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よろずを引くもの の商品レビュー

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22件のお客様レビュー

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2022/06/17

西條さんの現代モノでは(他にたくさん読んだわけではないが)このシリーズが一番好き。 今回はこれまでより事件の解決があっさりしていたかな。 各話の登場人物たちの抱えるままならない家庭の問題に胸が痛むが、それをどうにか受け入れながら清々しく生きていく感じに救われる。 そして望のお料理...

西條さんの現代モノでは(他にたくさん読んだわけではないが)このシリーズが一番好き。 今回はこれまでより事件の解決があっさりしていたかな。 各話の登場人物たちの抱えるままならない家庭の問題に胸が痛むが、それをどうにか受け入れながら清々しく生きていく感じに救われる。 そして望のお料理の細かい描写が魅力。

Posted byブクログ

2022/06/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「お蔦さんの神楽坂日記」の待望の最新作。短編6話と掌編1話。しかし今回は全体的に軽め。大きな事件は起きないし,気になってた望と楓の恋模様も大きな進展はなかった。 第1話「よろずを引くもの」。よろずを引くってなにかと思ったら文字通り万引だった。神楽坂商店街でも万引の被害は深刻らしい。今回は菓子舗伊万里の主人が現場を目撃して追いかけて捕まえようとして抵抗されて転んで怪我をした。犯人は若い女だった。望と洋平が伊万里の主人から聞いて似顔絵を作ったところ,数日後,洋平の家の薬局に犯人と思しき女が現れた。第2話「ガッタメラータの腕」望むの所属する美術部の先輩が製作した腕(だけ)の石膏像が美術室から忽然と消えた。どこへ消えたのか,その犯人は誰か。第3話「いもくり銀杏」望むは楓が大学生風の男とコーヒーショップにいるのを目撃して悩む。その後,央子さんが二人の子供の兄妹をお蔦さんのもとにつれてくる。一応母親が誰かは知っているが,その母親が2人を残して数日帰ってこないらしい。第4話「山椒母さん」おつたさんの芸者時代の仲間,勝乃が当時の置屋のお母さんをお蔦さんのもとにつれて来た。当時急に姿を消した芸妓・初乃の消息を探してほしいという。以前,勝乃宛に届いた手紙には「八王子にて」と書かれていて,更に日舞をまだ続けていると書かれていた。それだけの手掛かりから捜索を開始する。第5話「孤高の猫」神楽坂商店街で愛されていたふてぶてしい猫「ハイドン」が姿を見せなくなった。子どもたちを中心に捜索が開始される。第6話「金の兎」お蔦さんの役者時代の仲間赤羽吉次が亡くなり,お蔦さんは浜松の吉次の家を訪れる。吉次はかつて最初の妻をなくした後,かなり年の離れた五歳を迎えた。その結婚祝いとして出演した映画の監督から贈られた金の兎の置物が行方不明になっていて,それを探してほしいとおつたさんに依頼があったらしい。最後の掌編「幸せの形」は楓が父・奉介の誕生日にケーキを作ろうと,望に手伝ってもらって奮闘する話。

Posted byブクログ