スイッチ 悪意の実験 の商品レビュー

潮谷験(著者)

2023/07/08

作中に出てくる“悪”の解釈は非常に興味深かった。

物語の方向性で言うと途中から思わぬ方向に進み、お涙頂戴というか人間の温かさを強調してくる内容で、読み疲れてしまった。
タイトルやあらすじから感じた残酷さはない。

2023/05/31

自分でも真犯人を考えながら読み進めた。
最後まで読めない展開★

あっという間に読んでしまった❤️

ミステリーだけど、心が温かくなるお話♥︎

2023/05/05

「押したら他人が破滅する。誰が押したかはバレません。押す？押さない？」
という帯で、期待し過ぎてしまったのか、他の方々と同じく、思ってたんと違った感が強く残りました。
期待してたのは、スイッチを押すか押さないかの葛藤やただただ恐ろしい人の悪意とか、そういう物語でしたが、実際は、スイッチを押した犯人を見つけていくミステリーでした。
でも、この作者さんは人の心理について様々な視点から考えられる頭がいい方なんだろうな〜。

2023/04/30

皆さんの感想の通り、前半は実験がどういうものなのか、誰か押すんじゃないかなんて、恐る恐る読んでいました。

途中、簡易的な図が出てきて推理小説のような気分でも読め、犯人を探すために頭も回せますよ。

2023/04/17

【始まりのワクワクが良い】

タイトルが自分の好みに合っていそうで買ってみた。また、メフィスト賞は個人的には賛否が分かれるものが多かったので、興味本位で読んでみた。

実験の開始前のワクワクは良かった、しかし実際は実験自体は序盤で終了し、そこからの事件が本題だった。
宗教、思想、友情、家族と様々な関係性からの心理学的要素は面白かった。一方で事件やドンデン返しにもうひと押しが欲しかったという物足りなさも合った。

思考を制御できることが神通？みたいな部分はどうしてもしっくりは来なかったが、全体として読みやすく面白かった。

2023/04/14

思ってたものと違って、スイッチが押されてから話が進んでいく物語だった。
宗教観だったり、精神世界だったり、取っ付きにくいなあ…と思いつつも文体が読みやすいので、詰まること無く読めましたが、あんまり印象に残らないかなあって感じです。
香川さんが強キャラ過ぎて違和感が半端ない笑
アニメを見せられてるのかな？って感じがしました。

2023/02/09

裏表紙の”あらすじ”と内容が微妙に食い違っている。
あらすじを読む限り、この本の物語は、例のスイッチを押すのか押さないのかを実験の終了まで追った人間心理と葛藤のドラマだと思いますよね？
だけど実験自体は序盤で終わります。実験中に起きた”とある出来事”をめぐって、
実験後に様々なゴタゴタが起こります。
それが本書のメインストーリーです。
スイッチを押す押さないの実験は、本書の物語にとって小道具的なものに終わっています。
読み終わった感想としては、講談社タイガ文庫向けじゃないか？と感じます。
全体的に軽いノリです。

2023/02/16

正直想像していた内容とは全く違うストーリーでした…笑
誰かがスイッチを押してしまうのか？人間の悪意はどんなものなのか？ということが描かれるサスペンス系の話かと思っていたのですが実際は実験自体は別に大したものではなく、なのに何故か実験終了直前に主人公のスイッチが押されてしまい更には家族の父親が殺され…その理由と犯人を探すというミステリーでした。
色んな要因が色々絡まり合って辿り着いた結末には意外性がありましたが面白かったです。

2023/01/30

「押したら幸せな家族が破滅するスイッチを押すか？押さないか？」の人間の純粋な悪意を刺激する実験に参加した六人。
心理的葛藤もそこそこに、主人公のスマホを盗んでそのスイッチを押したのは誰か？という実行者『S』探しに発展し俄然おもしろくなる。
傷ついた過去から成る主人公の言動や新興宗教の真理はよく理解できない部分もあったが、個性的で一癖ある参加者たちのそれぞれの考え方や行動が導く『S』探しと動機の解明はエキサイティング。悪意と真逆の感情で占められた予想外の結末も悪くない。
いろんな意味で香川さん最強だったw

2023/01/06

大学に通う箱川小雪ら6人に持ちかけられたアルバイトは、スマホにインストールされた押せば幸せな家族が破壊するというスイッチを持って1ヶ月を過ごすこと。押しても押さなくても報酬はもらえる。果たして純粋な悪は存在するのか？悪意の実験が始まった。そして1ヶ月後、実験の結果は予想もしない方向へと向かう。

面白かった。
メフィスト賞らしいミステリに読むのをやめられず一気読み。「純粋な悪」とは何かについて哲学的、宗教的な解釈が織り込まれる前半は読み応えあり。スイッチを押した犯人当てというミステリ要素も目が離せず、理由もなく人を傷つけることの悪と、根拠なく自分を損なうことの罪を説く後半も胸に響く。

全体的にスピード感があって最後まで飽きずに読めました。