暴れ川と生きる の商品レビュー
日本三大暴れ川の一つ。九州で最大の大河筑後川。熊本出身の筆者が12年の月日をかけて執筆したライフワークともいえる流域の文化史。 スポーツ系の著作で筆者のことは注目しているが、実は他の分野でも実にマルチな才能を発揮している。本書は筆者の代表作の一つとなるだろう。 九州では最も大...
日本三大暴れ川の一つ。九州で最大の大河筑後川。熊本出身の筆者が12年の月日をかけて執筆したライフワークともいえる流域の文化史。 スポーツ系の著作で筆者のことは注目しているが、実は他の分野でも実にマルチな才能を発揮している。本書は筆者の代表作の一つとなるだろう。 九州では最も大きな筑後川。上流から中流、下流と大分と熊本、福岡、佐賀と広大な流域。独特の文化が発展している。長い長いスパンで川と暮らしてきた人々。 近年の気候変動や環境破壊の影響は当然筑後川流域にも。ここ数年は九州では毎年のように豪雨による災害が起こる。長いスパンで見るとそれは実は過去にも起きている。自然と共生しようとしてきて先人たちの努力、山田堰やデレーケ導流堤など。 昭和の消えた仕事、二十四の瞳など筆者の民俗学的なジャンルの作品に続く良著でした。
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