認知心理検察官の捜査ファイル 検事執務室には嘘発見器が住んでいる の商品レビュー
認知心理学を用いて、犯人の真の動機を明らかにする手法は面白い。 短編集になっていて、とても読みやすいのであっという間に読了。ちょっと物足りない感じもあるので、今後長編を期待して、ぜひじっくりと堪能したいです。
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心理学を応用して、犯人を「落とす」ことに天才的な能力を発揮する「変人」と、それに振り回されつつ成長していく「普通」の新人...という図式は、多くの先達がすでに魅力的なシリーズを数多く発表しており、人気作も多い。そこへ敢えて同様のフォーマットで切り込んでくるからには、かなりの先進的...
心理学を応用して、犯人を「落とす」ことに天才的な能力を発揮する「変人」と、それに振り回されつつ成長していく「普通」の新人...という図式は、多くの先達がすでに魅力的なシリーズを数多く発表しており、人気作も多い。そこへ敢えて同様のフォーマットで切り込んでくるからには、かなりの先進的な仕掛けがあるのであろう...と思ったら、ものすごくオーソドックスな本作(^ ^; でも王道であるが故にか、読みやすく、最後まで楽しく読了(^ ^ 強いて本作の特異点を挙げると、舞台が警察ではなく検察であることと、上司の「天才変人」が、検察執務室に住んでいる...ということか(^ ^; 「住んでいる」というのは、比喩でも何でもなく、本当に執務室で起居しており、食事も着替えも睡眠も、もちろん仕事も取り調べも同じ部屋で行う(^ ^; トイレとシャワーだけには部屋から出るが、それでも検察庁舎内の宿直室で済ませるので、庁舎から一歩も出ないで暮らしている...という設定(^ ^; 実際にそんなことが許されるかどうかは知らんし(^ ^; 医者とか市役所とか、どうしても外へ出ざるを得ない用件だってあるだろうに...というような野暮は言いっこなしで(^ ^; まぁその辺は「ファンタジー」として読むべし(^ ^ 設定からして想像できる通り、かなりマンガチック(死語か?)な話ではある。事件そのものは深刻で真面目だが、主役の「変人ぶり」を浮き立たせるためか、警察が全くの無能みたいに描かれていて(^ ^; その辺はちょっと違和感が(^ ^; 物語の「主役」は変人上司だが、ストーリーは「正義感が強い普通の新人」目線で語られる。彼女のキャラがまた「漫画っぽい真っ直ぐさ」で(^ ^; 例えて言うなら「大人数アイドルグループから独立した新人女優が、初めて主役を務める民放ドラマ」的なキャラと言うか(^ ^ ...分かりづら(^ ^; 王道ど真ん中の「様式美」すら感じられる作品で、ファンタジーと思って読めば楽しく読める一作です(^ ^
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執務室に住み付き、一切外に出ない変わり者の検事と、新米の事務官がバディを組むリーガルミステリ。 この検事がなかなかの曲者なのだけど、嘘を見抜くのがとにかく得意。きちんとした心理学的な手法を用いて被疑者を追い詰め、やり取りの中から糸口や綻びを見つけて追い込んでいく。 代わりに外に出...
執務室に住み付き、一切外に出ない変わり者の検事と、新米の事務官がバディを組むリーガルミステリ。 この検事がなかなかの曲者なのだけど、嘘を見抜くのがとにかく得意。きちんとした心理学的な手法を用いて被疑者を追い詰め、やり取りの中から糸口や綻びを見つけて追い込んでいく。 代わりに外に出て調査してくるのは事務官。この凸凹具合がなかなかに楽しく、ぜひシリーズものとして続編を描いていただきたいと思った。 被疑者を追い詰めていく部分は、ゲームの「逆転裁判」のようで好きだ。 キャラクターも良いし、全体的に読みやすかった。 短編タイトル 「殺人ウエディング」 「犬猿の仲の殺人」 「月が綺麗だったから」 「ある閉ざされた飛行機の中で」
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連作短編集。どの事件も容疑者の犯行は明らかで嘘をついているのは動機の部分。そこの嘘を見破る天才検察官と新人事務官のリーガルミステリ。検察官と事務所、お互いに無いものを補填し合う二人で一人前のコンビ。 タイトルから検察官が主人公だと思うけど、コンビを組む相方が新人で事務官なのに出...
連作短編集。どの事件も容疑者の犯行は明らかで嘘をついているのは動機の部分。そこの嘘を見破る天才検察官と新人事務官のリーガルミステリ。検察官と事務所、お互いに無いものを補填し合う二人で一人前のコンビ。 タイトルから検察官が主人公だと思うけど、コンビを組む相方が新人で事務官なのに出しゃばり過ぎだな…と思う。そして人のためという名の自己陶酔は過信や驕りになりやすい…。
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テンポよく読みやすい短編小説。 各話同じような構成なので後半ダレそうでしたが事務官に影響を受けた検事のアツい言葉は読んでて気持ち良かったです。
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心理学の捜査は好きな分野でしたが、主人公の事務官があまり好きになれず。 検察官が被疑者を落とした後、その裏に隠されていたこと事務官が調べていましたが、どんでん返しほどのことでもなく。 舞台が警察の取り調べでもいいのでは、と思ったけれどそれではエンマ様と被っちゃうか。
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うううーーーん。こういう無神経なキャラって結構多いけど、大神さんはちょっと私的にはアウトだったなぁ。へこんでる相手に追い打ちかけるかんじが嫌なのかも。
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心理学を参考にした取り調べを行う検察官で、説明も面白かったのですが、犯行を侵した人物の描き方がに厚みが無く今ひとつ魅力をかんじませんでした。これから、検事や事務官の関係性や成長などを通して、犯人の背景や人物像が詳しく書かれると面白くなりそうだなぁ…と思いました。
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嘘を暴くのが好き。 それさえ達成できれば、あとは知らんな検事の態度も気になったが、検事が被告人の嘘を見破って真相が明らかになったのに、その上の真相を引っ張り出そうとする 事務官の彼女の方が気になった。 彼女が持ってくる「真相」は、事件としては蛇足なことが多い。 検事の嘘を見抜く様を見せたいのか、そこから事務官による更なる逆転を見せたいのか。 読者にどちらを見せたかったのか、主軸がはっきりしなかったように思う。 前者なら事務官の後の行動はそれこそ蛇足だし、後者なら事務官の仕事はどんでん返しというほどの爽快感はない。 寧ろ被告人を自殺に追い込むことまでやらかすので、読後感が悪い話も。 被告人の心を救おうと奮闘する事務官を見て検事の態度が変わっていくならまだよかったのだが、それもなかったし(前述どおり救えていない) 最終話の二転三転する展開は面白かったけれど、事務官のやらかしが気になって、集中できなかった。 勿体無い。
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認知心理学を用いて嘘を見破るという触れ込みの小説ですが、提示される謎が浅いので、認知心理学を用いるまでもなく自明だろ?って感じです。これを見破れない千葉県警が無能すぎる。 あと検事の態度も不快ですが、中途半端な同情心で余計なことをする主人公も不快です。
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