臨床の砦 の商品レビュー
文庫本で再読。 『レッドゾーン』が続編であるが、こちらが1年ほどあとの話になる。 その時々の感染症の波の中で起こる医療機関の問題や、人の考え。現場と外の緊張感の温度差。 あとがきからも、作者の葛藤などがうかがうことができるが、いつも前向きな気持ちにさせてくれる作者で、好きです。
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「自分だけが辛いと思えば、人を攻撃するようになる。自分だけが辛いのではないと思えば、踏みとどまる力が生まれる」 この言葉はコロナに限らず生きていく上で大切なことだなと思いました。 怒り任せに人を責めたくなる時もあるけど、そんな時はこの言葉を思い出そうと思います。 そして、今も(も...
「自分だけが辛いと思えば、人を攻撃するようになる。自分だけが辛いのではないと思えば、踏みとどまる力が生まれる」 この言葉はコロナに限らず生きていく上で大切なことだなと思いました。 怒り任せに人を責めたくなる時もあるけど、そんな時はこの言葉を思い出そうと思います。 そして、今も(もちろん昔も)尽力していただいてる医療関係者の方に感謝します。
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緊急事態宣言が出た頃、感染対策に対して人それぞれの正義を垣間見た。オイラは毎週末のフットサルを自粛した。それは球蹴り仲間たちに一石投じるカタチになった。コロナのおかげで嫁は失業して家に閉じこもっている状況でオイラが球蹴りを続けていることはなんかとても悪いことをしている気がしていた...
緊急事態宣言が出た頃、感染対策に対して人それぞれの正義を垣間見た。オイラは毎週末のフットサルを自粛した。それは球蹴り仲間たちに一石投じるカタチになった。コロナのおかげで嫁は失業して家に閉じこもっている状況でオイラが球蹴りを続けていることはなんかとても悪いことをしている気がしていた。結果的に球蹴り仲間には自分たちのルールをできた。それが正解かどうかはわからないけど、仲間それぞれが自分にとってサッカーって何なんだろうってことを真剣に考えた。一方、オイラが所属する消防団は行政からの指導に従って活動や訓練を自粛した。感染対策をしながらでも続けるべきと主張する団員と行政と世論に過剰反応して自粛を続ける団員とで意見の食い違いも起きた。会社はリモートになり出勤の必要が少なくなった。いろいろなことが自粛されたことで効率的にプラス面もあったけど、正解かどうかはわからない。せめて霧島たちのようにそれが自分たちの最善だと言える行動をしたい。コロナがあってもなくても最善を尽くす人でありたいな。
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ただただ一気に読み終えました。 経験のない状況下で、限られた情報のもと、最善を尽くし続けるということ。 いつ終わるかわからない中で、自らも感情に揺さぶられながら、けれど他者に不安を与えないようコントロールしながら日々を重ねていくということ。 想像を絶する状況であられたと思いま...
ただただ一気に読み終えました。 経験のない状況下で、限られた情報のもと、最善を尽くし続けるということ。 いつ終わるかわからない中で、自らも感情に揺さぶられながら、けれど他者に不安を与えないようコントロールしながら日々を重ねていくということ。 想像を絶する状況であられたと思います。 コロナ禍はまだ続きそうです。 この物語がどのように続いていくのか、追いかけていこうと思います。
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・どうしても今、医療が伝えておかなくてはいけない想いの話し。 ・広く世に知っておいてもらうため、忘れられないため、小説に形を変えた「相模原論文」。これで、何百倍、何千倍の人に伝わる。 ・コロナウィルスは病気というより、通り魔に近いかもしれない。通り魔は偶然通りがかった高齢者の腹に...
・どうしても今、医療が伝えておかなくてはいけない想いの話し。 ・広く世に知っておいてもらうため、忘れられないため、小説に形を変えた「相模原論文」。これで、何百倍、何千倍の人に伝わる。 ・コロナウィルスは病気というより、通り魔に近いかもしれない。通り魔は偶然通りがかった高齢者の腹にするりと包丁を差し込む。刺された方は「え?」という顔をしたままアスファルトの地面に倒れる。別れの言葉を交わすことさえかなわない。 信濃山病院 敷島 消化器科医師 三笠 内科部長 龍田 外科医師、ラガーマン 千歳 外科科長 日進 肝臓内科医師 音羽 内科医師、女性医師 富士 循環器内科医師、最高齢 春日 神経内科医師 筑摩野中央医療センター 朝日遼太郎 呼吸器科責任者、敷島の先輩 平岡 患者 根津 患者
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夏川草介さんの作品は、神様のカルテ、始まりの木と大好きですが。 この作品は、作者が現役の臨床医としてコロナに翻弄されつつも周囲のスタッフと立ち向かっていく、日々の悩み、苦しみ、悲しみ、虚しさ、向こうに見える小さな灯りを信じて歩む姿が生々しく書かれていました。 矛盾を抱えつつ、必死...
夏川草介さんの作品は、神様のカルテ、始まりの木と大好きですが。 この作品は、作者が現役の臨床医としてコロナに翻弄されつつも周囲のスタッフと立ち向かっていく、日々の悩み、苦しみ、悲しみ、虚しさ、向こうに見える小さな灯りを信じて歩む姿が生々しく書かれていました。 矛盾を抱えつつ、必死で目の前の患者に向き合うコロナ禍の臨床現場の実態を感じました。
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2019年の年末から始まった少しずつ感染拡大してきたコロナウイルス、これまでの出来事がこの本を読んでる中で思い出した。 最前線で戦ってる医療関係者に心より感謝したい。
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現役の医師が書く小説なので、真実味がある。 コロナパンデミックを医者という目線から見ることができて、大変面白い。 それにためになる。 物語も面白い。 続編も出て欲しい、と思ったらもうすぐ出るらしい。読む。
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コロナウィルス初期から最前線の現場に立つ医師の立場から,ノンフィクションを小説化することで,現場の苦境を淡々と訴える.なぜ,日本という国はシステムが破綻しているのか,はたまた日本という国自体が既に形骸化しているのか.相手の立場に立って想像をする,たったこれだけのことができない,感...
コロナウィルス初期から最前線の現場に立つ医師の立場から,ノンフィクションを小説化することで,現場の苦境を淡々と訴える.なぜ,日本という国はシステムが破綻しているのか,はたまた日本という国自体が既に形骸化しているのか.相手の立場に立って想像をする,たったこれだけのことができない,感受性の乏しい民族になぜ成り果てたのだろう.
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自分が行政側の悪役で書かれているので、評価は難しい。最前線で頑張っていた方々からすれば、こういう見方なのかなと、淡々と受け止められる様になっただけ、大分コロナ熱からは冷めてきたのかもしれない、
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