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むらさきのスカートの女 の商品レビュー

3.6

560件のお客様レビュー

  1. 5つ

    71

  2. 4つ

    215

  3. 3つ

    206

  4. 2つ

    32

  5. 1つ

    8

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2024/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

心がざわざわする不和のやりとりが、やっぱりお得意ーッ 途中までは、『野ブタをプロデュース。』のように、どん底の「むらさきのスカートの女」をステップアップさせていく様子にみえますが…いきつく先はずいぶんと違います。 主人公のもっとも望んでいたことは?というのが主題だと思いますが、ここが難しい。 なぜ友達になりたかったか。「むらさきのスカートの女」と類似性がみられる主人公ですが、陰極まって有名になっている(と思われる)「むらさきのスカートの女」と違って、空気のような存在です。 「むらさきのスカートの女」が変わることで、自分も変えられるような気がしていた?その変質に関わった自身の価値の底上げを望んでいた?とは考えましたが…。 最後、結局破綻した「むらさきのスカートの女」に唐突に、そして過剰に寄り添おうとする様は、弱った対象を取り込もうとして人生を分かち難くしようとしたのかと思いました。やり直せる、立ち直る力がある「むらさきのスカートの女」と一心同体となって、人生をやり直そうとしたのかなと。結局それも勝手な期待を裏切られる形で終わりましたが。 ある意味、それで痛い目をみて、「むらさきのスカートの女」に頼る形でなく、成り替わる形で、自身を獲得した…のかな? 他の書評も読んでみます!

Posted byブクログ

2024/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フムフムと聞いていたら、相手がとんでもないボケであることが徐々にわかって、読者である私はツッコミにならざるを得ない感じ。小出しに出される情報がまるで漫才のボケのよう。または、ボケが2人いて双方にツッコむのに忙しい、コントのようでもあった。 存在感のない語り手と同化して透明人間のようにむらさきのスカートの女を観察していると、突然カメラがこちらを向いてギクッとする。しかも、権藤チーフ!?意外にいかつい名字。え!?チーフ!? 最後は世にも奇妙な物語テイスト。むらさきのスカートの女って、ほんとにみんなそう呼んでたの??

Posted byブクログ

2024/05/27

何とも言えない読後感! むらさきのスカートの女より、むらさきのスカートの女に執着し過ぎる黄色いカーディガンの女のことがどんどん気にって行く…

Posted byブクログ

2024/05/26

終始気味が悪い物語だった。序盤はむらさきのスカートの女の方がおかしいと思っていたが、中盤あたりから黄色いカーディガンの女の方がおかしいことに気がついた。主人公はむらさきのスカートの女に「友達になりたい」以上の感情を抱いている気がした。

Posted byブクログ

2024/05/22

前々から読みたかった作品!むらさきのスカートの女っていう題名と装丁の薄気味悪さがなかなか手を伸ばせずにいた。でも一気読み。読みやすい!灰色な世界の中で、気持ちの悪さがある。今村夏子さんの作品も読み漁りたい。

Posted byブクログ

2024/05/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【むらさきスカートの女を追う<わたし>の世界】 むらさきスカートの女を、<わたし>が観察している、っていう設定で、<わたし>の視点からむらさきスカートの女を追っていく。 <わたし>は、観察するだけでなく、むらさきスカートの女を誘導して、彼女が同じ職場で雇われるようになり、さらに彼女の現実に介入していっている。 <わたし>がむらさきスカートの女に対して、自分のことを黄色いカーディガンの女と説明しているけれど、 圧倒的な<わたし>主体の視点が、ちょっとほころんで、 最終的に、え、黄色いカーディガンの女がある女性をストーカーしている話なのか?となったり。 <わたし>の見るむらさきスカートの女性、その認識がもしかしたらどんどん偏重していって、現実とのずれが拡大していっていたのかもしれない。

Posted byブクログ

2024/05/18

ちょっと期待しすぎたかも。 芥川賞とったんだ?…と不思議な気持ちなのは、私の理解力の乏しさなのだろうか。 本編がイマイチだったので、最後のエッセイ読む気にならんかった。

Posted byブクログ

2024/05/18

面白いです。が、同じく芥川賞をとった「コンビニ人間」と同様、普通とは違う異質な思考を持つ主人公の異質な行動を題材にすることで、読者をひきつけよう、としている感を、ところどころで感じてしまうため、小説の世界に没頭しきれず、なんというか最初から最後まで珍獣を遠くから見ている観客の気分...

面白いです。が、同じく芥川賞をとった「コンビニ人間」と同様、普通とは違う異質な思考を持つ主人公の異質な行動を題材にすることで、読者をひきつけよう、としている感を、ところどころで感じてしまうため、小説の世界に没頭しきれず、なんというか最初から最後まで珍獣を遠くから見ている観客の気分のまま終わってしまう作品かも、とも思いました。芥川賞ってそういう作品が好きなのかな。ただ、続きがどうなるか、最後どう終わるのか気になる作品なので、読み始めると止まらなくなると思います。

Posted byブクログ

2024/05/19

読み終えたあとは、そんなに深い話か…?って感じやったけど、いろんな人の考察見てるとなるほど。 【承認欲求】というテーマで見るとなかなか深いかも。そして最初からわかってたけど、主人公はかなり危ない。 でも今まで気味の悪い小説を読みすぎて、そこまで気味の悪さは感じなかったな。

Posted byブクログ

2024/05/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

気持ち悪い話だった。主人公が最初から最後まで1番おかしかった。むらさきのスカートの女は善良ではないかもしれないが普通の人である。

Posted byブクログ