算数文章題が解けない子どもたち の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんでみんな文章題が解けないのか…?いや、解かないんだ…!と気づいた今日このごろ。 解かない理由は5年生までにあらわれる「学習性無気力」。どうアプローチしたらいいんでしょうか、続編に期待。 さらに、幸い解いてくれても正解できないのは、実行機能、作業記憶、メタ認知能力などなどの欠如とのこと。 …どうしたらいいんでしょうか。読書量に関連するらしい、認知負荷を下げる方法を教えるといいらしいが… さらなる情報が欲しいです、続編に期待。
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文章題を間違える子どもの間違い方を分析して、子どもの発達を解き明かしていく本。子どもの間違い方にも論理性があっておもしろい。今井むつみ先生の他の著作も読みたくなる。
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これは買って良かった。日頃から思っていることの整理・言語化ができたように思う。「9歳の壁」具体から抽象へ。何とか乗り越える方法を見つけ出したい。以前から、間違い方をしっかり見たいと思ってきた。しかし、これには本当に時間がかかる。たとえば計算プリントで5つの問題を10人くらいの子ど...
これは買って良かった。日頃から思っていることの整理・言語化ができたように思う。「9歳の壁」具体から抽象へ。何とか乗り越える方法を見つけ出したい。以前から、間違い方をしっかり見たいと思ってきた。しかし、これには本当に時間がかかる。たとえば計算プリントで5つの問題を10人くらいの子どもたちに課したとしよう。1題で10ステップくらい必要な複雑な問題だと、1時間では到底全員の間違いの原因を見つけ出すことができない。本人たちにそれをさせると、もともとできる子にはできるが、できない子は全部消して最初からやり直そうとする。だから間違いを見つけて報告するようになどということになる。まあ、とにかく時間がかかる。本書にもあるように、子どもたちは認知的な負荷が大きくなると、どこかのステップで間違うことになる。負荷の少ないものから順を追って練習させてあげたい。それにはやはり個別の対応をするしかないのだろうか。負荷に耐えることができる子どもたちも少なからずいるので一緒にやっていくには無理がある。私たちにできることは、なるべくその負荷を軽減できるような方法を指導していくことしかない。イメージをつかみやすいように状況が分かる図を描くとか、一段一段に分けて考えるとか、重要な関係を表にして表すとか。しかし、図に描き表すことができるという段階で、すでにその子はできる子なので、つまずいている子の助けになる術を見つけ出すのは難しい。全体に簡単に言える対策などというものは見つからないのだろう。一人一人違うのだから。でも同じような間違いをすることも多い。それらを見てきた経験をもとに、もっとゆっくり一人一人と向き合っていきたい。それから、最後に家庭環境の話が出ているが、我が家のことを言うと、読み聞かせをしていようと、家庭に本がたくさんあろうと、それが子どもに影響したとはほとんど考えられない。良かれと思っていろいろしてきたけれど、子育てというのはなかなか思うようにいかないものだ。
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小学生を対象に学力とは何かを科学的に統計的に調べている。 「ことばのたつじん」「かんがえるたつじん」というテストで調査して学力テストとも比較しながら問題点を示していて、なるほどと思い興味深かった。 最後にほんものの学力を育む家庭環境に、本を読むことと子ども自らが興味を持つように環...
小学生を対象に学力とは何かを科学的に統計的に調べている。 「ことばのたつじん」「かんがえるたつじん」というテストで調査して学力テストとも比較しながら問題点を示していて、なるほどと思い興味深かった。 最後にほんものの学力を育む家庭環境に、本を読むことと子ども自らが興味を持つように環境を整えることとあって、深く納得した。
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筆頭著者の認知科学に関する新書を読んで、面白いと思っていたことから、こちらも読みました。子に期待する親としては、いわゆるハウツー本ではないように思いましたので(付録1の内容がそれに近いかもですが)、すぐに解けるように導きたいという願いは叶わないと思います。 とはいえ、誤答なついて...
筆頭著者の認知科学に関する新書を読んで、面白いと思っていたことから、こちらも読みました。子に期待する親としては、いわゆるハウツー本ではないように思いましたので(付録1の内容がそれに近いかもですが)、すぐに解けるように導きたいという願いは叶わないと思います。 とはいえ、誤答なついてのいろいろな解説に対して、なるほど、そこが壁ですか、、という気付きと過去の子供らとのやりとりからの納得感はありました。勉強になりました。
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たんなる表面的な学力ではなく、学びの前提となる言葉の理解力や数や図形の知識・推論の能力を客観的に測る「たつじんテスト」を開発した経緯からテストの設計、それを使った調査の分析を通じて、こどものつまずきの原因をさぐる試み。 テストの誤答分析からどんな力が足りていないのか知り、指導や支...
たんなる表面的な学力ではなく、学びの前提となる言葉の理解力や数や図形の知識・推論の能力を客観的に測る「たつじんテスト」を開発した経緯からテストの設計、それを使った調査の分析を通じて、こどものつまずきの原因をさぐる試み。 テストの誤答分析からどんな力が足りていないのか知り、指導や支援に活かすという取り組みは大事だとずっと思っていたので、こういう研究がすでにここまで進んでいたと知ってうれしい。出題内容、実際の正答率や誤答例、興味深いデータが盛りだくさんでありがたい。 結論として「ことばや数字を直接教えるより、子どもが言葉や数に自ら自然に興味を持つように環境を整えることが、就学後の学力を高めることにつながる」としているのは、想定の範囲内というか、経験的にも納得のできるまとめだと思う。
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