美しき愚かものたちのタブロー の商品レビュー
初めは着いていくのに必死だったけど、ある程度登場人物が絞られていくと面白くなっていく。 “絵画”とは、その時々によって価値は変わっていくものだが、根本にある輝きは不変的なものだと改めて突きつけられた。面白かった!
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美しき愚かなものたちのタブローというタイトル、戦後を芸術で復興せよ、の帯、アルルの寝室の表紙、いずれも思わず手を取りたくなる要素満載のこの本は原田マハさんの本の中でも三本の指に入る好きな本だ。現在上野にある国立西洋美術館の創設にあたって、松方幸次郎とその周りの男たちがどれほど熱い...
美しき愚かなものたちのタブローというタイトル、戦後を芸術で復興せよ、の帯、アルルの寝室の表紙、いずれも思わず手を取りたくなる要素満載のこの本は原田マハさんの本の中でも三本の指に入る好きな本だ。現在上野にある国立西洋美術館の創設にあたって、松方幸次郎とその周りの男たちがどれほど熱い想いで、日本の未来に向けてタブローを守り、遺し、平和への願いを抱いていたか、目頭が何度も熱くなった。芸術の力は本当に侮れない。私も頑張って生きないと。
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モネ、ルノワール、ゴッホ…。 日本の若者に本物を見せたい。その一心で絵画を買い漁った男がいた-。 アートに魅せられ、不可能を可能にした4人の男たちと、国立西洋美術館の礎“松方コレクション”の軌跡を描く。
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ー目的はただひとつ。日本に美術館を建てることだ。本物の西洋美術を見たくても見られない青少年のために、ほんものの西洋美術をーしかも傑作を展示して見せてやるんだ。 松方幸次郎を中心に、日本で初めての「西洋美術館を作ること」に人生を賭けた人たちの壮大な美しき物語。「美しき愚かものたち...
ー目的はただひとつ。日本に美術館を建てることだ。本物の西洋美術を見たくても見られない青少年のために、ほんものの西洋美術をーしかも傑作を展示して見せてやるんだ。 松方幸次郎を中心に、日本で初めての「西洋美術館を作ること」に人生を賭けた人たちの壮大な美しき物語。「美しき愚かものたちのタブロー」原田マハ作品のアート小説でtop2か1に入る大好きな作品になった。本作のタイトルの「美しき愚か者たちのタブロー」は読了前と後で色々な解釈が可能である。私が読了前にタイトル名を見て感じたことは、美しき「愚かものたち」のタブロー=主に「印象派達」のことだと考えた。 印象派たちは当時、新しい画風が一部のコレクターや諸外国の人に好まれていたが、大半の人々にはこれは愚かもの絵だ、なんて汚らわしいものなんだと蔑まわけていた。(美術の歴史が変わり、新しく生まれ変わる瞬間には必ず批判の嵐が起こる、、)後世の我々から見た印象派の作品には本当に美しいという言葉以外に表す言葉が見つからない程、美しいのだ。その皮肉を込めて「美しき愚か者たちのタブロー(絵画)」だと思って読み始めたのだが、この愚かものたちは愚か者たち(印象派たち)のマジックにまんまと魅了された、そしてそのタブローなんかのために必死に命を賭けてしまった本作の松方をはじめとする愚か者達のことであったのだ。そして、その愚か者たちのおかげで、私が国立西洋美術館へと足を運べる環境があるのである。その中にある絵画や西洋美術にハマっている私は、「愚かもの」の第一歩を踏み出そうとしている。なんと誇らしいことではないか。 国立西洋美術館内がどのように設立し、どのようにその歴史を歩んできたのか、松方コレクションも含めた諸々を、私は本書に出会う前は知らなかった。しかし松方コレクションを中心とするタブローを巡る物語を終えた今、その国立西洋美術館の人生(歴史)という名のブールヴァール(大通り)の軌跡をこの目で見てみたいと思った。 彼らが人生を賭けたそのタブローを生で見る前に死にたくはないと思ったのだ。 本書に出てくる松方がこのように言っている。「ナポレオンでなくとも、誰であれ、おのれの行く末のことはわからんものだ。行く末どころか、明日のことすらわからんものだよ。だからこそ、わしはいつも、今この瞬間をどう生きるべきか、考えている。一瞬一瞬が一生に一度しかない瞬間なのだ。この一瞬をおもしろおかしく生きずして、おもしろい人生にはできぬ。」 時を超え、松方コレクションの中のタブローに込められた美しき感動の物語を噛み締めるために今週は国立西洋美術館へ訪れます。この出逢い、機会を与えてくれた原田マハさんとタブローに命を賭けた美しき愚か者たちに感謝を言いたい。 Merci à vous, beaux fous.
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国立西洋美術館の礎となる「松方コレクション」をめぐる物語。 どこまでが史実でどの辺までが創作なのかが分かりませんが、心熱くなりました。 解説によると、作品を買い集めるのに協力し、さらにフランスからの返還交渉を進めた田代雄一が矢代幸雄さんの偽名で、ほかは実名とのこと。 松方幸次...
国立西洋美術館の礎となる「松方コレクション」をめぐる物語。 どこまでが史実でどの辺までが創作なのかが分かりませんが、心熱くなりました。 解説によると、作品を買い集めるのに協力し、さらにフランスからの返還交渉を進めた田代雄一が矢代幸雄さんの偽名で、ほかは実名とのこと。 松方幸次郎の「美術館を作る、そのために美術品を買い集める」という想いは熱い。 そして、その想いのもと、協力した人たち。 ビジョンあるところに、人が集まり、それが行動となって、引き継がれ実現されていく。 それを最も感じたのが、日置釭三郎の物語。 戦時中、ナチに占領されたフランスで、命がけでコレクションを守り通した彼の生き様に熱いものがこみ上げてきます。 さらに、パリへの脱出はハラハラドキドキでした。 そんな想いを田代が引き継ぎ、返還交渉に。 戦火の中、コレクションを守り通した男。 敗戦後、コレクションを寄贈返還を実現した男たち。 こういうの涙腺が弱いのよね。 田代の振り返り言葉が熱いです 戦闘機じゃなくて、タブローを 戦争じゃなくて、平和を そして ほんものの絵を見たことがない日本の若者たちのために、ほんものの絵が見られる美術館を創る これは、とってもお勧め! 国立西洋美術館に行かないと(笑)
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最後の一ページ、泣きます ありがとうございます。松方さん。 圧倒的な指導者がいて、それを導いた人がいて、それを支えた人がいて、その人達が日々葛藤と闘いながらどうしても成し遂げたい思いがあって今がある 史実に基づき小説に仕上げる原田マハさんの技術にハマります
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これは出会えてよかった一冊! 今すぐに国立西洋美術館に行きたい気持ちが湧いてきて、これに関してばかりは今海外にいることを悔やむほど。 まああの美術館が逃げることはないから、日本に帰ったらまたこの1冊を再読して携えて、閉館30分前というわけには私はいかないけれど、堪能する1日を作りたい。 ずっと敬遠してきて最近になってハマり始めたチャッピー(chatGPT)に気になる絵(全部気になるんだけど)を今はどこで見ることができるのか、もしくはその画家の絵が今いるメルボルンではどこで見られるのか、そしてこの本に私の椅子好き要素が触発されて椅子の美術館のようなものはあるのか、日々尋ねつづけていた。 登場人物も多く、時制も変化して読むのは気持ち大変だったけど本当に読んでよかった一冊。原田マハさんの中でもかなり好き。
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時系列があっちゃこっちゃして少し分かりづらいけど、読後に必ず上野へ行きたくなります。 オルセーでアルルの寝室を見る前に読みたかった…!
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原田マハさんの作品は、どれも素晴らしいが、これは迷うことなく私のベスト3に入る傑作。 薩摩藩は明治新政府の重鎮を多数輩出したが、松方正義公は私にとって特に尊敬できる英傑! その息子幸次郎氏が収集したのが松方コレクション→国立西洋美術館の中核である。 上野公園は子どもの頃からよ...
原田マハさんの作品は、どれも素晴らしいが、これは迷うことなく私のベスト3に入る傑作。 薩摩藩は明治新政府の重鎮を多数輩出したが、松方正義公は私にとって特に尊敬できる英傑! その息子幸次郎氏が収集したのが松方コレクション→国立西洋美術館の中核である。 上野公園は子どもの頃からよく訪れていたが、正面入り口のロダンの彫刻 考える人も、カレー市民も、教科書に載ってるけどまさか本物?どの作品も松方コレクション寄贈、って松方さん何者?とクエスチョンマークだらけだった。この本を読んで謎が解けました。先人たちの志の高さに、心が震えます。読後、ぜひ上野公園内の国立西洋美術館を訪ねてほしいです。
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国立西洋美術館に行く予定があるため読んだ。 松方幸次郎の人柄描写が素敵。本当に大物だったんだな。日本の近代という時代への興味や、絵画の商業的、政治的側面への興味があるので、今まで読んだ原田マハ作品の中で1番面白い! 松方幸次郎は、川崎造船所の社長であり実業家である時までは仕事だけ...
国立西洋美術館に行く予定があるため読んだ。 松方幸次郎の人柄描写が素敵。本当に大物だったんだな。日本の近代という時代への興味や、絵画の商業的、政治的側面への興味があるので、今まで読んだ原田マハ作品の中で1番面白い! 松方幸次郎は、川崎造船所の社長であり実業家である時までは仕事だけに打ち込むような人物だった。特にこの時代では造船は戦争とも関連がある事業だった。 ロンドンで若者を駆り立て兵士になるよう呼び掛ける一枚の絵(ポスター)を見て、その絵に感動し、絵の人を動かす力に感動した。 そこからいろいろな人と関わっていく中で、日本人が日本に居ながらにして西洋美術を楽しめる美術館を作ることを決め、そのために大量の絵画を購入するようになってく。このように絵に突き動かされ、社会のために美術館を作ろうとするモチベーションが素晴らしいと思った。 戦争や関税によって購入した美術品を日本に持ち帰ることが難しく、購入した美術品が散逸しないように戦時中に保持するところにもドラマがある。 最終的にフランスに接収されてしまった美術品を、交渉によって取返し、国立西洋美術館に収容されたのだ!
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