流浪地球 の商品レビュー
面白かった…!『円』はそこまで刺さらなかったので、『三体』は面白かったけど…という感じでしたが、一転本作はとても楽しめました。 「流浪地球」最初からドキドキ、ハラハラで、これぞという感じ。最後はえー!?となりましたが笑 「呑食者」途中まで何も気づかずにおりましたが、『円』収録...
面白かった…!『円』はそこまで刺さらなかったので、『三体』は面白かったけど…という感じでしたが、一転本作はとても楽しめました。 「流浪地球」最初からドキドキ、ハラハラで、これぞという感じ。最後はえー!?となりましたが笑 「呑食者」途中まで何も気づかずにおりましたが、『円』収録の「詩雲」の前日譚とのこと。こちらの話うっすら覚えているのですが、オチを覚えておらず、どこかで読み直します…この「呑食者」は面白かったです。最後、リングワールドの住人が実は?というのは、星を継ぐものを思い出すような。 圧倒的な弱肉強食、三体みが強い。というかこの作品に収録されている作品たち、いたるところで「三体…」となるので、こういう短編があって、あの『三体』なのだなとしみじみ感じました。 「呪い5.0」私もほんとにこれ劉慈欣が書いたの?三体Xの宝樹じゃなくて?wと思いましたが、笑いながら読んでましたw 「くたばっちまえ、チャビ!!!!!!!!!」爆 途中、火の海となった街の様子をドレスデン爆撃にたとえているのは、『スローターハウス5』へのオマージュなのかしら? 「山」こちらも好きだった… 私の中にある美しい宇宙のイメージ、夜のイメージ、闇のイメージというものがふつふつと想起されて、本当に好きだった。特に”山”に登っていくところのシーンが私にめちゃくちゃ刺さりました。それにしても劉慈欣、本当に生へ強い意思…中国、という風に括ってしまうのは雑すぎるかしらと思いつつ、いつもすごいと思っています。 『老神介護』も楽しみ!
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長編「三体」から受けた刺激、その世界観を、本作の6つの短編からもまた享受出来、しばし劉慈欣ワールドに浸る事が出来た。 一番気に入った話「中国太陽」では、太陽光圧の力を借りて秒速3万kmのスピードでシリウスを越え、更にシリウスの光圧でジャンプ、低温冬眠システムによる千年以上の航行で...
長編「三体」から受けた刺激、その世界観を、本作の6つの短編からもまた享受出来、しばし劉慈欣ワールドに浸る事が出来た。 一番気に入った話「中国太陽」では、太陽光圧の力を借りて秒速3万kmのスピードでシリウスを越え、更にシリウスの光圧でジャンプ、低温冬眠システムによる千年以上の航行で、十数億光年先の遥か遠い宇宙を放浪する人生…、なんて、まさに時空を超えたスケールのデカい話に今回も引き込まれました。
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6編からなる短編集。太陽が爆発したり、異星人が襲ってきたり、海が山になったりするお話たち。劉慈欣が出てくるドタバタSFもあり。 星を丸ごと飲み込み資源を食い尽くす「呑食者」と、小さな村の青年が宇宙へと飛び出す「中国太陽」が面白かった→ 5編の短編が収められた老神介護と対になる短...
6編からなる短編集。太陽が爆発したり、異星人が襲ってきたり、海が山になったりするお話たち。劉慈欣が出てくるドタバタSFもあり。 星を丸ごと飲み込み資源を食い尽くす「呑食者」と、小さな村の青年が宇宙へと飛び出す「中国太陽」が面白かった→ 5編の短編が収められた老神介護と対になる短編集なんだけど、こちらの方がバラエティに富んでいる感じがする。 割とどの話も地球的には絶望しちゃう設定なんだけど、それをこんなふうに料理するんだ、という驚きが。同じようなスタートでも、全然違う話になるの、すごい。
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三体でファンになった作者の短編が出たという事で読んだ。この作者の想像力ははてしない。少し怖くなる世界観、設定を物理や科学の言葉で説得力あるものにしている。短編で余韻を残す終わり方がちょうどいい感じ。別の作品も読みたくなる。
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こちらは、『老神介護』よりは、少し格調高いというか、哲学的なところもあって、違う味わい。 近隣惑星を燃やし尽くす太陽のヘリウムフラッシュを避けるため、地球に数十万基のエンジンを据えつけ、数百世代かけてべつの太陽系に移住を試みるという、奇想天外な表題作を含め、移ろいゆく宇宙のなかで...
こちらは、『老神介護』よりは、少し格調高いというか、哲学的なところもあって、違う味わい。 近隣惑星を燃やし尽くす太陽のヘリウムフラッシュを避けるため、地球に数十万基のエンジンを据えつけ、数百世代かけてべつの太陽系に移住を試みるという、奇想天外な表題作を含め、移ろいゆく宇宙のなかで一瞬袖ふりあい、はなれていく存在のせつなさを描いて、そうだな、星野之宣先生の初期作品のような味わい。好き。
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短編集 ある話を読み終わり 傑作だ これ以上の短編は作品はあるまい そう思った次の短編が たちまち 前作を超えてくる 三体三部作でも感じたが作者のアイデアは無尽蔵だ 短編でこそ その無尽がよく理解できる 描写力がある 例えば 地中世界の生物が液体を「無形岩」と名付ける 確かに...
短編集 ある話を読み終わり 傑作だ これ以上の短編は作品はあるまい そう思った次の短編が たちまち 前作を超えてくる 三体三部作でも感じたが作者のアイデアは無尽蔵だ 短編でこそ その無尽がよく理解できる 描写力がある 例えば 地中世界の生物が液体を「無形岩」と名付ける 確かに! その想像力が素晴らしい
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評判が良かったので「三体」シリーズがまだ途中なのに手を出してしまった劉慈欣の短編集。地球エンジンとか、ミクロ人類とか、空洞惑星とか…こういった宇宙をテーマにしたトンデモSFは好み。もちろんストーリーも秀逸。ラストが気に入った「呑食者」は続編があるようで、そちらも気になる。同時発売...
評判が良かったので「三体」シリーズがまだ途中なのに手を出してしまった劉慈欣の短編集。地球エンジンとか、ミクロ人類とか、空洞惑星とか…こういった宇宙をテーマにしたトンデモSFは好み。もちろんストーリーも秀逸。ラストが気に入った「呑食者」は続編があるようで、そちらも気になる。同時発売の「老神介護」も読みたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中編の物語が5つほど描かれた本。 全て良かったが、一番好きなのは「呑食者」という話。 地球が百年後宇宙人に捕食される計画だったが、反旗を翻しどんしょくしゃを逆に潰そうとするがそれも失敗に終わる。その後、そのどんしょくしゃが実は地球人の前に文明を築いた恐竜の子孫だということがわかる。地球は捕食されたが蟻と少しの自然を残す。最後に地球に降り立った数人の地球人は蟻の繁栄を願いそのまま地球で死を選ぶ。 地球規模での子孫繁栄を願う地球人の、母親のような温かい願い。切なさを押し殺した願いが何とも言えぬ気持ちをさせられた。
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この表題作は映画化もされ評判となり、日本でも(残念ながら)ネットフリックスでは見られるようだ。しかし基本設定以外は原作とは全く異なるらしい。この本では数百年後に太陽がヘリウムフラッシュすることが明らかとなった。人類は地球エンジンという強烈な推進装置を大量に取り付け太陽系を脱出し、...
この表題作は映画化もされ評判となり、日本でも(残念ながら)ネットフリックスでは見られるようだ。しかし基本設定以外は原作とは全く異なるらしい。この本では数百年後に太陽がヘリウムフラッシュすることが明らかとなった。人類は地球エンジンという強烈な推進装置を大量に取り付け太陽系を脱出し、プロキシマ・ケンタウリ星系を太陽とする惑星になるため、3千年近くかけて移動することになった。 当然地球エンジンのエネルギーだけでは不可能なので、太陽と木星で何回もスイングバイして速度を上げるのだが、その間の想像を絶する地殻変動やそれに伴う地球政府への反乱や、それはもう様々な事が起こる。 山本弘の地球移動作戦でもピアノドライブで地球を動かしたが、このような壮大な話はやはり長編にして欲しかった。 他にも内部空洞惑星からの金属生物が地球にやってくる「山」とか、天の川銀河を荒らしまくる無敵且つ凶暴な巨大エイリアンが地球に侵略戦争を仕掛けてくる「呑食者」、人工太陽で窓ふき業務にあたる「中国太陽」、エネルギー消費を抑えるため生物をミクロな状態に変換し資源減少に対処する「ミクロ紀元」など実にユニークな設定SFが満載で大いに楽しめた。
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2022-10-28 なんかえらい時間かかったけど、読まない日が多かったからで、全く読みにくくはない。 とにかく奇想をマジメに語る6編。どれも好きだなー。やっぱり表題作が1番燃えるし笑ったかも。皮肉。
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