ウェルカム・ホーム! の商品レビュー
28/100 久しぶりの著者の本を読ませていただきました。 「介護される人は、どんな世界を生きているのだろう」 特別養護老人ホームに介護士として働きはじめた主人公 大森康介 が介護士としてそして人間として成長していく様を描いている事と、敬遠されがちな仕事も悪くないと感じてくる様...
28/100 久しぶりの著者の本を読ませていただきました。 「介護される人は、どんな世界を生きているのだろう」 特別養護老人ホームに介護士として働きはじめた主人公 大森康介 が介護士としてそして人間として成長していく様を描いている事と、敬遠されがちな仕事も悪くないと感じてくる様は何故かホッとする。 おすすめの一冊です。
Posted by
なりたくてなった訳じゃない新米介護士の康介。毎日辞めてやる、と思いながらも先輩や入居者の方々と過ごすことで成長していく。認知症があっても介護されていても入居者は1人の人間だ。どうかその他大勢のひと、とくくらないで。あなた方(スタッフ)にとってはただの入居者の1人でも私にとってはた...
なりたくてなった訳じゃない新米介護士の康介。毎日辞めてやる、と思いながらも先輩や入居者の方々と過ごすことで成長していく。認知症があっても介護されていても入居者は1人の人間だ。どうかその他大勢のひと、とくくらないで。あなた方(スタッフ)にとってはただの入居者の1人でも私にとってはただ1人の大切な家族なのだから。依田さんの旦那さんの言葉は重いなあ。介護する側は効率重視だけでなく、される側の気持ちや想いを汲み取る必要がある。介護するのもされるのも人間なのだから。丸山さんの新刊、今回も良かったです!
Posted by
「デフ・ヴォイス」シリーズの丸山正樹さんの 待望(私だけかな?)の新刊 いつもながら 社会的弱者の人たちの その実態が 克明に描かれる。 読み進めているうちに じゃあ その時に もし 自分が遭遇してしまったら どうするのだろう と 思わず考えさせられてしまう そのストーリテラ...
「デフ・ヴォイス」シリーズの丸山正樹さんの 待望(私だけかな?)の新刊 いつもながら 社会的弱者の人たちの その実態が 克明に描かれる。 読み進めているうちに じゃあ その時に もし 自分が遭遇してしまったら どうするのだろう と 思わず考えさせられてしまう そのストーリテラーぶりも 流石です 今回は 「介護」の現場 いま 健在進行形で起きている 「介護」現場での さまざまな 実態、問題、提言、こうあれば が 物語を通してストレートに伝わってくる ぜひ シリーズ化して欲しい と 強く思いました
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「とりあえず」腰掛のつもりで特養の介護職員になった青年の約一年の話。学生の時に特養で一ヶ月ほど実習をしたことがあるので、その時のことなども思い出しながら読みました。ふと思ったのですが、職員自身が「ここの施設で生活したい」と思えるような施設が理想なのではないかな?と。でも、慢性的な人手不足や職員の質、経営(資金)の問題・・・など色々ある。綺麗事や理想だけではやっていけないし。入居者にとっては「家」何ですよね。当たり前かもしれませんが。ちょっと考えてみよう。良い本です。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人が人を見送ること。人の命の消えゆく瞬間に立ち会うこと。悲しみと後悔は誰が何と言おうと消えることはないということ。きれいごとでは済まされない、生身の人の、そのすべてを受け入れる覚悟を求められること。 大切な人であればあるほど、そばにいることの苦しみ。 どんな形であっても、どんな状態であっても生きていて欲しいという、見送る側のエゴ。 そんないくつもの現実が、この小説の中に描かれている。軽やかな文体と、軽妙な描写、主人公に対して持つ共感と好感。けれど、その薄皮一枚をめくった向こうにある現実を丸山さんはしっかりと描いている。 見送られる人は逝くべきときを自ら選んで逝く、とよく言われる。 看取る側にとっては、なにもかも後悔しかないかもしれないけれど、それでも最後の息を、その視線を受け止めたことを誇りに思って欲しい、そう思った。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2022/05/25リクエスト 1 期待して読み始めたこの本。 今までのデフヴォイスシリーズとは違い、介護される人、する人の目線が交互になる話。 本当は東日本大震災の直後に書かれたものらしいが、時間設定を変え、今、刊行したらしい。 派遣切りにあい、介護福祉士の資格を取ろうと特養で働き始める大森康介。 その先輩、鈴子(ほんとうはレイコだがスズコと呼ばれる)にたくさんのことを教わる。 そして自分でも、利用者目線で考える事ができるようになり、先輩に褒められることも増えてくる。 著者の実体験からくる話だとあとがきにあった。 鈴子先輩の、仕事だから介護できるけど、家族だったらどうだろう? この話は、きっと丸山氏が身を持って何十年もやっていることの答えなのだろう。丸山氏は介護しながら小説を執筆している。サラリーマンより時間的自由は効くとはいえ、並大抵の覚悟ではできることではないと思う。 それをしているだけで尊敬に値する。 家族を介護できる人、できない人、置かれた状況も違うので一概に言えないが、やろうとしてできる人、やろうとしたけどできなかった人、やりたくないけどできる人、やりたくなくてやらない人、の4パターンなのではないだろうか。 考えさせられることの多い小説だったが、丸山氏の一番の持ち味の、目線の柔らかさをあまり感じられず残念。 でもいい本でした。 次はまたデフヴォイスシリーズを期待してます。
Posted by
新人介護士の奮闘記。 イヤイヤやっていた仕事がふとした出来事、ふとした一言でかけがえのない仕事になる。 「ボケてる」「何言ってるか分からない」利用者の発するメッセージにも耳を澄まし目を凝らせば聴こえ見えてくるものがある。 青年の成長も心地いい作品。
Posted by
感動しました。これほどまでに介護の現場をリアルに描いた作品はないと思います。私の妻と息子は介護職についています。その現場での切実な話を聞いていました。この作品の事がよくわかりました。今のご時世絶対に読んで欲しい作品です。ユーモアあり怖さあり読んでいてあきないそして介護の現場を理解...
感動しました。これほどまでに介護の現場をリアルに描いた作品はないと思います。私の妻と息子は介護職についています。その現場での切実な話を聞いていました。この作品の事がよくわかりました。今のご時世絶対に読んで欲しい作品です。ユーモアあり怖さあり読んでいてあきないそして介護の現場を理解して欲しい必読の作品です。康介、鈴子のその後が知りたい続編を期待します。
Posted by