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コロナ黙示録 2020災厄の襲来 の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2024/08/12

安保首相は諸悪の根源ではない、と、終章に書いてあるが、正確にはアボのサイゾーと愚妻アキナが諸悪の根源であった(過去形)。でもそれを奇貨として甘い汁を、連中の用例で言えば、公金チューチューした輩(反社官吏・政治屋)が居るのよね

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2024/07/06

「物語」として愉しいのだが、題名に在るように2020年頃の様子を背景にした内容であり、多少の複雑な想いも沸く。或いはその「複雑な想い」を抱きながら、色々と考えるというのも作品が世に問われた意義なのかもしれない。「そして如何する?如何なる?」と「続き」が凄く気になる物語である。素早...

「物語」として愉しいのだが、題名に在るように2020年頃の様子を背景にした内容であり、多少の複雑な想いも沸く。或いはその「複雑な想い」を抱きながら、色々と考えるというのも作品が世に問われた意義なのかもしれない。「そして如何する?如何なる?」と「続き」が凄く気になる物語である。素早く読了に至った。 手にした本は2022年7月に出ている文庫本で、翌年5月の「第2刷」を実際に手にしているが、作品が初めて登場したのは2020年7月なのだそうだ。所謂「コロナ」の問題が拡がり始めた時期のことをリアルタイムで追うように、その問題を含めた社会情勢を意識しながら編まれた物語だと思う。 本作は、基本的には作者の海堂尊(かいどうたける)が綴っている「バチスタ」のシリーズという風な体裁になっている。シリーズは、東海地方の架空の街「桜宮市」に在る「東城大学医学部」を主要な舞台に、大学病院関係者やその他の様々な人達が登場し、医学関係も含めた様々な話題を採り入れた物語が展開する。序ながら、この作者の海堂尊自身も医学者であるということだ。 なかなかに知られている「バチスタ」のシリーズではあるが、自身はそれを未だ読んではいない。それでも本作はなかなかに愉しい。 「バチスタ」のシリーズが起こった「東城大学」の大学病院に在る田口や、最初の作品で関わって以来の厚生労働省技官の白鳥という人達が鍵となってはいる。それに加えて、方々で各々の活動に携わるシリーズ各作品に登場する人達、「あの人物をモデルに?」という様々な人達と非常に多彩な作中人物達が現れ、視点人物が適宜入替りながら「2020年の様子」が描かれる物語だ。何処となく、連続テレビドラマや、少し未来に制作されるドキュメンタリーを文字化、読物化したというような雰囲気も感じられないではない。 本作の「柱」は大きく2本だと思う。クルーズ船でコロナ患者が発生し、その後船内で患者が増え続けた問題、市中で感染者が発生し、やがて感染や発症が拡がって行ったという情況での対応と生じていた混乱についてが1本。もう1本は、長期政権の中で、何やら色々なことが歪んでしまっていて、コロナ問題さえもその歪みの中で何やら変な様子になっていたかもしれないということだ。そして両者の底に、「公文書改竄」というような余りに酷い事案が在った際、矜持を胸に真面目に仕事をしていた財務省職員が苦しみ、悩み、自ら命を絶ってしまうということまでしてしまって、それでも事情が曖昧ということへの憤り、「そういう様子だからロクなことにならない!」という強い想いが滲むように思った。 一方の柱であるコロナ関係のことに関しては、医学者でもある作者の「色々な混乱に関して、もう少しやり方が在った筈だ」という観方が内容に大きく反映されているようにも思った。所謂“忖度”というようなことではない、公正な専門知識を真面目に勘案して、無用な混乱を排しながら事態に望むべきである筈なのだ。指揮を執るような人達が余計なことばかりをする様子も在った。「物語」として、多少の誇張と抽象で些か戯画化もしながら、その辺りの問題を巧く説いているようにも思った。 多様な要素が織り込まれている物語であるが、中の挿話で少し心動くモノが在った。 「東城大学」の大学病院に在る田口の学生時代からの仲間に速水という男が在る。救急救命の専門家として知られているが、色々と事情が在って北海道の或る街の救急センターでセンター長として活躍している。この速水と、部下の研修医、そして研修医が好意を寄せる若い看護師の挿話が在るのだが、これは少し心動いた。 色々な意味で興味深い作品だ。広く御薦めしたい。

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2024/06/11

クルーズ船からのコロナ患者受け入れに東城大スタッフが全集中!の場面ではアドレナリンが沸騰してページを繰る手も速まりました。バチスタシリーズで何度も味わった興奮です。 でもそれ以外は何と申しますか…。 作者の怒りがそれだけ強いということなのかも分かりませんが、見出しに「?」付...

クルーズ船からのコロナ患者受け入れに東城大スタッフが全集中!の場面ではアドレナリンが沸騰してページを繰る手も速まりました。バチスタシリーズで何度も味わった興奮です。 でもそれ以外は何と申しますか…。 作者の怒りがそれだけ強いということなのかも分かりませんが、見出しに「?」付ければ何でもOKのタブロイド新聞の憶測記事を大どころだけ拾って並べたみたいな印象で食傷気味です。 もしこれらのエピソードについて、為政者側が何を考えていたのかをいちいち裏取って検証していけば、現代日本の病巣を抉る一大ドキュメンタリーになるんでしょうけど。小説としてはイマイチのめり込めませんでした。残念。

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2024/04/07

あの頃の日本がそのまま本の中にいる感じ。 嫌味も込められた(…多分。)登場人物たちにあーいたいた、こんなアホなことしてたなーと今なら思える。 コロナが流行りだした頃はいつまで続くのか分からない本当に暗い日々だったなー。 あと2作、どんなになっているか楽しみにしている。

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2024/03/25

あのコロナ禍のひどい時を思い出す。仕事が思うようにできなくなり、緊急事態宣言が出て施設に入れなくなった日々。 あの頃のウイルスより弱毒化したのかな? でも忘れちゃいけない 安保首相がリアルにそのままならほんとに安保な人だと思う。

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2023/08/18

おすずさんの本棚を見ていて、え、海堂先生のコロナの本、と気づき、本屋に向かう。 序盤は、なんだかな~。梁山泊の村雨、彦根、白鳥たちの安保総理追い落とし会議に鼻白む。最近読んだ100分de名著のヘーゲルにあった共感なき啓蒙という言葉を思い出す。白鳥については、田口先生への原稿依頼の...

おすずさんの本棚を見ていて、え、海堂先生のコロナの本、と気づき、本屋に向かう。 序盤は、なんだかな~。梁山泊の村雨、彦根、白鳥たちの安保総理追い落とし会議に鼻白む。最近読んだ100分de名著のヘーゲルにあった共感なき啓蒙という言葉を思い出す。白鳥については、田口先生への原稿依頼の顛末と云い、「医学のひよこ」でも口ばかりで全然機能してなかったこともあり、ヤキが回ったんじゃないと感じる。 という序盤に対し、コロナ感染の状況に全然ダメな厚生省、バカ丸出しの官僚の尻ぬぐいに白鳥は的確に手を打っていく。クルーズ船の感染者の受入れ先になった桜宮大学、田口先生以下、島津、師長の如月、若月、そして看護婦たち、北海道の速水も合流し、おお、オールスターキャストじゃんと嬉しくなってくる。名村共助の指導の下にコロナに取り組む姿は惚れ惚れする。田口先生もいつも通り大変な状況に無理やり放り込まれるけれど、きっちりカタをつけて奮闘している。 政権批判が強過ぎるという批判は確かにそうだな、と思う。でも、これ殆ど事実なんだろう。情けないことに脚色の余地がないぐらいの状況だったんだな。 数年後に読んだら、ホントにアベシンゾウは酷かったと厭きれると思うよ。

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2023/06/03

現実の引き写しではないキャラクターに『ナニワ・モンスター』に登場した村雨弘毅がいる。改革マインドを持った浪速府知事だった人物であり、どうみても橋下徹元大阪府知事をモデルに感じる。ところが、村雨は維新に相当する浪速白虎党を批判する立場である。著者が当初都合よく橋下元知事を理想化し、...

現実の引き写しではないキャラクターに『ナニワ・モンスター』に登場した村雨弘毅がいる。改革マインドを持った浪速府知事だった人物であり、どうみても橋下徹元大阪府知事をモデルに感じる。ところが、村雨は維新に相当する浪速白虎党を批判する立場である。著者が当初都合よく橋下元知事を理想化し、後で幻滅したブレを感じる。 維新に相当する政党を浪速白虎党としている。これは維新にも白虎党にも失礼である。白虎は阪神タイガースの連想とされるが、白虎と言えば会津藩の白虎隊が有名である。白虎隊は戊辰戦争で明治維新と戦った存在である。一方で現実の維新も改革勢力という期待されるポジションとヤンキー的な体質のギャップがある。村雨と浪速白虎党の区別は意味があると言えるかもしれない。

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2023/03/28

田口・白鳥シリーズ ってか、このシリーズは完結って前に言ってなかったけ? 今までより作品内でクロスオーバーがされていて 田口視点の桜宮、速水の極北、彦根の梁山泊のエピソードが程よく入り混じっている 要は、コロナ禍を桜宮サーガで描いた作品 ただ、年代も2020とリアルと一致させ...

田口・白鳥シリーズ ってか、このシリーズは完結って前に言ってなかったけ? 今までより作品内でクロスオーバーがされていて 田口視点の桜宮、速水の極北、彦根の梁山泊のエピソードが程よく入り混じっている 要は、コロナ禍を桜宮サーガで描いた作品 ただ、年代も2020とリアルと一致させているけど、作品内の時系列もそれだけ進んでいるって事でよいのだろうか? 「医学のたまご」では、田口先生は教授にんってたはずだけど、未だに講師? 「モルフェウスの領域」で論文を書いてたから、それが評価されてとかってパターンを予測してたけど…… 辻褄合わせられるのか? リアルのコロナ禍と政治のあれこれを「ああ、そうだったなぁ」と思いながら読み進めることになる 登場人物は名前が変えられているけど、モデルは容易に想像できるくらい 「桜を見る会」 黒川検事長 外国へのバラマキ外交 森友学園の国有地払い下げ 党内の報復人事 メディアの偏向報道 小泉政権からの新自由主義 新型コロナウイルスという危機に対する政府の対策の杜撰さ クルーズ船に送り込んだ審議官の傍若無人で公衆衛生としてありえない振る舞い クルーズ船の状況を暴露した岩田医師 インバウンドの収入を見込んで中国人の入国を禁止しない オリンピック開催への固執 PCR検査の制限 北海道独自の緊急事態宣言 全国の学校の休校 ガーゼマスクの配布 マスクへの異物混入 配布時期の遅延 業者選定の不透明さ 大阪に関しては、医療の人員を削減しておいて手のひら返しに成果を主張する 雨カッパの提供依頼 ここ数年間の日本を顧みるに 海外から日本はどう見られてたのかね? 世間で知られている事実を元に、その背景にこれまでの登場人物が関わっていたりする 速水も感染して無症状だったり 東城大ではクルーズ船の軽症者を受け入れることになったり 白鳥は厚労省の色々な事を暴露したり 彦根は梁山泊で色々画策したり どの話がメインというわけでもなく絡み合っている 個人的に好きなキャラの総師長の猫田さんも登場してて嬉しい そして、藤原さんは相変わらずだし、文学にも造詣が深いのがわかったりしたけど、最後は喫茶店…… ってか、すでに定年だったのにあれから10年だけど、藤原さん未だに現役 うーん、続編があるとしたら、田口先生は結構困る状況な気がするんだけど、大丈夫か? まぁ、今回は白鳥に一矢報いたりと、長年に渡る関係からの成長が見られるので、この後にもそんな展開を期待してしまいますね

Posted byブクログ

2023/02/02

登場人物が多くてまたやや専門的すぎて読みにくい部分もあったが、パンデミックが起こった時、政界で医療界で何が起きていたかがリアルに感じて引き込まれた。 欲と欺瞞、保身に塗れた人たちが国を治めていることが本当に情けなく、悲しい。

Posted byブクログ

2022/10/20

コロナの始まりの頃を振り返ることができる。一部の人物・出来事は現実と容易に結びつけることができる。統治への専門の欠如、科学の欠如を伺うことができる。公文書まで改竄されたらあとから検証することすらできない。

Posted byブクログ