1,800円以上の注文で送料無料

祈りも涙も忘れていた の商品レビュー

3.8

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/03/25

ハードボイルド作品なんだけど、主人公はいわば出木杉くんタイプで、人間離れしている感じがして、あまり惹かれませんでした。ハードボイルドの中にも弱みとか人間臭さがあればなあと個人的に思います。

Posted byブクログ

2024/03/11

03月-06。3.0点。 ある県警に赴任した26歳のキャリア。管内の連続放火事件を担当。捜査していくうち、県内の最有力者との闘いに巻き込まれ。。。 ハードボイルド。警察関係者が少し多すぎるかな。読むのに時間かかった。

Posted byブクログ

2023/11/14

「とても面白かった」というのが率直な感想です。 警察小説の魅力がつまっていたと感じました。 若手キャリアにスポットをあてている小説は、今まであまり読んだことがなく新鮮であったことも影響していると思います。 誰が裏切りなのか?どうなるのか? ワクワクしながら読めました!

Posted byブクログ

2023/03/06

警察小説というよりも今までにはないエンタメ要素を含んでいる。 若きキャリア警察官である甲斐が、クールでスマートである。 だが内には熱いものを秘めているようで気になる存在。 バーでドイツ小説を読むくだりもあり、描写が美しい。 成海とのやりとりも会うたびに深みを増してくるのも楽しめる...

警察小説というよりも今までにはないエンタメ要素を含んでいる。 若きキャリア警察官である甲斐が、クールでスマートである。 だが内には熱いものを秘めているようで気になる存在。 バーでドイツ小説を読むくだりもあり、描写が美しい。 成海とのやりとりも会うたびに深みを増してくるのも楽しめるところである。 警察小説にしては、とても綺麗に完結していると感じた。

Posted byブクログ

2022/11/23

152だんだん良い作品が増えてくる。これまでで一番良かった。抑制とウィットも残っていて、単なる深読みの言葉遊びにならないセンスが心地よい。大作家の単発でがっかりした後だったので、余計に。たくさん人が亡くなったのでマイナス星一つなり。

Posted byブクログ

2022/11/16

管内の犯罪認知件数が全国ワースト5に入るV県警捜査一課に配属された新人キャリア警察官の甲斐彰太郎。彼は、警官一万人以上が所属する大所帯で、実地経験のないまま管理官として放火事件捜査の陣頭指揮を執ることになる。 ノンキャリアの警官たちから面従腹背の扱いを受けつつも、捜査一課長の大東...

管内の犯罪認知件数が全国ワースト5に入るV県警捜査一課に配属された新人キャリア警察官の甲斐彰太郎。彼は、警官一万人以上が所属する大所帯で、実地経験のないまま管理官として放火事件捜査の陣頭指揮を執ることになる。 ノンキャリアの警官たちから面従腹背の扱いを受けつつも、捜査一課長の大東、一課四係班長の渡辺、所轄署刑事の阿南らの助力を得て、甲斐は県警内で捜査の主導権を確立していく。 やがて管内で凄惨な殺人事件が次々と発生。見せしめのごとき死体遺棄と捜査関係者の不審死、その背後には警察関係者が? 一連の事件の黒幕を突き止めるべく捜査を始めた甲斐を待ち受けていたのは、十二年前の警官焼死事件に端を発する、V県の警察・政財界を揺るがす一大疑獄だった……。 ハードボイルドにしては、やや甘口。期待していたので残念でした。

Posted byブクログ

2022/11/12

行間を流れる何とも不穏な空気に急かされ、次はどう展開?マグマはいつ噴き出すのとゾクゾクしながら読み進む。一人語りが昔のハードボイルド小説ポクって新鮮なのか?「物事の良し悪しは時代で変わる。けど好き嫌いは己で決められる」「性愚説」「清流に煙草を弾き飛ばして平然とする男」「役職や階級...

行間を流れる何とも不穏な空気に急かされ、次はどう展開?マグマはいつ噴き出すのとゾクゾクしながら読み進む。一人語りが昔のハードボイルド小説ポクって新鮮なのか?「物事の良し悪しは時代で変わる。けど好き嫌いは己で決められる」「性愚説」「清流に煙草を弾き飛ばして平然とする男」「役職や階級、肩書きはただの記号」「人間のまっとうさは社会のまっとうさと相容れない時がある。でもわたしたちは、もっともらしいまっとうさに何もかもを押し込もうとしてしまう」何故か震災直後に深夜、屋台で飲んでホテルに帰った神戸の街が頭に浮かんだ。

Posted byブクログ

2022/10/11

初めて読んだ作家さん。正直に言うと読み始めは少し侮っていました。主人公の凄さを周りが「凄い」と言って「凄く」なる話なのかと。ただ登場人物が増えるに連れて、出てきたキーワードの点を繋げて導き出されたものと、話の残り4分の1からの答え合わせがとても楽しかったです。 また日本が舞台の警...

初めて読んだ作家さん。正直に言うと読み始めは少し侮っていました。主人公の凄さを周りが「凄い」と言って「凄く」なる話なのかと。ただ登場人物が増えるに連れて、出てきたキーワードの点を繋げて導き出されたものと、話の残り4分の1からの答え合わせがとても楽しかったです。 また日本が舞台の警察ものとしては珍しく、海外ドラマのような終わり方が個人的にも良かったです。 最初と最後、作中の小説と甲斐、練り込んであって勢いだけでない印象を受けました。他の作品も読んでみたいです。

Posted byブクログ

2022/09/16

犯罪認知件数が20年連続で全国ワースト5にはいるV県警捜査一課管理官に任命された若きキャリア警察官・甲斐。着任早々ノンキャリアの部下から嫌がらせの洗礼を受けるも反撃に転じ黙らせる。凄惨な殺人事件、不審死が立て続けに起こり、黒幕の存在が見え隠れするなか、12年前の警官焼死事件に端を...

犯罪認知件数が20年連続で全国ワースト5にはいるV県警捜査一課管理官に任命された若きキャリア警察官・甲斐。着任早々ノンキャリアの部下から嫌がらせの洗礼を受けるも反撃に転じ黙らせる。凄惨な殺人事件、不審死が立て続けに起こり、黒幕の存在が見え隠れするなか、12年前の警官焼死事件に端を発した警察の内通者疑惑が持ち上がる。裏切り者は誰か?誰も信用できない状況で、甲斐はある一手を仕掛ける。 あ〜面白かった〜。 久しぶりに、ずっと読んでいたいと思わせてくれる作品。甲斐の造形が魅力的で、どんどん引き込まれていった。正直、人が死にすぎて事件の全貌が詳らかにされた感がなくて、最初の夫婦焼死事件ではどうして彼らが死ななければならなかったのか最後までわからなかったし、最後になって駆け足での伏線回収がちょっと慌ただしくてミステリとしては難点も。 成海との会話はキザすぎてどうなの?って感じもあったけど、一貫して感じられる甲斐の哀しみのような感情が心を捉えて離さず、心に深手を負いながら成長していく男を描いたハードボイルドとして十分に楽しめた。 ドイツ人作家ラマイオリヒの「だから、僕は人を殺した」という作中作で描きたかっただろうこと、戦争の影を引きずっていた坂東が甲斐に放った言葉、それらはこの作品の大きな部分を占め、さらに深みを与えている。 そして、20年後再びV県警に赴任した甲斐が事件を回想するという構成が秀逸で、最後の1頁は涙が出そうでした。

Posted byブクログ

2022/09/10

犯罪認知件数が20年連続全国ワースト5であるV県警捜査一課に配属される警察キャリア甲斐。26歳での赴任であるため、捜査員のほとんどが年上で経験も豊富なものばかり。赴任当初の甲斐は自分のポジションをわきまえ率直でどこか達観したような印象だった。冷めているわけではないが熱くなるような...

犯罪認知件数が20年連続全国ワースト5であるV県警捜査一課に配属される警察キャリア甲斐。26歳での赴任であるため、捜査員のほとんどが年上で経験も豊富なものばかり。赴任当初の甲斐は自分のポジションをわきまえ率直でどこか達観したような印象だった。冷めているわけではないが熱くなるようなこともない。だが、芯はブレることなく行動に移すことには躊躇しない。繊細さも持ち合わせた甲斐が次々と起こる殺人事件の真相に迫っていくほどに、覚悟と意志が確固たるものになっていくのは読み進めながら感じた。 正義のための犠牲、愛するもののために罪を犯すこと、悪と分かっていても逃れられない心、そんなことを強く意識させられた。祈りも涙も忘れていた一連の出来事は心が疲弊してしまいそうだ。

Posted byブクログ