学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか の商品レビュー
「学校の知=世界の縮図」というのは忘れてはならないと思った。テストでいい点を取ることだけを目的とした授業はやはりつまらないし、大して身につかないものだと思う。体系的に学ぶことによって、見える世界は広がっていくし、豊かな人生になるのだろう。
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とても納得できる内容でした。特に道徳教育についての第4章で「『社会を変える』という視点が弱い」というのは強く感じます。最近の子どもがおとなしいのは、このような教育を受けてきたからか、あるいは、社会の風潮がそうさせているのか、どちらもなのか。 学校という装置によって子どもたちのアイ...
とても納得できる内容でした。特に道徳教育についての第4章で「『社会を変える』という視点が弱い」というのは強く感じます。最近の子どもがおとなしいのは、このような教育を受けてきたからか、あるいは、社会の風潮がそうさせているのか、どちらもなのか。 学校という装置によって子どもたちのアイデンティティーは未確定なままにされてしまっているからこそ、自分が何をやったらいいのかわからないという事態が生まれてしまう、学校は長い廊下、など、学校という場について、うまく説明されている本です。 また、「個別最適化」を追求していくと差異化の増大ということ自体が善になる、というのは、たしかにそうかも知れないと思いました。
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タイトルに惹かれて気楽に読み始めた。 話し言葉で書かれているため、読みやすいかと思いきや、辞書を片手に読みすすめ、かなり深い内容でした。 読み進めてみて、タイトル通り学校は大切だということが、より一層感じられた。 子どもたちにどれだけ興味を持たせることが出来る先生がいるかは?(...
タイトルに惹かれて気楽に読み始めた。 話し言葉で書かれているため、読みやすいかと思いきや、辞書を片手に読みすすめ、かなり深い内容でした。 読み進めてみて、タイトル通り学校は大切だということが、より一層感じられた。 子どもたちにどれだけ興味を持たせることが出来る先生がいるかは?(個人の感想) 作者は若者に向けて、期待を込めてこの一冊を書いている。 悲観しすぎないで、こんな根拠もあるし未来は明るい、ただし自分は何が出来るか、自分と自分の周りの狭い世界だけで考えるのではなく、「善き世界の倫理」を心に持って、世界をよりよくしていって下さい。というメッセージが伝わりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
学校は長い廊下で、その先に広い世界が広がっている。また、世界の縮図をコンパクト化した内容を学校で習っている。色々な発見や気づき、可能性を得るためにも必要なところである。学校の知の本質は、身近な日常経験とは切り離されているので、つまらなくても仕方がない。 上記のようなことが書かれており、学校や教育についてわかりやすく整理されてまとめてある。 本書にも出てくるように、教師の大きな仕事は「子どもをやる気にさせること」である。小学生に対して「将来につながるから…」と言っても、学習意欲は向上しない。身近な経験との関連に気づかせる、調べたくなる問いをしかけるなど、うまく「学習したい」と思わせることが大切だと改めて感じた。 ・同じものを見ても、知識のあるなしで経験の質が違う。 ・ヨーロッパの格言「地獄への道は善意で敷き詰められている」 ・知識を持つことは、その対象に対する想像力を発揮させることができるのうになるということ 個別最適化はゴールが揃わない!という意見も出てきていたが、確かにと思うところもあった。自分なりに考えたい。
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本書で「生徒個人ごとの学習の最適化は、ゴールが無いので理解が遅い人はゆっくりとなり、理解が速い人はどんどん進んで差がついてしまう」とありました。 確かに現状だとそうなのだが、学習目標と学習終了期限を設定して、それに間に合うように促すシステムができれば問題無くなるのでは?と思いま...
本書で「生徒個人ごとの学習の最適化は、ゴールが無いので理解が遅い人はゆっくりとなり、理解が速い人はどんどん進んで差がついてしまう」とありました。 確かに現状だとそうなのだが、学習目標と学習終了期限を設定して、それに間に合うように促すシステムができれば問題無くなるのでは?と思いました。
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第1章 教育と社会化 教育とは何か 教育と学修・社会化 多様は社会化エージェント 第2章 学校の目的と機能 学校の木t系 学校の機能 第3章 知識と経験 学校の知 知識と経験 第4章 善人の道徳と善い世界の道徳 道徳的に生きるとは 道徳的社会化の場としての学校 知識は道徳を広げる...
第1章 教育と社会化 教育とは何か 教育と学修・社会化 多様は社会化エージェント 第2章 学校の目的と機能 学校の木t系 学校の機能 第3章 知識と経験 学校の知 知識と経験 第4章 善人の道徳と善い世界の道徳 道徳的に生きるとは 道徳的社会化の場としての学校 知識は道徳を広げる きしむ車輪は油を差してもらえる 第5章 平等と卓越 公教育の中の平等と卓越 みんなにとって有益な教育 家庭環境と教育機会の不平等 人間とAI 第6章 人間とAI 第7章 身の回りの世界とグローバルな世界 広い世界に出ていくために 自分探しと学校 世界は人間の努力で前よりもよくなっている
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わかりやすく解く学校の役割 学校関係者であるが、かなり勉強になった。近年、学校に求められる社会的な役割が多くなってきている。そんな昨今の教育事情をコメニウスの考え(教員採用試験ぶりに聞いた)や、教育基本法、日本国憲法等を根拠に教育学的・社会学的な用語を使用して本来の学校の意義を...
わかりやすく解く学校の役割 学校関係者であるが、かなり勉強になった。近年、学校に求められる社会的な役割が多くなってきている。そんな昨今の教育事情をコメニウスの考え(教員採用試験ぶりに聞いた)や、教育基本法、日本国憲法等を根拠に教育学的・社会学的な用語を使用して本来の学校の意義を整理していく。(「社会化エージェント」「教育の目的」「教育の作用」「学習」「教育」「学校の知」etc)タイトルにある学校の退屈さの理由も、明快に説明される。後半はAIと教育の関わりや若者への期待で締め括られる。
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