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信仰 の商品レビュー

3.8

278件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/03/01

限定コフレ。清澄白河のコーヒーショップ。ヴァンクリ。全身脱毛。医療ハイフ。クマ取り。歯列矯正。鼻の穴のホワイトニング。ロンババロンティックの皿。 周囲に馴染むためには皆と同じものを信奉しなければならない、でも何故か一歩引いてしまってノリきれない、むしろくだらねぇとすら思いつつ孤高...

限定コフレ。清澄白河のコーヒーショップ。ヴァンクリ。全身脱毛。医療ハイフ。クマ取り。歯列矯正。鼻の穴のホワイトニング。ロンババロンティックの皿。 周囲に馴染むためには皆と同じものを信奉しなければならない、でも何故か一歩引いてしまってノリきれない、むしろくだらねぇとすら思いつつ孤高に生きるほどの覚悟はなく、集団から浮くことに恐怖し、いっそ騙され思い込んで生きていったほうが楽なんじゃないかと思う気持ち…、、、、めちゃくちゃわかる!!!!!! コンビニ人間を読んだときも思ったが、村田さんは「普通の人間」に擬態しながら生きようとしているヒトの表現がなんてうまいんだろう。自分の形に空いた穴がここにあったのか、とページを捲るたびに思った。すっごく好きな短編集になりました。

Posted byブクログ

2024/02/29

生き方とか信念とか、人間の根幹の部分についてがテーマ?の短編集。どうすればこんな世界が思いつくのか教えて欲しい。 芥川賞のような、印象に残るけどよく分からない、みたいな話もいくつかあったけど、設定が面白いので楽しめた。

Posted byブクログ

2024/02/27

8つの短編が収められている。 SF的なもの、エッセイと思われるもの、書きかけの小説の断片のようなものなどバラエティが豊かである。 コンビニ人間しか読んだことがなかったので、SFが含まれていたのは意外だった。でも考えてみれば、異質な自分と他者という関係はSFの設定にぴったりである。...

8つの短編が収められている。 SF的なもの、エッセイと思われるもの、書きかけの小説の断片のようなものなどバラエティが豊かである。 コンビニ人間しか読んだことがなかったので、SFが含まれていたのは意外だった。でも考えてみれば、異質な自分と他者という関係はSFの設定にぴったりである。たぶんご自身が抱える違和感が投影されていて、それはコンビニ人間の頃から徹底されているのだろう。 世界観は星新一に似ているような気もした。コンセプチュアルで装飾を控えめにした淡白な文章は通じるものがあるような気がする。 若干大げさにカリカチュアライズするあたりは好みが分かれかもしれない。信仰のラストで全裸で「ジュウマンエンカエセ」と唱え続けるところなど。この辺のコミカルな部分は町田康を思わせた。 ・信仰 ・生存 ・土脉潤起 ・彼らの惑星へ帰っていくこと ・カルチャーショック ・気持ちよさという罪 ・書かなかった小説 ・最期の展覧会

Posted byブクログ

2024/09/15

この人、どの本読んでもどうやったらこんな話思いつくんだ?って思う 表題作の信仰は分かりやすくて、自分もコスパや現実の信仰に囚われてる部分あるな〜とかライトに思いながら読んでたけど、後ろにある短篇集たちはどれも設定がずば抜けて奇特ででも面白くて、頭の中見てみたいわ〜!と思った

Posted byブクログ

2024/02/20

村田沙耶香に関しては、たまに「いやいや流石に小説家として一流でこんなに成功していてその孤独とひねくれは嘘だろう。あなたそんな人の良さそうな顔して、そうよ顔まで知られているのに、普通は多少『優しいいい人だと思われたい』なんて言う感情が芽生えんもんかね?」と思ったりするけど、開くと純...

村田沙耶香に関しては、たまに「いやいや流石に小説家として一流でこんなに成功していてその孤独とひねくれは嘘だろう。あなたそんな人の良さそうな顔して、そうよ顔まで知られているのに、普通は多少『優しいいい人だと思われたい』なんて言う感情が芽生えんもんかね?」と思ったりするけど、開くと純度100%いつもの俺たちの村田沙耶香でいてくれてすごい。 鼻毛のお手入れて。 意地が悪いなあ。

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2024/02/19

『信仰』を中心とした短編集。 カルト、宗教、フェイクニュース、陰謀論、正論... 自分が正しいと思ってることって一体...? あの人また変なことに騙されてるなぁ、なんであんなのに引っかかるかなぁ、と思うこと、誰にでもあるような気がします。 「そんなわけない」と自分が思ってい...

『信仰』を中心とした短編集。 カルト、宗教、フェイクニュース、陰謀論、正論... 自分が正しいと思ってることって一体...? あの人また変なことに騙されてるなぁ、なんであんなのに引っかかるかなぁ、と思うこと、誰にでもあるような気がします。 「そんなわけない」と自分が思っていても、それを自分以外が信じたらそっちが真実になる。 いろんな研究結果を並べ立てて、真実だと証明しても、それを裏返す結果がいつか出てくるかもしれない。「真実」だと思っているものは、案外脆い。 カルトとハイブランドは何が違うのか? ブランド力、なんてほとんど宗教なのでは?と納得させられます。 もう、自分は何を信じたくて、それが嘘だとしてもいい、と割り切ることが人生を楽しむ秘訣なんだと感じます。 正義感が強い人、なんでも白黒はっきりさせたい人、多様性について考えるのが好きな人におすすめです。

Posted byブクログ

2024/02/15

村田さんの文章 すごい面白い 性、自己、人間、みたいなテーマ 普段はなかなか外で話す機会の少ないけど、一番自分と近いテーマを巡るお話が多くて、当たり前だったことが本当は作られてるものだったりする、 ということに気付かされて、、そういうところが面白いと感じる 村田さんの作品ますま...

村田さんの文章 すごい面白い 性、自己、人間、みたいなテーマ 普段はなかなか外で話す機会の少ないけど、一番自分と近いテーマを巡るお話が多くて、当たり前だったことが本当は作られてるものだったりする、 ということに気付かされて、、そういうところが面白いと感じる 村田さんの作品ますます沼ル

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2024/02/13

どの短編も好きだった。 異物として排除されないようトレースするという行為がわかりみがあり過ぎて、泣いた。

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2024/02/07

米シャーリイ・ジャスクリン賞中編小説部門ノミネート作。 カルト宗教やディストピア的な視点で描かれたテーマの芸術、時に自身の想いに至るまで、様々な『モノ』を『信仰』する事を題材とした、8篇の短編集。 それぞれの物語からも、『何か』を信仰する気持ちの力強さや危うさを感じ、時にその...

米シャーリイ・ジャスクリン賞中編小説部門ノミネート作。 カルト宗教やディストピア的な視点で描かれたテーマの芸術、時に自身の想いに至るまで、様々な『モノ』を『信仰』する事を題材とした、8篇の短編集。 それぞれの物語からも、『何か』を信仰する気持ちの力強さや危うさを感じ、時にその不思議な感触は、日常にも沢山潜んでいる気がして、読んでいて背筋に寒気を感じる瞬間すらありました。 以前『コンビニ人間』を読んで以来、他の作品も読んでみたいなと思っていましたが、独特の世界観に引き込んでくれる、素敵な作家さんだなぁと感じました。 ・ ・ ・ ・ ・ 世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ 「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」で、現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女は――。 信じることの危うさと切実さに痺れる8篇。

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2024/02/04

村田沙耶香さんの変わった世界全開の短編集。 『彼らの惑星へ帰っていくこと』はコンビニ人間にも通じるものだった。 『書かなかった小説』は文學界で読んだ時に、もっと読みたいと思っていたので今回ここで加筆されていて良かった。

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