マルジナリアでつかまえて(2) の商品レビュー
マルジナリア(本の余白)に書かれたメモ、図面、記号、ときには貼り付けられたスクラップまで。本の書き込みにスポットを当てたエッセイの第2弾。 今回のカラー口絵は神谷美恵子の書き込みの数々に始まり、まったく魔的としか言いようがない。自訳を改定し続ける石井桃子の執念にもビビったけど...
マルジナリア(本の余白)に書かれたメモ、図面、記号、ときには貼り付けられたスクラップまで。本の書き込みにスポットを当てたエッセイの第2弾。 今回のカラー口絵は神谷美恵子の書き込みの数々に始まり、まったく魔的としか言いようがない。自訳を改定し続ける石井桃子の執念にもビビったけど、翻訳者の読み方には共通するものがあるんじゃないだろうか。知識のツールとして、メディアとして、細部まで貪欲に読み、本を使い倒す。本文中で山本さんが「傍線は自分のカガミでもある」と書いているが、まさしく神谷美恵子のマルジナリアは神谷の視線が焼きつくようにページを這ったことを示す刻印だとしか思えない。 他にも、前回より興味あるトピックが多かった。自著に載せるランボーの肖像画に文句つけるヴェルレーヌとか。マルジナリアで繰り広げられる筆談込みで完成されているJ.J.エイブラムスの小説とか。講談社学術文庫の『本を読む本』が紹介されてるのも嬉しかった!あれは大学入ってすぐ読んで本当に良かったと思ったので、友だちにもあげたりしたなぁ。
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すっかり山本氏のファンに。 程よい理系度合いと程よいオタク度合いが人文学と混ざり合ってなんとも言えない心地よさ。
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本好きの心をくすぐるよなぁ。神谷美恵子のマルジナリアが出ていた。そういえば、数年前に『生きがいについて』を読もうとして、結局読み切れずに本棚に飾ったままだ。書き込みというマルジナリアまではしたことないけど、本にラインはよくひく。マルジナリアを意識して読んだら、最後まで読めるかもし...
本好きの心をくすぐるよなぁ。神谷美恵子のマルジナリアが出ていた。そういえば、数年前に『生きがいについて』を読もうとして、結局読み切れずに本棚に飾ったままだ。書き込みというマルジナリアまではしたことないけど、本にラインはよくひく。マルジナリアを意識して読んだら、最後まで読めるかもしんないな、なんて思うのもまた、楽しい。
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