろう。 それに男女の台詞や恋愛の価値観がもう埃が被ってると言っていいくらいに古臭い。そういう部分にはちょっとこの感覚は、と思ってしまう。 ただシナリオのメインのストーリーライン自体はさすがプロのシナリオライターだ。コロナ禍を意識した、はったりを効かせた物語は87歳とは思えない時代感覚だ。 60年以上もシナリオを書き続けてきただけあって、創作に対する独自の考え方、哲学も興味深かった。 普遍的でありながらも新鮮で、創作をしている自分には学ぶことが多い一冊だった。
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具体的な創作論。 インプットの重要性や 構成を観光案内に例えている下りが 面白い。 新作脚本は、正直、そんなに 面白いとは思わなかったが、80過ぎて ネット社会や世界的な感染症の リアリティに追いついているのは すごいと思った。
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