月灯館殺人事件 の商品レビュー
クローズドサークル、館もの、密室殺人、驚愕トリックがスゴイ! ド直球の本格ミステリー #月灯館殺人事件 推理小説作家たちが小説を書くために山奥にある月灯館に集まっていた。吹雪となり誰も館から出られなくなったその日、まず一人目の殺人が行われる。密室で、しかも考えられない状態で見つ...
クローズドサークル、館もの、密室殺人、驚愕トリックがスゴイ! ド直球の本格ミステリー #月灯館殺人事件 推理小説作家たちが小説を書くために山奥にある月灯館に集まっていた。吹雪となり誰も館から出られなくなったその日、まず一人目の殺人が行われる。密室で、しかも考えられない状態で見つかった遺体。不可能犯罪はさらに続くことになるのだが、果たして推理小説作家たちは犯人を見つけることができるのか… いくつも用意された密室殺人、凄惨な現場、そして犯人捜し。これぞ本格ミステリーですよ。登場人物もガッツリ変人、怪しい奴ばっかりで、繰り広げられる殺人劇を盛り上げます。 本作、トリックが素晴らしい! バラエティに富んだ仕掛けをよくもまぁいくつも考えましたね、さすが北山先生。 ネタバレにならない範囲でトリックの感想としては、1つ目は正統派、2つ目はエンタメ、3つ目は超絶技巧、4つ目は目から鱗。といった感じでした。 そして大技も見事で、本書を読み終わった人は、おそらくみんな同じことをするでしょうね。 さて、本作の一番の読みどころは、テーマ性だと思っています。 この作品はジャンル分けすると新本格ミステリーになるのですが、テーマ自体も新本格ミステリーなんですよね。 自分は20年ほど前に新本格ミステリーというものに出会い、かつてない衝撃を受けました。以来、新本格の第一世代から、本格古典、海外古典と夢中になって読み漁りました。その後はカジュアルなミステリーやサスペンス、最近では理系、恋愛、青春、ファンタジー、特殊設定といった工夫が凝らされたものや、社会派ミステリー、警察小説なども大好きになっていきました。 はたして作者はいったい何を伝えたいのか…あなたはどう思いましたか? 自分なりに色々考察しましたがあえて言いませんので、ミステリー好きの皆さんにはぜひ読んでみてほしい。特に長らくミステリーを愛してきたベテラン皆さんや、本職の推理作家の皆さんの意見を伺いたいと思いました。 おそらくは今年ミステリーランキングをにぎやかにする一冊、新本格ミステリーをエンターテイメントとして魅せる傑作だと思います。ミステリーファンにはおすすめです!
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※このレビューにはネタバレを含みます
「これぞミステリの進化の系統樹の最前線にしてネオ・クラシック!」っていうキャッチ、読者をバカにしてるのかな?って思ったけど本文読んだら意味はわかった。 メタに次ぐメタに次ぐメタ、その極めつけの最後の一文。 多分最後に来るメタネタはこれだろうな…最後の一文はあれがくるんだろうな…とあたりをつけて読んでたけど当たりました。なんというか意図的にやってるネタなので途中で想像はつくし「ば、ばかにしてんのか!!」って爆笑しちゃった なんだこの小説 そしてゲットー館、って名前なのはわざとなのかな。キリスト教ネタが散りばめられている中、ゲットーの響きだけちょっとセンシティブだなと思ったので気になりました。 →…理解した…。ゲットーではなく「get館」なんだ……バ、バカミスだ!!!(褒めてる) これまでの館シリーズにあった幻想文学的な、物理トリック×エモをもとめて読むとちょっと違うのかも。でも面白かったです。カバーおりかえしの北山先生のコメントが割とすべて。
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