北園克衛詩集 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
研磨された無駄のない詩の数々。キザじゃないか?みたいな、バブル時代すら幻視可能の言葉だが内容はこのさいとっぱらって意味を度外視しても構築された文字並びに意味が染み出す味わい。好きだ。 読了 2017/03/25
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スコットランドへ持って行った3冊のうちの1冊。現代詩文庫の1023巻。北園克衛は昭和の日本を代表するモダニズム詩人だけれど、彼の詩集を真っ当な価格で手元に置くことは現在はできない。「いま/去っていく秋の/ブルーの風/の/なかに/いて/ジャコメッティの/青銅の彫像/の/ように/孤独...
スコットランドへ持って行った3冊のうちの1冊。現代詩文庫の1023巻。北園克衛は昭和の日本を代表するモダニズム詩人だけれど、彼の詩集を真っ当な価格で手元に置くことは現在はできない。「いま/去っていく秋の/ブルーの風/の/なかに/いて/ジャコメッティの/青銅の彫像/の/ように/孤独/の/憂愁/の/直線/の/ブルーの長い影/を曳き/白とブルー/の/縞/にみちた/海/のブルー/を/見ている人の/細い背中/も/ブルーである」。
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青くて、四角くて、ひんやりとしている、というのが第一印象。 このひとの詩はとても絵画的。でも、静かにじっくりと絵画を見つめていたら突然銃声が響いたりして、視覚だけではなく聴覚や触覚も混ざってくる、言葉なのにね。詩ってすごい、と小学生みたいな感想を抱いてしまう。少しずつずれていく...
青くて、四角くて、ひんやりとしている、というのが第一印象。 このひとの詩はとても絵画的。でも、静かにじっくりと絵画を見つめていたら突然銃声が響いたりして、視覚だけではなく聴覚や触覚も混ざってくる、言葉なのにね。詩ってすごい、と小学生みたいな感想を抱いてしまう。少しずつずれていくイメージもとても楽しい。 ヤリタミサコさんが「ビートとアートとエトセトラ—ギンズバーグ、北園克衛、カミングズの詩を感覚する」という本で北園克衛の詩について書いており、それを読んでから再読したらまた違った面が見えてきて、ああ、一粒で何度でも美味しい。
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幸福とは何でしょう それは考えると消えてしまうものだわ とあなたは言う 何気に基本ロマンチックだと思うけど凄いのは本当甚だしくロマンチック。此処に挙げた詩なんて『a mi querida』、僕の愛しい人へ。現代詩文庫の書体も色っぽくて好き。
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この人は「踊るように」紙面の上に、言葉を綴りだす。 何気なくぱらぱらと眺めて、時に熟読すると、 そのたびに新しい世界が広がる本。
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