レペゼン母 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
長年子離れできていなかった(ことに無自覚だった)母親が、ひょんなことからラップという表現形式に出会い、三十代の息子と「ディス」(悪口)の応酬を交わすことで、初めて息子が自分とは独立した一人の人間であることに思い至る。そんな母の成長物語として、この本を読みました。親離れ・子離れは本当に難しいですね。
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感想 親子のぶつかり合い。言葉を磨き切れ味を高め敵に立ち向かう。1番近くにいたはずなのに知らない技を使う。殴りあった後は握手で仲直り。
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亡き夫が遺した梅農園を切り盛りする明子・64歳。 一人息子の雄大は2度の離婚、借金を繰り返し、3人目の妻を実家の梅農園に残し蒸発。 雄大がラップバトル大会に出場することを偶然知った明子は 雄大と対決すべく、自らラップの道へー 第16回小説現代新人賞受賞作であるこの作品。 ブクロ...
亡き夫が遺した梅農園を切り盛りする明子・64歳。 一人息子の雄大は2度の離婚、借金を繰り返し、3人目の妻を実家の梅農園に残し蒸発。 雄大がラップバトル大会に出場することを偶然知った明子は 雄大と対決すべく、自らラップの道へー 第16回小説現代新人賞受賞作であるこの作品。 ブクログでも話題になっていて 高評価だったので読んでみることにしたのだが… 「レペゼン」って何? 「母と息子のラップバトル」って??? そもそも知らなかった「レペゼン」だが 英語の「represent」が由来でヒップホップシーンで 「~を象徴する」「~を代表する」という意味で使われる、らしい。 小説の中では 『単に代表っていうより、背負ってるってニュアンス』と書かれていた。 K-POPにハマって以来、 私の日常に入って来た「ラップ」だけど 正直、まだまだ”わからない”ことだらけの世界。 それが小説になったら 「私、ついていけるだろうか?」 そんな気持ちもあるにはあったが… ラップと言って私が想像できるのは”韻を踏む”ぐらいで ラップバトルと言えば”韻を踏んだ言葉の応酬”みたいなイメージで… 『レペゼン母』ではラップバトルをこんなふうに表現している。 『言葉という金属を精錬し、武器を造っているようなものでもあるのだ。 言葉という、誰もが平等に持っている、日常的に使っているもの。 それをこんなふうに練り、叩き、形作って強度を高めていくことで、 自分よりもはるかに腕力がある相手を倒せる可能性がある』 母と息子のラップバトルは 過去の母と息子と向き合う事でもあって さらには過去の自分と向き合う事でもあった。 過去のその時々に言葉にできなかったことを 今、ラップにして互いの気持ちをぶつけあう。 ラップだから、今だからできることでもあって それはちょっと辛いことでもあったけど 明子と雄大の未来につながっていくはず。 現役ラッパーの呂布カルマさんは 「実を言うと読む前は不安もありました。 ラップの世界ってそういうもんじゃないよ、という感想になったらどうしようと。 だけどそんなことは全然なく、大変面白く読みました。 主人公が美少女ラッパーとかではなく、 60代のおかんラッパーにしている点が新鮮です。 作者の宇野碧さんは、めちゃくちゃラップに詳しい方ですね。 ラッパーの頭で考えているなあ、と感心することしきりでした」 と、語られていた。 (引用:ダ・ヴィンチweb 「呂布カルマが泣いた⁉現役ラッパーが話題のラップバトル小説 『レペゼン母』の魅力を語る!) よく知らなかったラップの世界。 ラップのことはまだまだ分からないけれど 知らない世界を垣間見せてくれる。 それもまた読書の醍醐味のひとつ。
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男の子を育てた母親の気持ちになり泣ける。 ラップの部分は、フロウを想像しながら読むがうまくいかなかった。
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親なんだから、子どもを最優先にして当たり前 子どもなんだか、親のいうことをきいて当たり前 そんなたくさんの思い込みにがんじがらめになって 言葉が届かなくなってしまった母と息子。 そんな二人の間をラップにのせた言葉が 直球で飛び交っていく。 離婚したとたん仲良くなる元夫婦がいるらし...
親なんだから、子どもを最優先にして当たり前 子どもなんだか、親のいうことをきいて当たり前 そんなたくさんの思い込みにがんじがらめになって 言葉が届かなくなってしまった母と息子。 そんな二人の間をラップにのせた言葉が 直球で飛び交っていく。 離婚したとたん仲良くなる元夫婦がいるらしいけれど 親子の関係もいっそ卒業してしまえばいいのよね。 ラップするオカン、マジカッケー!!
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宇野 碧のレペゼン母を読みました。 主人公の明子は夫が亡くなり夫が経営していた梅園を継いでいました。 息子は何度も新しい女を作り、結婚してあとを継ぐと言って戻ってきて、嫁を残して突然居なくなりました。 嫁がラップが好きで、その影響もあり明子も突然ラップが好きになります。 そこから...
宇野 碧のレペゼン母を読みました。 主人公の明子は夫が亡くなり夫が経営していた梅園を継いでいました。 息子は何度も新しい女を作り、結婚してあとを継ぐと言って戻ってきて、嫁を残して突然居なくなりました。 嫁がラップが好きで、その影響もあり明子も突然ラップが好きになります。 そこからラッパーとしての明子が目覚めていき、良いテンポで話が進みます。 映画になりそうな感じです。(^^)
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感動しちゃった 言葉にしないと伝わらないことがあるし、言葉にしても伝わらないこともあるよね 本当に心から理解しようとしないと通じ合えない
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梅農家を経営する64歳シングルマザー明子と、35歳離婚歴複数回で逮捕歴ありの息子雄大。 雄大が家を出ていって数年間会っていなかった二人がラップバトルで対決することになるって、どんな設定?と思ったけど、途中何度も笑ってしまったり、後半はうるっときたり…と、すっかり夢中になって読んだ...
梅農家を経営する64歳シングルマザー明子と、35歳離婚歴複数回で逮捕歴ありの息子雄大。 雄大が家を出ていって数年間会っていなかった二人がラップバトルで対決することになるって、どんな設定?と思ったけど、途中何度も笑ってしまったり、後半はうるっときたり…と、すっかり夢中になって読んだ。 明子さんがまさに「おかん」という感じの人で親しみやすく魅力的。ちょっと困った子を育てたことがある人だと更に共感しやすいかも。 ラップのリズムに即興で言葉をのせていくと、普段言えないことも言えてしまうのだろうか。 ちょっとやってみようかなと思ったけど…やっぱり無理。
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レペゼン母 宇野碧さん。 ラッパー同士が、即興のラップで 相手を「ディス」り合う。罵倒し合う。 ラップバトル。MCバトル。 ヒップホップ。 梅園を営むお母さん。 息子は、バカ息子で、 歳を重ねても、しっかりしてない。 なんで、あんたは? なんで、こうなの? 親は、子供の...
レペゼン母 宇野碧さん。 ラッパー同士が、即興のラップで 相手を「ディス」り合う。罵倒し合う。 ラップバトル。MCバトル。 ヒップホップ。 梅園を営むお母さん。 息子は、バカ息子で、 歳を重ねても、しっかりしてない。 なんで、あんたは? なんで、こうなの? 親は、子供のことを想って、 心配して、 口を出す。 子供の気持ちを聞く前に、 なんで?なんで?と。 子供は、話をまともに聞いてくれない、 そんな親とは、口を聞かなくなる。 気持ちがわからない。 親子ラップバトルで、 胸の内を、ラップにして、さらけ出す。 おもしろかった。 全ての親が、なんとなく、 あれ?自分もかも? と、育児について考えちゃう。 そんな本でした。 親の心、子知らず。 子の心、親知らず。 みんな、一生懸命。 良かれと想って、 生きてるだけなのになぁー。
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