ほどなく、お別れです 思い出の箱 の商品レビュー
シリーズ3冊め。 故人の為、遺族の為にと式を行なっていくことに横やりを入れてくる人が登場する。でも、その人もその人なりの考えで進んでいこうとしている。 正解はひとつじゃないけれど色んな形の正解を作れる場となっていければいいな…と思う。
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新しく登場した木暮により、目指す葬儀の姿で対立が生じる。微妙な雰囲気で話は進むが、最後は多少の歩み寄りがあって安心した。
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今まで数えられる程度でしか足を踏み入れたことのない葬儀場を舞台にした物語。 知り合いから紹介してもらったのをきっかけに、シリーズ3作するすると読み終えた。 お別れの形にも色々あって、それぞれの故人や遺族にとって最良の「区切りの儀式」は何かを考え、実現していく美空や漆原たちの姿がカ...
今まで数えられる程度でしか足を踏み入れたことのない葬儀場を舞台にした物語。 知り合いから紹介してもらったのをきっかけに、シリーズ3作するすると読み終えた。 お別れの形にも色々あって、それぞれの故人や遺族にとって最良の「区切りの儀式」は何かを考え、実現していく美空や漆原たちの姿がカッコよかった。 4作目が出るならぜひ読みたい。「いつか」を楽しみにしておこう。
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1,2巻とちょっと趣が違う展開ですね。個人的には前までのほうが好きかなぁ。内部の人間関係よりは、葬儀屋としての人間関係のほうがよかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
お別れシリーズ第3弾! 社長の甥の小暮が坂東会館に転職してきて、 坂東会館に変革をもたらそうと一波乱起こす。 果たして美空たちの運命はー。 第1章では、相変わらず漆原のもとで葬祭ディレクターを目指す美空。団地で孤独に死を迎えた男性と、彼を孤独死させたと自分を責める娘。そんな彼女を救ったのは彼の遺した意外なものだった。 第2章では、美空の司会がクレーム案件になり彼女は落ち込んでしまう。そのなかで、焼死されたご遺体の葬式を行うことに…そのご遺体はおばあちゃんと孫だった。いきなり2人を亡くした遺族に美空がとった行動に私は救われた。 第3章では、故郷の山で登山中に滑り命を落とした男性のお葬式だった。彼の死を巡り、妻と義姉は今までのことも含め諍いを起こす。そこで美空は故人の想いを感じ取り、妻と義姉が寄り添えるように司会を執り行う。葬儀のあと小暮が美空に見せてくれた景色はとても綺麗だったなぁ 第4章では、立て続けに家族を亡くした兄妹の話。彼らは離婚しシングルマザーとして働いてきた母に感謝と申し訳を感じていた。そしてお葬式を迎え、そこにかつての父が現れた。兄は父に反感を覚えるが、離婚の事実を知っている妹は兄に、母の想いと真実を話す。このときも漆原と里見のタッグがご遺族を救ったのだった。 最後のエピローグでは、坂東会館のメンバーが隅田川公園で宴会を開くことに。そして美空は小暮の言っていた『葬儀で、一番救われなくてはなならないのは、ご遺族なんです』の想いきっかけを知り、彼のことを見直したのだった。そのときの里見が小暮の横にビールを置くシーンと、美空が漆原をスカイツリーに誘うシーンはとてもキレイな桜色の景色だった。 やっぱり坂東会館の訪れる“死”はとても暖かい。 そこで働く人々がそれだけ故人とご遺族を想って、想って、最後まで想い続けるからこそ、かけがえのないお葬式ができると心から思う。 早く続編が読みたい! そしてその後の坂東会館や美空や漆原に会いたい
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シリーズ3作目。 新キャラ登場。おおうといった感じでしたが、最後は人柄や背景も知れたので良かった。それにやはり売り上げというかお金は切っても切り離せないですからね。生き抜くためには。だから嫌いにもなれなかったんですけど。 美空はもう感じる程度なのでファンタジー要素は1作目と比べ...
シリーズ3作目。 新キャラ登場。おおうといった感じでしたが、最後は人柄や背景も知れたので良かった。それにやはり売り上げというかお金は切っても切り離せないですからね。生き抜くためには。だから嫌いにもなれなかったんですけど。 美空はもう感じる程度なのでファンタジー要素は1作目と比べてもほとんどないですね。成長していく美空の今後も見たいです。
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シリーズ3作目。 今作は葬儀のあり方にスポットライトがあたっていた印象。故人と遺族のエピソードがメインだった今までの作品の方が好みだったかな。 新メンバーの小暮は主張が強くて、坂東会館の良さがなくなっちゃうのでは?と心配してしまった。 彼も訳ありだったようで、ラストでは納得。
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グリーフケアをテーマにしたヒューマンドラマ。 幼い頃から霊感のあった清水美空が、葬儀場「坂東会館」で葬儀に関わることによって日々成長を遂げていくさまを描く、連作短編集。シリーズ3作目。 ◇ 美空は間もなく、坂東会館での2度目の冬を迎える。葬儀場にとり...
グリーフケアをテーマにしたヒューマンドラマ。 幼い頃から霊感のあった清水美空が、葬儀場「坂東会館」で葬儀に関わることによって日々成長を遂げていくさまを描く、連作短編集。シリーズ3作目。 ◇ 美空は間もなく、坂東会館での2度目の冬を迎える。葬儀場にとり冬はいちばんの繁忙期だ。 晩秋のある日、美空は親友の夏海から婚約したことを打ち明けられる。そのときの話の流れで夏海から漆原との仲について水を向けられた美空は、慌てて否定したものの幸せそうな夏海の姿になぜか複雑な心境になるのだった。(「プロローグ」) ※本編4話とプロローグおよびエピローグからなる。 * * * * * 本作の柱となるのが、初登場の憎まれ役である木暮千波との対立と融和、そして美空のワンランクアップの成長という2本でした。 柱の1つめの木暮という男。ひどく冷徹でイヤミな男として登場します。 顔に笑みを貼りつけて持論を展開するけれど目は少しも笑っていない。おまけに社長の甥ということで、まさに怖いものなしの状態です。 指導役の椎名は気のイイ性格で木暮より年下ということもあり、まったく抑えが利かないときています。そんな木暮に坂東会館の面々はかなりのストレスを感じていました。 そして木暮の鋭い舌鋒は、ついにワケあり葬儀を担当する漆原にまで向けられるようになり……。 ということで、お約束のようなレギュラー憎まれ役が登場しました。 社長の甥で大手の葬儀会社で働いてい木暮を子どものいない社長が自社に呼び入れたことから、木暮が近々管理職に昇進し、やがて社長へというレールが見えるようです。 利益を上げることこそ第1義と考える木暮は、遺族に寄り添いすぎる坂東会館の体制に物足りなさを感じています。 だから当然、口を開けば批判ばかりになるし、特にその象徴たる漆原に対しては辛辣です。 漆原は苦笑するだけで受け流しますが、尊敬する師匠や会館の体制をけなされて美空は黙っていませんでした。 ただ、美空が何度も噛みつくように抗議しても、ことごとく木暮にやり込められては臍を噛むという繰り返しです。 これまでの「坂東会館の葬儀によって遺族は癒やされ美空は成長する」というほのぼの路線から変更したのかなと思って読んでいましたが、やはり長月さんの作り。木暮も悪人ではなかったことが最後になってわかりました。(ε-(´∀`*)ホッ) 2つめは美空の成長。 司会を任された葬儀で、美空はお涙頂戴の過剰なアナウンスをしてしまい、後日クレームを入れられるという失敗をしでかします。 漆原の助言もあり、何のため、誰のための司会なのかを心から理解できたという点で、美空にとっては有意義な失敗だと言えるでしょう。 さらに漆原に対する美空の気持ちに少し進展が見られたのも成長と考えていいと思います。 漆原を疎ましく思う木暮は、年度末で漆原との契約を解除する気満々であり、美空もそれに感づいていました。いざというときには自分も退職し、漆原に付いていく気になる美空。 恋愛感情であることにはまだ気づいていないものの、自分の漆原を慕う気持ちの強さを美空が自覚したことは大きい。木暮の登場はこのためのものだったと考えれば、エピローグで描かれる和解と融和がよくわかります。 最後に作品について、感じたこと。 1作目では結構見られたオカルト的な要素が、本作ではずいぶん控えめになっていました。 第1話で孤独死した老人の思念を美空が聴き取ったことと、最終話で山から転落死した男性の存念を里見が読み取ったことぐらいしかオカルト要素は出てこず、個人的には少しさびしかった。 葬儀ディレクターとしてはまだまだ未熟ながらも天性の霊感を活かして漆原を輔ける美空、という設定の話を読みたいと思っていたからです。 もちろん、美空の力の及ばぬところでは里見の活躍も欠かせないと思います。 ( 個人的には里見というキャラがもっとも気に入っているので。) 長月さんの思いはオカルトやファンタジーにあるのではなく、あくまでも大切な人を亡くした遺族や恋人の物語にあるのだということを、ひしひしと感じた3作目でした。
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葬儀屋さんの存在とは…が描かれているように感じた一冊でした。 残された人達の気持ちや、葬儀屋の対応から、死生観について考えることのできる、心打たれる1・2冊目だっただけに、3冊目は、とても物足りなさを感じてしまいました。
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シリーズものの3作目 遺族側の意見が合わなかったり坂東会館(葬儀場)に改革を起こそうとする新メンバーが入ったり、美空にクレームが来たりで波乱のある展開でした。 【心に残った言葉】 葬儀は単なる〝別れの儀式〟ではなく〝区切りの儀式〟…悲しみに沈むご遺族が、葬儀を終えることで新しい一...
シリーズものの3作目 遺族側の意見が合わなかったり坂東会館(葬儀場)に改革を起こそうとする新メンバーが入ったり、美空にクレームが来たりで波乱のある展開でした。 【心に残った言葉】 葬儀は単なる〝別れの儀式〟ではなく〝区切りの儀式〟…悲しみに沈むご遺族が、葬儀を終えることで新しい一歩を踏み出す。そうできるようにお手伝いすることが自分たちの仕事。 命を終えようとする方がどういう思いでいるかなど、私たちは知ることができません。想像するだけです。ただ、その方を思うあまり、苦しみや不満を抱いていたのではないかと思い悩んでしまいます。『もっとこうすればよかった』と思うのは、きっとそのためでしょう。 ・・・明日が当たり前にあると日々過ごしてる自分を改め、もし自分が〝故人側〟もしくは〝遺族側〟になっても後悔しないようにしなければと見つめ直すことが出来ました。 葬儀屋さんの仕事は限られた時間で執り行い、やり直しも許されない緊張の連続のような気がしました。仕事風景なんて見ようと思って見れる方たちではないので、この本を通して知ることができました。まだまだ続くようですね…更なる展開が楽しみです。
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