ボビー・ギレスピー自伝 の商品レビュー
プライマル・スクリームとの出合い ──瀧見さん、ボビー・ギレスピーの自伝『Tenement Kid』はどうでしたか? 瀧見憲司(以下、瀧見):かなり引き込まれました。単なるミュージシャンの自伝を超えて、労働者階級文化の美しさの肯定と貪欲な音楽リスナーとしての客観性からくるディテ...
プライマル・スクリームとの出合い ──瀧見さん、ボビー・ギレスピーの自伝『Tenement Kid』はどうでしたか? 瀧見憲司(以下、瀧見):かなり引き込まれました。単なるミュージシャンの自伝を超えて、労働者階級文化の美しさの肯定と貪欲な音楽リスナーとしての客観性からくるディテールへの固執と洞察、音楽的シオニズムを追求しながら自己矛盾に溢れ、でも実感と信用のあるナイーブで誠実な人生のロードノベルとして最高におもしろい。すべての若者、特に音楽リスナー、バンドマン、DJは必読ですね。映像化は必至なのではないでしょうか。 https://tokion.jp/2022/08/16/kenji-takimi-talks-about-primal-scream/
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ボビーギレスピーの少年時代の音楽との出会いや社会情勢まで詳細に表現されていて、レイヴカルチャーの本では詳細に触れられていない当時のUK情勢を補完する側面がありつつレイヴカルチャーに登場するクラブやdjなども出てきてサラサラと読み進められた。また、今の日本と重なる部分もあり、とても心に響く内容です。ボビーギレスピー自身の音楽観はもちろんレコーディングや機材の話もしているし、諸々摂取していたものの話も淡々と語られていて、これを読むにあたってプライマルスクリームを初めて聴いた自分でもサイコーだったので思い入れのある人には更に響くのではないでしょうか。これを読んでスクリーマデリカのピクチャー盤のレコードを買いました。良書。
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ボビーの政治観に驚いた。ものすごく芯があってぶれない社会主義者としての信念がある。 音楽もファッションも「イケてる」空気を読み取るのが上手だったんだね。
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ボビーの溢れ出さんばかりの音楽への愛のストーリー。商売よりもロマンティックかどうかを物事の判断にするところが本当に好き。 ボビーが音楽業界に入り込んで行くきっかけ、アラン・マッギーとの関係、フッキーとのエピソードやジザメリ加入から脱退まで、プライマルのデビューからアンドリュー・...
ボビーの溢れ出さんばかりの音楽への愛のストーリー。商売よりもロマンティックかどうかを物事の判断にするところが本当に好き。 ボビーが音楽業界に入り込んで行くきっかけ、アラン・マッギーとの関係、フッキーとのエピソードやジザメリ加入から脱退まで、プライマルのデビューからアンドリュー・ウェザオールと知り合ってからのスクリーマデリ発売までの濃厚過ぎる10年が本当に面白かった。音楽が好きすぎてなるべくしてプライマル・スクリームのボビー・ギレスピーになったんだろうなと納得感しかない。 当たり前のように語られるドラッグの話は清々しく、自分は全然賛同しないけどあの時代とは切っても切れないものなんだろうなとは思います。 自分は1989年にドイツに住んでいた時にIvy Ivy Ivyをテレビの音楽番組で見て2ndアルバムPrimal Screamを買って聴いたのが初プライマルでそれ以来聴き続けているけど、その当時から有名なバンドだと思っていたからScreamadelicaのリリース頃までバンドだけで生活できていなかったっていうのはショックだったな。バンドに限らず好きなアーティストや作家などにちゃんと金銭的な見返りがあるよう自分もできるだけ多く推しにお金を落とそうとあらためて思いました。
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