雪国 の商品レビュー
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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」 で有名な川端康成の「雪国」を読んでみました! 最後突然火事になって突然物語が終わるんです。 本当に唐突なおしまい。 新潮文庫の素晴らしい配慮なのか、 解説やあとがきがすごーーーく長くて、 「まだページたくさんあるし、火事になって一悶着起きるんだろうな」と思って気を抜いて読んでいたら唐突に終わったのでハッとしました。 読み終わった直後は正直意味がわからなかった! でもあとから解説を調べて、 再び読み直してみるとゾクゾク。 徐々に背景がわかってくる作品なので、 最初らへんは「よくわからないけど物語が進んでいく」感じだから、読み落としがかなりあって、 読み直して初めて意味がわかったり、腑に落ちたりする作品だと思いました! 私はこの年代の作品が好きだと改めて思った。 列車に乗って旅に出るのは大冒険、 トンネルを抜けたら雪国、となると、もはや異世界の桃源郷に行ったみたいなもんなんですよ。 今だと気軽に新潟県に行けちゃうじゃない? だから昔の小説を読んで、定期的に感覚のリセットをしたくなる! 豪雪地帯の異世界を旅した男の夢の世界が、 あっけなく火災で終わりを迎える。 そんな儚い思い出話なのかな〜と私は思いました。 〆 「日記を見れば、直ぐ分かるわ。」 「日記?日記をつけてるの?」 「ええ、旧い日記を見るのは楽しみですわ。何でも隠さずその通りに書いてあるから、ひとりで読んでいても恥ずかしいわ。」 「いつから。」 「東京でお酌に出るすこしまえから。その頃はお金が自由にならないでしょう。自分で買えないの。二銭か三銭の雑記帳にね、定規をあてて、細かい罫を引いて、それが鉛筆を細く削ったとみえて、線が綺麗に揃ってるんですの。そうして帳面の上の端から下の端まで、細かい字がぎっちり書いてあるの。自分で買えるようになったら、駄目。物を粗末に使うから。手習だって、元は古新聞に書いてたけど、この頃は巻紙へじかでしょう。」 雪国p38
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最初の一文は綺麗。有名な一文です。 そのあとはずーっと登場人物みんなにイライラしてしまったのは自分の読解力が無いせいかも… 時が過ぎたらまた読んでみる
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小学生で読んだ時、いくら間接的とはいえまさか文豪が情交を描くとは思っていなかったため、「この指が君を一番覚えていたよ」のところで何を言っているのか全く分からず、読み始め早々に紆余曲折した表現で理解不能とレッテルを貼り読み進めず。それから20年程経ち、高半旅館へ宿泊した際に雪国の映...
小学生で読んだ時、いくら間接的とはいえまさか文豪が情交を描くとは思っていなかったため、「この指が君を一番覚えていたよ」のところで何を言っているのか全く分からず、読み始め早々に紆余曲折した表現で理解不能とレッテルを貼り読み進めず。それから20年程経ち、高半旅館へ宿泊した際に雪国の映画を見た。映画にしてしまうと内容はとてもくだらない。駒子の甲高い声と言動に苛立ちを覚えるシーンさえある。ただ、高半旅館に宿泊し、映画を見てから本を読むという2段階を経ると懐かしい気持ちと共に全てがリンクする。 本で読むからこその表現の美しさと豊かさが感じ取れ、どう生きたらこの表現ができるのかと不思議に思う。お気に入りのフレーズを見つけるのも楽しい読み方かと思う。
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なかなかやはり時代、言葉遣いが違うのもあって意味がわからなかった、入り込めなかった部分があって悔しかった。当時の時代背景が分かっていたらもっと読みやすかったのかな。とはいえ自然背景や、細かい描写がとても分かりやすく、美しかった。曖昧な島村とくるくると感情が変わる情緒不安定な駒子。ラストの展開には驚いた。もう島村が雪国を訪れることは無いのだろうな。
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冒頭の一文が腐る程に凡ゆる場所で紹介されている。その為もあって、内容については輝ける価値を見出せなかった。つまり、冒頭に引っ張られ過ぎている、或いは冒頭において既に幕が引かれているのである。
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美しい風景描写に、直接踏み込まない人物描写が艶めかしい。駒子のいじらしさに悶える。(ただ自分が地方の観光地出身なので、地方に生きる者を安全圏から都市部の富裕層が消費してるようで、語り手は実際にいたらグーで殴りたい主人公ではある。)
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20代で読んでも意味がわからなかったが、40代で再挑戦。 話の内容ではなく、文章表現そのもの、情景描写そのものに心が動いた。最後まで(文そのものに)飽きずに読み切りました。
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中々展開が遅く途中何回か読むことを辞めかけた。 が、最後まで読んで駒子の苦しさ、良い子だよと言われた時や普段からの取り乱す理由が分かったら気がする。 島村は本当の意味での罪な男だ。直接断るのではなく期待を何度も持たせるなんて。
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風景描写が美しくて、聖地巡礼したくなった。日本の古き美しき景色が脳裏に浮かぶようだった。でも難しいところや理解できないところがあったので、また読み返してみたいし、もっと勉強してみたい。
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説明する必要もなく有名な本。 何がそこまで評価されているのかを知りたくて手に取った。 その本の1番素晴らしいところは冒頭の一文。 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」 この一文でこの小説の世界観を全て表していることに読み終えてから気がついた。 一度読んだ後、もう一度冒...
説明する必要もなく有名な本。 何がそこまで評価されているのかを知りたくて手に取った。 その本の1番素晴らしいところは冒頭の一文。 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」 この一文でこの小説の世界観を全て表していることに読み終えてから気がついた。 一度読んだ後、もう一度冒頭のこの一文を読んでみると面白い。
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