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飛び立つ季節 の商品レビュー

4.1

26件のお客様レビュー

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2024/06/19

作者の沢木耕太郎さんが、16歳の時に一人旅をした東北地方を再訪する旅エッセイ。 当時を振り返り、出発前に少しの目的地を決めて、あとは行き当たりばったりで旅を楽しむ沢木さん。 深夜特急の頃から変わらないその姿勢が、短いエッセイのなかで伝わってくる。 期待してた場所が想像してたより、...

作者の沢木耕太郎さんが、16歳の時に一人旅をした東北地方を再訪する旅エッセイ。 当時を振り返り、出発前に少しの目的地を決めて、あとは行き当たりばったりで旅を楽しむ沢木さん。 深夜特急の頃から変わらないその姿勢が、短いエッセイのなかで伝わってくる。 期待してた場所が想像してたより、全然しょぼかった、、みたいなことも当然あって。 そんなガッカリした一日。でもその日の夕方のこと。トボトボ歩いてた鉄橋の上で、手前に見える丘に夕陽が差してほんの10分だけ黄金に輝いて。それまでのガッカリが全てチャラになったような気がしたそうで。 キュンの瞬間が分かりみすぎて。

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2024/01/30

会社員時代の出張で新幹線を利用していると、トランベールっていう冊子に連載されていたのを駅弁の紹介コーナーと並んで楽しみに読んでました(今も連載されてるのでしょうか?)。本の大きさといい重さといい手触り装丁が紙の本として旅のお供にぴったり。電子書籍も荷物にならなくていいけどこういう...

会社員時代の出張で新幹線を利用していると、トランベールっていう冊子に連載されていたのを駅弁の紹介コーナーと並んで楽しみに読んでました(今も連載されてるのでしょうか?)。本の大きさといい重さといい手触り装丁が紙の本として旅のお供にぴったり。電子書籍も荷物にならなくていいけどこういう感じの本だと紙の方がいいなぁと思ってしまいます。一気に読むのでなく一編一編味わって少しづつ読むのが楽しかった。それにしても心にしみる文章です。完璧な予定を立てて滞りない旅行よりも思いがけないものとの遭遇の方が感動が上回るエピソードは実感します。コロナ後の自由になってきた世の中でまた用心しつつ、思いがけないものとの出会いができる隙間のたくさんある旅に出よう。

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2024/01/21

五色沼 私も以前近くまで行ったけど、太陽が出ていないから美しく見られないだろうと諦めたことがある。翡翠。どんな天気でも見えるものだとしたら、、あの時見ていれば。沢木さん的にはこうゆう感情が次回の旅の動機になるのだろう。 全てが計画通りの旅もいいけれど、たまたまの偶然に遭遇するため...

五色沼 私も以前近くまで行ったけど、太陽が出ていないから美しく見られないだろうと諦めたことがある。翡翠。どんな天気でも見えるものだとしたら、、あの時見ていれば。沢木さん的にはこうゆう感情が次回の旅の動機になるのだろう。 全てが計画通りの旅もいいけれど、たまたまの偶然に遭遇するための、ちょっとした隙を作るのも悪くないと思った。

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2024/01/28

「旅のつばくろ」の続編。 旅に生きる?著者のエッセイから紡がれる小話は生き生きとしており、まさに旅に出たいと思わせる内容となっている。 深夜特急しかり、彼の文体に潜む「旅への渇望」が垣間見えたのかもしれない。それを解き明かすという意味でも、エッセイ本としてはとても読み応えのある一...

「旅のつばくろ」の続編。 旅に生きる?著者のエッセイから紡がれる小話は生き生きとしており、まさに旅に出たいと思わせる内容となっている。 深夜特急しかり、彼の文体に潜む「旅への渇望」が垣間見えたのかもしれない。それを解き明かすという意味でも、エッセイ本としてはとても読み応えのある一冊。

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2024/01/06

作者による外国への放浪の旅ドキュメント「深夜特急」が好きで、実際に旅には出向かずとも心の何処かで旅へのあこがれを抱き続ける自分にとって本書はスケールは違えども醸し出す旅へのあこがれに共通するものを見出す。纏まった日数を要する海外旅行ではなく国内旅行を題材としてくれているのでより旅...

作者による外国への放浪の旅ドキュメント「深夜特急」が好きで、実際に旅には出向かずとも心の何処かで旅へのあこがれを抱き続ける自分にとって本書はスケールは違えども醸し出す旅へのあこがれに共通するものを見出す。纏まった日数を要する海外旅行ではなく国内旅行を題材としてくれているのでより旅への動機付けをしてくれる。 作者の言う「黄金刻」を見つける旅にでかけたいものだ。ただ、それには作者のような深い知識、経験、好奇心を持つことが必要だとも思うが、これが難しそうだ。結局、作者の提示する本を手に取ることがとても気楽な旅行気分を楽しむことかな、とも思う。

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2023/10/05

新幹線の車内誌などに掲載されている「旅の つばくろ」エッセイ集の続編です。 コロナ禍でのマイクロツーリズムを実践する 国内旅行の紀行文集です。 とは言っても、有名観光地を巡るのではなく 沢木氏の過去の経験から「心に引っかかった 地」をぶらり訪れる内容です。 それなのに、その...

新幹線の車内誌などに掲載されている「旅の つばくろ」エッセイ集の続編です。 コロナ禍でのマイクロツーリズムを実践する 国内旅行の紀行文集です。 とは言っても、有名観光地を巡るのではなく 沢木氏の過去の経験から「心に引っかかった 地」をぶらり訪れる内容です。 それなのに、その「引っかかり」の理由も解 明されなかったり、そもそも最終目的地に辿 り着けなかったりと、割と「テキトー」なの です。 しかしそれが「旅」なのだと著者は言います。 沢木耕太郎がそう言うと、非常に説得力があ ります。 そう、旅は「テキトー」でいいのだと納得す る一冊です。

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2024/08/31

沢木耕太郎と言えば旅。 沢木耕太郎の身体で吸収した体験は、文字になるとまるで生きているかの如く動き出す、なんなら自分が同じことをやっても見過ごしてしまうようなことも、適切で温かみのある言葉で語りかけてくる。 沢木耕太郎贔屓だからかもしれないが、沢木耕太郎は長編でも短編でも同じ仕...

沢木耕太郎と言えば旅。 沢木耕太郎の身体で吸収した体験は、文字になるとまるで生きているかの如く動き出す、なんなら自分が同じことをやっても見過ごしてしまうようなことも、適切で温かみのある言葉で語りかけてくる。 沢木耕太郎贔屓だからかもしれないが、沢木耕太郎は長編でも短編でも同じ仕事をする。 追体験をさせられ、同じことを自分ならどう考えるかを考えさせられる。 本を読む時間、その体験を自分ならと考える時間、時間はいくらあっても足りないけれど、それが沢木耕太郎のほんの良いところ。 さて、この本は「旅のつばくろ」の2冊目。1冊目は北から始まり、こちらは北を中心としつつも、南のものも見受けられ、これから3冊目は南が多くなるとか。ファンとしては読了してまだ楽しみを待てるという幸せな待ち時間を知れた。 短く読みやすいエッセイは隙間時間でも充分楽しめるが。一つ一つとても濃く彩りがある。 沢木耕太郎でも案外と不器用だと身近に感じたり、いやいややはりすごい人だと感じたり。たくさんの体験を存分に吐き出して魅了する。

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2023/05/05

自分もいつか著者のような旅ができるようになれたらいいのになーと思いながら読み進めていました。無理に興味のない観光地に足を運ばない、気の向くままにふらふらと、スマホも持たず…(できるかな?)

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2023/05/03

沢木耕太郎の旅のスタイルは、自分にとって相当共感できるものだなと、毎回読むたびに思わせてくれる。今回もとても面白かった。

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2023/04/10

ガイドブックやネットに頼らず、駅前の地図を頭に入れて歩き出しわからなけらば人に聞く。そういう旅を著者は続けている。そして思いもかけなかったものとの遭遇やそれに纏わる思索を端正な文章で世に送り出してくれる。 P181 行くか、行くまいか、迷ったときは行くにかぎる。なぜなら、すべて...

ガイドブックやネットに頼らず、駅前の地図を頭に入れて歩き出しわからなけらば人に聞く。そういう旅を著者は続けている。そして思いもかけなかったものとの遭遇やそれに纏わる思索を端正な文章で世に送り出してくれる。 P181 行くか、行くまいか、迷ったときは行くにかぎる。なぜなら、すべては移動によって始まるから、だ。

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