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此の世の果ての殺人 の商品レビュー

3.7

309件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    143

  3. 3つ

    92

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    3

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2024/05/22

「此の世の果ての殺人」というタイトルとあらすじに惹かれて選びました。 「小惑星が衝突して地球が滅亡することがわかった世界で他殺死体を発見して謎解きを始める…」特殊設定ミステリ、結構好きです。 行く先々で、簡単に次に繋がる証拠や人々に出会えてしまうところだけは解せないけど、そのお...

「此の世の果ての殺人」というタイトルとあらすじに惹かれて選びました。 「小惑星が衝突して地球が滅亡することがわかった世界で他殺死体を発見して謎解きを始める…」特殊設定ミステリ、結構好きです。 行く先々で、簡単に次に繋がる証拠や人々に出会えてしまうところだけは解せないけど、そのおかげでスピード感があってどんどん読み進められました。 事件の捜査の途中で出会った了道兄弟、お互いを思いやる二人の会話のシーンにほろっと泣けました。 ラスト、真相を明かしていく段階はハラハラと衝撃と涙で、読み応えがあってとてもおもしろかったです。 最後のシーンも、小惑星が衝突するから未来はないのだけれど、まるでこの後も普通に日常が続いていくような感じがして、読後感もよかったです。

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2024/05/19

60日後に小惑星「テロス」が阿蘇に衝突すると発表され、国外逃亡や自殺がはびこる中、太宰府の自動車教習所に通う小春と、教師イサガワ。そんな状況下で連続殺人事件が起こり二人は独自捜査することに。 インフラも警察も機能していない中、探偵役からすると、無理ゲーレベルのハードモード設定だ。...

60日後に小惑星「テロス」が阿蘇に衝突すると発表され、国外逃亡や自殺がはびこる中、太宰府の自動車教習所に通う小春と、教師イサガワ。そんな状況下で連続殺人事件が起こり二人は独自捜査することに。 インフラも警察も機能していない中、探偵役からすると、無理ゲーレベルのハードモード設定だ。 ミステリとしては少し物足りないが、日常とカオスの混ざった世界観、道中出会う仲間たち、犯人の悪っぷりは良かった。 車は右側(ライト)が明かり(ライト)と覚えましょう。

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2024/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小惑星“テロス"の衝突が発表され、ほぼゴーストタウン化した九州を舞台に、何故か今さら教習所に通うハルちゃんさんと、その教官であるイサガワ先生が、教習車のトランク内に死体を発見したことから展開されるミステリーサスペンス作品(?)。 世界の終わりが近づく中での人間の行動・心情などの描かれ方がステキでした。 ゴーストタウン化しているが故に登場人物が少なく、真犯人の目星がつきやすかったり。 いち衝撃事実からのどんでん返し。いい展開でした。

Posted byブクログ

2024/05/08

作者が小説を書くことを、そして小説の中で登場人物たちを躍動させることを大いに楽しんでいるのが伝わってくるような純然たる書き振りで、本当に鮮烈なデビュー作。この状況下だからこその悪意の暴走と、それに呼応する正義の暴走に何度もヒリヒリさせられた。

Posted byブクログ

2024/05/07

2ヶ月後には人類が滅びるとわかってしまった非日常の世界にどっぷりとハマってしまいました。そんな中でのスピード感のある話の展開と謎と恐怖にページを捲る手が止まらなかったです。 今読み終わって、まだドキドキしています。

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2024/05/04

小惑星が衝突するため地球が滅亡するという設定。「地上最後の刑事」を彷彿とさせる。極限状態での生き様を考える。事件の行方もだが、ハルのお母さんは何をしたかったのかななどと考えてしまった。

Posted byブクログ

2024/05/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小惑星が地球に衝突し滅亡する前の世界で起こる殺人事件を元刑事で自動車教習所の教官、イサガワ先生と主人公が真相を追う。まずまず面白かったが、設定の割にあまり深刻さが伝わってこないし、殺人事件についてもちょっと都合がよすぎる感じは否めない。 作者の二作目を先に読んだが、二作目よりはこちらのほうが好み。 一番気になったのはイサガワ先生、結局どういう漢字なんだろう。

Posted byブクログ

2024/05/01

ー 「うん。物心ついたときからこうだった。というより、他の人が後天的に身に付けていく正義感を上手く受容できなかったんだと思う」 「後天的な正義?何ですか、それ」 「私が勝手にそう呼んでるだけだよ。例えばさ、幼い子どもでも、殺人や盗みが悪いことだとわかるよね。人を傷つけたり人から奪...

ー 「うん。物心ついたときからこうだった。というより、他の人が後天的に身に付けていく正義感を上手く受容できなかったんだと思う」 「後天的な正義?何ですか、それ」 「私が勝手にそう呼んでるだけだよ。例えばさ、幼い子どもでも、殺人や盗みが悪いことだとわかるよね。人を傷つけたり人から奪ったりしてはいけないというのは本能に近い部分で認識できるルールだから。でも、後天的な学びによって初めて得ることのできる感覚もあると思うんだ。感情では否定したくなるけれど、人間としての理性で選び取るような正義感ってやつかな」 ー 地球崩壊直前に起きた連続殺人事件を調査する二人の優しい物語。 人間らしさを失わないことの意義を考えさせられる作品。 そしてミステリーとしても素晴らしい構成。

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2024/04/27

数ヶ月後に世界が滅亡するって設定は少し前にも違う小説で読んだなって思ったのが第一印象。まぁある程度設定が被るのは仕方ないことではある。 内容としては主要な登場人物も多くはなく比較的描いてる描写を想像しやすくてわかりやすいストーリーだと思う。ミステリー的にトリックがすごいとかはな...

数ヶ月後に世界が滅亡するって設定は少し前にも違う小説で読んだなって思ったのが第一印象。まぁある程度設定が被るのは仕方ないことではある。 内容としては主要な登場人物も多くはなく比較的描いてる描写を想像しやすくてわかりやすいストーリーだと思う。ミステリー的にトリックがすごいとかはないけれど、世界が滅亡する時の皆の心情や行動がよく描かれている。自殺者がそんなに多くなるのか疑問を感じはしたが、食料の奪い合いや犯罪が横行するのは想像できる。 結局隕石が落ちる前で最後を迎えるよくあるパターンで、良くも悪くも読むのに時間が掛かった。

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2024/04/25

数ヶ月後に小惑星「テロス」が地球に衝突して多くの人の命が失われることがほぼ確定、という社会の混乱期で起こった連続殺人事件の解決に奔走する小春とイサガワさんのお話。個人的には、伏線の回収にやや難があるのでは⁈と感じるところもありましたが、そのシチュエーション設定でのミステリー小説づ...

数ヶ月後に小惑星「テロス」が地球に衝突して多くの人の命が失われることがほぼ確定、という社会の混乱期で起こった連続殺人事件の解決に奔走する小春とイサガワさんのお話。個人的には、伏線の回収にやや難があるのでは⁈と感じるところもありましたが、そのシチュエーション設定でのミステリー小説づくりの試みが面白かったです。小春の秘密主義的な性格に、イサガワさんの快活さと優しさがうまくブレンドされていて心地いい。日本滅亡直前に生きる人たちの人間模様に感動すら覚えました。

Posted byブクログ