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忘れたとは言わせない の商品レビュー

3.5

17件のお客様レビュー

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2022/10/21

暗く寒さが這い上がるような作品。23年前の少女失踪事件の犯人が故郷に帰ってから、さらに事件が起こる、と言うもの。終わり方もえっ!と思ったが次作も出来てるらしいので読まなきゃな、と。

Posted byブクログ

2022/10/21

終盤になってからタトゥーの話が出てきて、実は生きてたって言われてもな。本人に確認すらしてないし。 日本の警察小説ならリーナをしょっ引いてオーロフと関係者に謝罪文でも書かせてるだろ(偏見)

Posted byブクログ

2022/09/28

タイトルから、過去に起こった事件関係者への復讐ものだと勝手に思っていたので、ある意味予想外の展開だった。読んでいて、もどかしさや割り切れなさ、何故そこまで…と、いう思いが込み上げる。

Posted byブクログ

2022/09/27

ジャケ買いでしたが、もうこの表紙の雰囲気そのまま。北欧の景色の描写も目に浮かぶようで素晴らしかったです。 薄暗い雰囲気で淡々と進みますが、後半に向けて大きなうねりが出てきてどんどんストーリーに引き込まれてしまいました。 この主人公で三部作作られる予定とのことで、次作も非常に楽しみ...

ジャケ買いでしたが、もうこの表紙の雰囲気そのまま。北欧の景色の描写も目に浮かぶようで素晴らしかったです。 薄暗い雰囲気で淡々と進みますが、後半に向けて大きなうねりが出てきてどんどんストーリーに引き込まれてしまいました。 この主人公で三部作作られる予定とのことで、次作も非常に楽しみ。

Posted byブクログ

2022/09/25

SL 2022.9.22-2:02.9.25 北欧らしく重く暗い。 23年前少女を殺したとされて故郷を追われた男が帰郷、自宅で殺されている父親を発見する。 この事件は中盤で犯人が判明し、23年前の事件がむしろメイン。後半で意外な展開となり後は一気に読ませる。 ただ、文章がとても読...

SL 2022.9.22-2:02.9.25 北欧らしく重く暗い。 23年前少女を殺したとされて故郷を追われた男が帰郷、自宅で殺されている父親を発見する。 この事件は中盤で犯人が判明し、23年前の事件がむしろメイン。後半で意外な展開となり後は一気に読ませる。 ただ、文章がとても読みにくいのが残念。

Posted byブクログ

2022/09/19

 スウェーデン南部オンゲルマンランド地方クラムホシュ。主人公の若き女性警察官エイラ・シェディンが暮らす町である。  深い森や峻嶮な峡谷を、海に流れ出る川のうねりが削る場所。河岸の古い巨大工場の跡地には、麻薬やフリーセックスに夢中になる若者たちの痕跡が残される。  憂鬱になるほど暗...

 スウェーデン南部オンゲルマンランド地方クラムホシュ。主人公の若き女性警察官エイラ・シェディンが暮らす町である。  深い森や峻嶮な峡谷を、海に流れ出る川のうねりが削る場所。河岸の古い巨大工場の跡地には、麻薬やフリーセックスに夢中になる若者たちの痕跡が残される。  憂鬱になるほど暗く寂しい地方の片田舎で、13年前に発生した少女行方不明事件。その少女を殺害した容疑で刑務所に入れられた孤独な若者ウーロフ。彼が出所するとほぼ時を同じくして、ウーロフの父親が殺害されて発見される。ウーロフには無実の可能性があり、シェディンは13年前の記憶を彼の出所やその父親の殺人に結びつけつつ、真実を追い始める。  小さな村ゆえの複雑な人間関係。恐ろしいほどの大自然。その中で登場人物たちのそれぞれの陰影の濃い私生活も描かれてゆく。エイラの家族は、認知症の母と、家を出た切り寄りつかない自由奔放な兄。スウェーンミステリならではの生きる重さのようなものが、物語を貫く。ヘニング・マンケルの世界を思い出す。  フィヨルドを抱える北欧の国が持つ自然の美しさと、怖さ。首都ストックホルムとは離れながら、捜査人員が足りないこともあって、都市部からの警察官たちの助けが来る。この事件のためだけの臨時捜査チームのようなもの。彼ら脇役の存在感も併せて物語は立体構造の時空に奏でられてゆく。  後半部になり意外な展開を見せる本書は、川から海へ流れ出す水の流れの如く、警察小説からむしろ、冒険小説的ワイルドさを見せ始める。大自然の豊かさと、時間が与える錆や腐食。  美しくも危険な大自然の営みの中で、いかにも小さく見える人間たちの悲しくも傲慢な罪の存在が見え隠れして、後半は二転三転する真実の深みが主人公エイラを圧倒する。  スウェーデンが犯してきた重大な過ちである冤罪という真実のテーマに取り組んだ作者の意気込みが、感じられる何よりも人間とそのあるべき道を描いた社会派作品としての意義が色濃く感じられる。現実とフィクションのつなぎ目が曖昧なだけに生々しい情感が全巻に漂う。  北欧最大のミステリー文学賞であるガラスの鍵賞受賞作品。そしてシリーズ第二作も完成されているという。そちらの翻訳もまた楽しみだ。

Posted byブクログ

2022/09/18

トーヴェ・アルステルダール著、スウェーデン発の長編ミステリ。スウェーデン推理作家アカデミー・最優秀長編賞、スカンディナヴィア推理作家協会・ガラスの鍵賞を受賞し、アメリカでTVシリーズ化も決定している話題作ということで手に取ってみた。 16歳の少女の殺害を自白し、故郷を追われるこ...

トーヴェ・アルステルダール著、スウェーデン発の長編ミステリ。スウェーデン推理作家アカデミー・最優秀長編賞、スカンディナヴィア推理作家協会・ガラスの鍵賞を受賞し、アメリカでTVシリーズ化も決定している話題作ということで手に取ってみた。 16歳の少女の殺害を自白し、故郷を追われることとなった当時14歳の少年だったウーロフは、顧客に車を納品するための陸送中、23年ぶりに故郷の実家を訪れる。彼がそこで見たものは、浴室で死亡していた父親の姿であった。 過去の事件のこともあり、殺人を疑われ世間からの誹謗を受けるウーロフ。事件を担当することとなった警察官補のエイラの前に浮かび上がってくるは、23年前に起こった事件の真相―――。 寒々、閑散、閉鎖社会といったキーワードが合致する、重苦しい雰囲気が全体を覆うミステリ作品。人物、土地柄の描写の細やかさが秀逸で、テキストからの作品への没入感が非常に心地良い。(や、内容的には心地良いものではないのだが。) 「忘れたとは言わせない。」 タイトルとなっているこの言葉。作中では、23年前の事件で捜査官がウーロフに放った言葉として描かれるのだが、これはそれぞれの事情で真実を隠して無実の少年に罪を着させた、登場人物全員に向けられた言葉であると思えてならない。

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