顧客起点の経営 企業の「成長の壁」を突破する改革 の商品レビュー
前著「顧客起点マーケティング」は「顧客ピラミッド」「N1分析」「9セグマップ分析」を用いた顧客構造とインサイト理解を解説した内容であったが、本書ではさらに俯瞰的なフレームワークとして「顧客起点の経営構造」が提示され、「経営対象」「顧客心理」「顧客行動」「財務結果」の四つの要素を統...
前著「顧客起点マーケティング」は「顧客ピラミッド」「N1分析」「9セグマップ分析」を用いた顧客構造とインサイト理解を解説した内容であったが、本書ではさらに俯瞰的なフレームワークとして「顧客起点の経営構造」が提示され、「経営対象」「顧客心理」「顧客行動」「財務結果」の四つの要素を統合的に捉える考え方が紹介されている。この四つの要素は上流・下流の関係性にあるが、売上などの「財務結果」はあくまで結果指標であり、その原因は顧客心理の変化によってもたらされる顧客行動の変化であるという考え方は我が意を得たりだった。そして、WHO と WHAT が組み合わさり「顧客価値」(企業側が考える価値ではなく、顧客が何を価値と感じるかどうか) が生まれて初めてこれらは創出される、そのために「経営対象」として何ができるかを考えるべきという主張には、BtoB/BtoC、営利/非営利を問わず参考にすべき普遍性がある。
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