オンガクハ、セイジデアル の商品レビュー
そして,今回も撃ち抜かれた.だって オンガクハ,セイジデアル だよ? それ,高校生のオレが周りに白い目されながら主張してたアレじゃん!(笑) 感じ取る嗅覚が似てるならちょっと嬉しいけど,人間と社会と自分をこんなにフラットに受け止めて,愛ある表現で文章にできるなんて,遠く及ばない....
そして,今回も撃ち抜かれた.だって オンガクハ,セイジデアル だよ? それ,高校生のオレが周りに白い目されながら主張してたアレじゃん!(笑) 感じ取る嗅覚が似てるならちょっと嬉しいけど,人間と社会と自分をこんなにフラットに受け止めて,愛ある表現で文章にできるなんて,遠く及ばない. それに,生活の全て,目に映るもの,手で触れるもの,五感で感じる全てがシームレスに政治につながっている,政治は生活のリアルで,無関係なんじゃないって事をここまで書き切れる作家さんって,他に例を知らない…
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高校生の頃の私はイギリスの上流階級に憧れて、紅茶を嗜んだりしていたけど、歳をとるにつれて自分はワーキングクラスなんだなと嫌でも自覚している。 多くの日本人にとってイギリスは歴史と文化のある国で、旅行にしても住むにしてもいいんじゃないかな〜と漠然と思う場所になっているはずだ。 ...
高校生の頃の私はイギリスの上流階級に憧れて、紅茶を嗜んだりしていたけど、歳をとるにつれて自分はワーキングクラスなんだなと嫌でも自覚している。 多くの日本人にとってイギリスは歴史と文化のある国で、旅行にしても住むにしてもいいんじゃないかな〜と漠然と思う場所になっているはずだ。 ブレイディみかこの本を読むと、イギリスには階級意識というものがしっかり根付いていて、地べたの人たちはそれは酷い暮らしをしてると言うことが思い知らされる。 でもその中でみんななんとかやっていて、毎日絶望しているわけではないけど、でもそんなに夢見る場所でもないという感じ Bread and rosesってどこかで聞いたことがあったな。どこだったかな
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前編『ジンセイハ、オンガクデアル』よりも政治・音楽の話がさらにひとつながりのように感じられて、それだけ音楽と政治は切っても切れないというか、良くも悪くもお互いの要素を含んでいるんだなと感じた。 この作品に限ったことではないし、宣伝で謳われてもいることだけど、著者の作品を読むたび...
前編『ジンセイハ、オンガクデアル』よりも政治・音楽の話がさらにひとつながりのように感じられて、それだけ音楽と政治は切っても切れないというか、良くも悪くもお互いの要素を含んでいるんだなと感じた。 この作品に限ったことではないし、宣伝で謳われてもいることだけど、著者の作品を読むたびに日本と英国の共通点が増してきて、時代の前後が違うだけで対岸の火事ではないような感覚が芽生えてくる。 英国の音楽や政治のバックボーンを詳しく知らないから理解の深さや繋がりへの鮮烈さを十分に感じられていないところもあるけれども、それらを抜きにしても伝わってくる、音楽と政治を飛び越えた人生や人間に対する普遍性が存分にある。 『勤労しない理由ーオールドパンクとニューパンク』 『ザ・ワーストマザー・イン・ザ・UK』 『Atrocityについて。しかも、まじで』 『Never Mind The Fu**ers』 なんかは特に好きだった。 本筋ではないけれども、著者が『街のものがたり 新世代ラッパーたちの証言』について述べていて、OMSBやMARIAに触れていたのはアツかったし、そのような英国との共通項は日本や自分の好きな文化の近くにも当たり前にあるんだと再認識した。 また、あとがきにもあるように、なぜ著者が文章を綴り続けるのか、その根源が「階級」への強い想いだということにも改めて思い知らされた。 ”なぜなら、世襲のものを価値あるものと崇めることは、伝統を愛することではなく、生まれ落ちたコンディションで人間を判断し、縛ることを肯定することだからだ。” ”政治というものは、本来、この「打たれるもの」がコアにあるべきではないのか。それは古い言葉で言えば「思想」でもいいし、「社会は、そして人間はこうあったほうがクールだ」という個人的な美意識でもいい。”
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UK音楽と政治のネタ。UK音楽に詳しい方ならより楽しめそう。 移民政策は違えど、日本も将来は英国みたいになってしまうかもと思えた。
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10年ほど前のことが書かれている。イギリス ブライトンでの土着の生活がわかってとてもおもしろい。イギリスの音楽文化にも絡められており、とても興味深かった。
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This Charming Manがお気に入り キャメロン首相のスミス好き禁止 ジョニー マー モリッシーも支持 労働党 底辺引き上げの教育ポリシー 日本語の「死ね」 主体が弱い I hope you are dead では弱い 英国では Die! とは言わない レイシ...
This Charming Manがお気に入り キャメロン首相のスミス好き禁止 ジョニー マー モリッシーも支持 労働党 底辺引き上げの教育ポリシー 日本語の「死ね」 主体が弱い I hope you are dead では弱い 英国では Die! とは言わない レイシズムで逮捕される 「ほとんどの自伝は(人生は)前半のほうが楽しい」 「サヴァイブとは闘争じゃない、一杯のティーなのだ」トレーシー ソーン 70年代のUKパンク インテリとヤンキーが渾然一体となることによってスパークした 今は、ミュージシャンがレボリューションを歌わなくなった モリッシーの尻ポケットのグラジオラス マンチェスターの非人間的な環境への抗議 ビートルズ、セックスピストルズ、スミス、オアシス アイルド移民の子供が率いた
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音楽と政治の関連性については古くから言及されている。そもそも音楽、特にロックとは政治的なモノであるからだ。 著者は特にパンク以降のイギリスのロックから強く影響を受けており、音楽のみならず思想も濃く反映されている。その切り口が素晴らしい。 階級に対して疑問を唱えることはパンクの根源...
音楽と政治の関連性については古くから言及されている。そもそも音楽、特にロックとは政治的なモノであるからだ。 著者は特にパンク以降のイギリスのロックから強く影響を受けており、音楽のみならず思想も濃く反映されている。その切り口が素晴らしい。 階級に対して疑問を唱えることはパンクの根源的意義であり、脈々と受け継がれてきた強い意志である。 リアルタイムでイギリスとイギリスの音楽を観てきた著者が放つ言葉はユーモアかつシニックで小気味いい。 ビートルズを始め、ピストルズ、スミス、ローゼズ、オアシス全てアイルランド移民のフロントマンが率いていることはイギリスという国の素晴らしさであり同時に闇でもある。
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『ブレイディ節が炸裂した社会派エッセイ』 ブレイディみかこさんの2冊目の著書「アナキズム・イン・ザ・UK」(2013年刊行)をベースに、未公開コラムなどを加えて文庫化したもの。予想以上にボリュームが増えたとのことで、「ジンセイハ、オンガクデアル。」との二冊構成になっています。 ...
『ブレイディ節が炸裂した社会派エッセイ』 ブレイディみかこさんの2冊目の著書「アナキズム・イン・ザ・UK」(2013年刊行)をベースに、未公開コラムなどを加えて文庫化したもの。予想以上にボリュームが増えたとのことで、「ジンセイハ、オンガクデアル。」との二冊構成になっています。 姉妹本とされている「ジンセイハ、オンガクデアル。」との違いは、より政治色が強くなっていること。前書は保育士時代の教育関係の話題が多いのに対して、本書はブレグジットなどの政治面やロックな音楽や思想が中心です。 本書に書かれている内容は、英国の歴史でもありブレイディみかこさんの歴史でもあります。ブレイディさんのレンズを通して見る世界は本当に面白い。「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」などのベストセラーノンフィクションを生み出したブレイディさんの出発点とも言える作品です。
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※このレビューにはネタバレを含みます
敢えてカタカナでタイトルを示したブレイディさんの過去のコラムをリエディット、再掲しまとめた書。音楽と政治、英国がもつシニカルで、机上のやりとりを楽しむ社会が面白い。労働党と保守党という政党間で揺れる、アンダークラスに焦点を当てた日本語の本としては非常にユニークでもある。だからこそ、彼女が国際結婚したジャーナリストとしてではなく、一人のイギリス人として社会に入り込んで行った過程で、政治を一緒に連れて行っていたことに価値を見出しているように思える。もちろん、政治の結果は散々であるけれど、セックスピストルズ、レイジなどの労働階級からも支持されたパンクは、英国の生み出した産物であり、米国のJazzやヒップホップと比較しても、いまだに異なる嗜好性をもっているのは面白い。純潔主義を貫くあまり、落としていった大切なダイバーシティやサステナビリティの感覚が欠如しているんだろうなと、読んでいって興味深いものがあった。 また、アメリカ、特にニューヨークにいて感じるものであるアジアの劣等感みたいなものは、ロンドンでは罵倒される言葉に表されている。ニューヨークは、肌の色や言語ができないことを理由に攻撃すれば、それは州法違反になるはず。誰からも、英語が下手だね、とも言われないし、もっとできない人もたくさんいて、それでもニューヨークを盛り上げようとみんな前を向いているエネルギーがある。お互いをけなし合うことは表向きはもちろんない。ロンドンは、表も裏も根っからの差別主義なんだろうなということが随所に伝わってくる。もう一つは、ママ同士だろうが、どんな階級だろうが、まず政治の話を放り込むというところだろう。ニューヨークで、あっていきなり天気と政治の話をしたら、おそらく友達がいなくなるんじゃないだろうか笑 アジア、中国への印象が悪すぎるということがあったとは言え、全てに流れるのは根暗な感覚だ。それをパンク的なエナジーに変えている人達を見て、どういうふうに解釈するか、どういう風に自分の中に入れていくか、それを友達のコメントや日常の出来事の中で起こるあれこれに関連して考察していく。皮肉さえ理解できないレベルの英語であれば、おそらくここまで書けなかったであろうから、すごくよけいに身近で、そして絶望感に満ち溢れている。言葉が喋れないんだったらくるなよ、来るならきちんと国や社会に貢献しろよ、最低限、それって社会に入ってくる人が持つべき義務や倫理観じゃないのかと。簡単じゃないんだけども、それが現実なんだろう。筆者の方も、おそらく同じ意見だろうと思っているけれど、これは日本人向けの本であり、また日本にいてよかった、日本にいた方がいい、なんてこれを読んで思ってほしくはないなと。
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「アナキズム・イン・ザ・UK」の復刻2冊目。元の書籍は2013年出版。少し古い時代の話題となる。「ザ・スミス」は1980年代のロックバンド。この時代の英音楽界について知識がないと、なかなか入り込むことは難しい。短いエッセー、自身の日常と趣味の音楽。音楽が政治に通じるあちらの国。所...
「アナキズム・イン・ザ・UK」の復刻2冊目。元の書籍は2013年出版。少し古い時代の話題となる。「ザ・スミス」は1980年代のロックバンド。この時代の英音楽界について知識がないと、なかなか入り込むことは難しい。短いエッセー、自身の日常と趣味の音楽。音楽が政治に通じるあちらの国。所詮は他国の事情。されど、後に我が国の辿る道が酷似してくる。「ぼくイエ」の初版は2019年。ブレーク前の黎明期。一見退屈するページの中、見え隠れする種。花が開くのは数年後。以後のヒット作を読む上で原点を理解しておくのは損がない。
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