毎日のように手紙は来るけどあなた以外の人からである の商品レビュー
本書のタイトル「毎日のように手紙はくるけれどあなた以外の人からである」 最後の方に出てくる短歌「会いたくて会えない人はあなたには会いたいなんて思ってません」はアンサーソングのようだけと、違うのだろうか? 読むタイミングによって刺さる短歌は違うので、何度も楽しめる本。
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すごい。こんなに一首一首が作者の手を離れてただそれ一首として生きていて、分かりやすく意味のある歌を作れる人は、、、??? 短歌をほとんど読んでいないのでは?とさえ思わされる
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あるテーマを31文字で表現するってなかなか大変だ。なのに、読むというより声に出したくなるぐらい耳馴染みがよい。 好きなのは 「どっち道どの道どうせ結局はとどのつまりは所詮やっぱり」という歌。 一方「愛について 2006」のタイトルには、著者の離婚経験をもとに書かれた(であろう...
あるテーマを31文字で表現するってなかなか大変だ。なのに、読むというより声に出したくなるぐらい耳馴染みがよい。 好きなのは 「どっち道どの道どうせ結局はとどのつまりは所詮やっぱり」という歌。 一方「愛について 2006」のタイトルには、著者の離婚経験をもとに書かれた(であろう)歌が中心にまとめられている(はず) 「ドメスティックバイオレンス」のような直接的な現代語が拍数の半分を占めるのが強烈で、歌に収まりきらない著者の思いが重くさし迫る。
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わかりやすい言葉で表現されていると思ったら、経歴に『かんたん短歌』を提唱と書かれていた。 これは良い。とても良い。ずばっとダイレクトに来る。景色の切り取り、言葉選びが面白い。私の日常に存在する物もあれば、目を背けたくなる物もある。付箋を貼りたい頁がたくさんあった。図書館本なので...
わかりやすい言葉で表現されていると思ったら、経歴に『かんたん短歌』を提唱と書かれていた。 これは良い。とても良い。ずばっとダイレクトに来る。景色の切り取り、言葉選びが面白い。私の日常に存在する物もあれば、目を背けたくなる物もある。付箋を貼りたい頁がたくさんあった。図書館本なので購入しようと思う。
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図書館から借りた本だからしないけど、歌の周りに感じたことを書きたいと思った。この本が出たのを知り、短歌を作るのをやめたのかと思ったが、そうではなさそうでひと安心。ちなみに私のPCは一番に『枡野』が出ますよ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
死とかちょっと暗い短歌が多くて刺さらなかったから星3、 好きな歌を書いてみたけど、違う気分の時に読んだら刺さる歌はまた別なんだろうなと思う。栞がサラダ記念日の俵万智さんとの手紙で、よかった。 「がっかり」は期待しているときにだけ出てくる希望まみれの言葉 歩きだす 冬のにおいを吸いこんで 今朝見た夢を思いだしてる この歌は名前も知らない好きな歌 いつかも耳をかたむけていた あの人は元気でしたか? いや別に何もおしえてくれなくていい ほんとうにそのことだけをまっすぐに願えただけでいい初詣 だれかからメールがたまに来るような よい一年でありますように
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短歌を好きになるきっかけは枡野さんの本でした。 「靴下のたるみをなおす要領で俺を肯定したい日もある」 いつ読んでもいい。自分も短歌を作りたくなる。そんな本です。
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枡野浩一全短歌集を読みました。 枡野さんの本は『かんたん短歌の作り方』だけしか読んだことがなくて、その中で紹介されている作品や、創作論みたいなものを知っているだけでしたので、作品としてまとまって触れるのは初めてでした。 素直に楽しめない部分と心に染み込んでくる部分が両方ある歌...
枡野浩一全短歌集を読みました。 枡野さんの本は『かんたん短歌の作り方』だけしか読んだことがなくて、その中で紹介されている作品や、創作論みたいなものを知っているだけでしたので、作品としてまとまって触れるのは初めてでした。 素直に楽しめない部分と心に染み込んでくる部分が両方ある歌集だなと思いました。心のどこかでこの歌集に浸ってはいけない感じがして何かの抵抗が生まれたり、揺さぶられたくないところを執拗に攻め込まれているような感覚になったりもしました。 でも、読んでいくうちに枡野短歌に対する抵抗がゆるんでいきます。言葉にできなかった、憎しみや、絶望や、悲しみが、湧いてきて、切ないなあと思いました。 それらを言葉にしてしまったらどこにもいけなくなると思っていたけど、枡野さんはめっちゃ言葉にしてて。短歌という型の力もあって濃厚な切なさを味わいました。 一つだけ歌をピックします 「2022 虹」より 飛びたいと十三歳で思ってた 五十三歳でも思ってる 書き下ろしの歌なのでしょうか、2022年なので近々の歌のようです。 この「飛びたい」は「自殺」と「活躍」の二つの意味がかかってると思います。 40年間、真剣にそういう矛盾した格闘をしてきたんだと思います。だから良くも悪くもこんなに人の感情を揺さぶるのだと思いました。
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だんだんと『インターネットでよく見られる、周りへの攻撃的な態度』が歌に乗っていく過程が見えるようで結構ショックだった ・説教という欲情をする君のカチカチになる正論の棒 ・本人が読む場所に書く陰口はその本人に甘えた言葉 ・家を出て稼いだことのない人は何かを親のせいにしている このあ...
だんだんと『インターネットでよく見られる、周りへの攻撃的な態度』が歌に乗っていく過程が見えるようで結構ショックだった ・説教という欲情をする君のカチカチになる正論の棒 ・本人が読む場所に書く陰口はその本人に甘えた言葉 ・家を出て稼いだことのない人は何かを親のせいにしている このあたり、あまりにもインターネットのマイナスかつエコーチェンバー的な空気を吸いすぎている歌だと思う。 正直、近年の歌は読んでいて全部キツいし全部露悪的だし全部がインターネットの悪い側面に見える。 でも、初期の歌はやっぱり好きなのでたまらない気分だ
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圧倒的な本でした。 25年か、或いはもっとなのかわかりませんがその年月の枡野浩一さんの歴史を走馬灯のように見える壮大な一冊であり、1ページに一首という贅沢な構成からそのひとつひとつを丁寧に考えながら読めるので、漱石の草枕のようにどこから読んでも味わい深いものになるはず。 読書が好...
圧倒的な本でした。 25年か、或いはもっとなのかわかりませんがその年月の枡野浩一さんの歴史を走馬灯のように見える壮大な一冊であり、1ページに一首という贅沢な構成からそのひとつひとつを丁寧に考えながら読めるので、漱石の草枕のようにどこから読んでも味わい深いものになるはず。 読書が好きでない人でも、1ページ分の文字の分量が少ないので読みやすいし、万人におススメできる本じゃないかと思いました。 装丁もムック本のようで飾らないあっさりとしており、周囲も、段差のないカットが手に取ったときに読みやすい。 すべてにおいてよい本でした。 紙をもっと薄くしてもっと載せる事も考えられたでしょうが、それをしないのは理由があったのだろうと思っています。
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