魔偶の如き齎すもの の商品レビュー
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刀城言耶シリーズ10冊目。短編だと3冊目なのかな。 いつも通り三津田先生は面白い、安定している。 刀城言耶…というより三津田先生は『合理性を突き詰めた上で、それでも残る不可思議こそが怪異』というスタンスなんだろうな。物理波失多シリーズとかもそんな感じだし。 「妖服」とか「魔偶」とかってのは、一応創作……で良いのだよね?三津田先生の民俗学的説得力がありすぎて、フツーに信じちゃいそうになるんだけども。 個人的には「巫死」がトリックも含めてお気に入り。刀城言耶シリーズは割りとこの手のトリック多いんだけど、やっぱり騙されてしまうあたり僕も学習しねぇなぁ、とかなんとか。 「巫死」で家の5人+不二夫で6人、つまり六道を象徴してるのかな?とも思ったり。まぁここらへんはもうこじつけレベルですが。色々妄想するのは楽しいなぁ。
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刀城言耶シリーズ第三短編集。表題作『魔偶の如き齎すもの』が一番面白かった。これまで刀城言耶シリーズを読んできた読者は、この展開に驚くだろう。巧妙なトリックと伏線回収に驚嘆。
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刀城言耶シリーズ 短編。 どれも推理小説デミステリーしてて満足するし、このシリーズでずっと登場する編者の祖父江しのとの出会いが描かれていて物語としても面白かった。 星5にしなかったのは、短編集なので全体の印象が薄くなってというか、読み切ったという満足感に欠るので4つにした。
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それほど怖くなく、今回はミステリ要素のほうが強めだった。怪異の体験者の話の一部を、本人の見間違いや勘違いということでおさめている部分もあり、完全に解明しきらないのがこのシリーズの魅力。 【魔偶の如き齎すもの】では、祖父江成り変わりトリックを読者が楽しめるように、祖父江のキャラを十分読者に知ってもらった上で執筆したという刀城言耶の粋な計らいがおもしろかった。
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本書は単行本を読んだが、文庫には、文庫初収録の「椅人の如き座るもの」が収録されているので購入。 この部分だけ立ち読みされるのを防ぐためか、ビニールがかけられていた。 これは読み終わってからタイトルを改めて読むと… 再読の短編四篇は犯人をちょうど忘れていたこともあり、「確かこうだっけ…?」と考えながら読むことができ、謎解きも楽しめた。 シリーズの中ではホラー色が強めで、ミステリ解決した後も残る、純粋に謎のままの恐ろしい何かがただよっている作品が前半の三作品。特に獣家の如き吸うものは、ほとんどホラーだと思っている。
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シリーズの第3短編集。劈頭を飾る「妖服の如き切るもの」の凶器のトリックが面白かった。 作中の早い段階から真相は読者の前にぶら下がっているが、それがあまりにも日常的な光景なのでことさら注意を引くことなくさらりと読み飛ばしてしまう。トリックそのものもユニークだし、その隠し方もうまい。...
シリーズの第3短編集。劈頭を飾る「妖服の如き切るもの」の凶器のトリックが面白かった。 作中の早い段階から真相は読者の前にぶら下がっているが、それがあまりにも日常的な光景なのでことさら注意を引くことなくさらりと読み飛ばしてしまう。トリックそのものもユニークだし、その隠し方もうまい。 その他の作品もどれも凝ったもので、コストパフォーマンスは高め。 ただし、文庫版の表紙はまじまじと見てしまうと、ある作品の真相に気づいてしまう可能性があるので注意が必要か。
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短編集前ニ作、特に一作目に比べて明らかな低下。 シリーズ未読の人が最初にこれを読んで三津田ワールドを知った気になられるとチト不快かも。 大ファンなので。 偲ちゃんの登場回が多かったのが、個人的な唯一の救い(オタクだな…)。 そして 次の長編を心待ちにしております。
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刀城言哉シリーズの最新短編。 いつもながら、ミステリーとホラーの融合は見事。きちんとロジカルにストーリーを組み立てるより、本シリーズのようにロジックの一部を破綻させて、それをホラー要素に持っていく方が創作という点では難しいのでは無いか、と思う。あまり、破綻させすぎるとミステリーで...
刀城言哉シリーズの最新短編。 いつもながら、ミステリーとホラーの融合は見事。きちんとロジカルにストーリーを組み立てるより、本シリーズのようにロジックの一部を破綻させて、それをホラー要素に持っていく方が創作という点では難しいのでは無いか、と思う。あまり、破綻させすぎるとミステリーでは無くなるため、そのギリギリを攻めるのは、この作者のすごいところ。 本巻は、いずれもミステリーとしての要素が強く、個人的にはもう少しホラーの部分を多くして欲しかったかもしれない。 表題作は、第一作と似た部分もあり、ミステリー小説ならではの作り。第一作同様の騙された感はあり、それは心地よいが、残された謎が無くスカッとするが、第一作にあったなんとも言えない読後のいい意味での後味の悪さをもう少し感じたかったところ。 シリーズは新作も出ているようなので、引き続き、読んでいきたい。
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作家デビューまもない頃の刀城言耶が巻き込まれる怪事件五編の短編集。 人に憑く「妖服」や家屋の怪異「獣屋」、手にした人間に幸運と禍をもたらす「魔偶」…今回も現実の事件に謎めいた怪奇が加わり、不気味さと人知を超えた現象を強く印象づけられる。 卍堂という風変わりな建物の中で起きた表題作...
作家デビューまもない頃の刀城言耶が巻き込まれる怪事件五編の短編集。 人に憑く「妖服」や家屋の怪異「獣屋」、手にした人間に幸運と禍をもたらす「魔偶」…今回も現実の事件に謎めいた怪奇が加わり、不気味さと人知を超えた現象を強く印象づけられる。 卍堂という風変わりな建物の中で起きた表題作も犯人が分かるまでいつも通り二転三転の読み応えがありおもしろかったが、背中に冷水を浴びせられたかのようなゾッとした終わり方と登場人物の設定が凝っていた『巫死の如き甦るもの』が個人的にイチオシ。
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なんと、”椅人”はここに収められる訳ですね。単行本には入ってなかったから、『これはもう読めないのかも…』と思い、新書版”ついてくるもの”を入手したんだけど、早とちりでした。それはさておき、本作のメインはやはり、それ以外の4編。連作とまではいかないけど、薄く繋がっているのもあり、通...
なんと、”椅人”はここに収められる訳ですね。単行本には入ってなかったから、『これはもう読めないのかも…』と思い、新書版”ついてくるもの”を入手したんだけど、早とちりでした。それはさておき、本作のメインはやはり、それ以外の4編。連作とまではいかないけど、薄く繋がっているのもあり、通読の楽しみも味わえる結構。これが一番!ってのはなかったけど、どれもが高品質。好き。
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