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2024/12/06

構成が面白かった。前半の基礎知識、理論編で紹介された短編小説が、後半の三分の二くらいを占める構成になっている。理論編は、理論そのもの説明とともに、後半に載っている作品解釈の方針を示す形になっていて、実際の小説を読んでから、もう一度、前半の理論編を読み返したくなる。 各短編小説のあ...

構成が面白かった。前半の基礎知識、理論編で紹介された短編小説が、後半の三分の二くらいを占める構成になっている。理論編は、理論そのもの説明とともに、後半に載っている作品解釈の方針を示す形になっていて、実際の小説を読んでから、もう一度、前半の理論編を読み返したくなる。 各短編小説のあと、作家の情報といっしょに、それぞれの小説が、ここ最近の研究でどのように読まれているかの情報も面白い。「近年は〜の視点から読み直されている」という説明で、一つの作品の読まれ方が変わっていくこと、文学研究が、作品の解釈を読み替えていく歴史的な変遷が見えて、文学研究のイメージが湧きやすい。 この本を読んでいて改めて思ったのは、ついつい読み飛ばしてしまうところに注目して、読み替えていくのが、解釈の基本なんだなということ。前半で解説されていることの多くが、小説を漫然と読んでいるだけでは、気が付かないことばかりで、はっとさせられることが多かった。 「研究」とはあるけれども、そんなたいそうなものでなくとも、小説を色々な見方で読むという経験の面白さを体感したい人にはおすすめの一冊。

Posted byブクログ