ただいま神様当番 の商品レビュー

青山美智子(著者)

2022/06/11

ある日突然腕に現れる「神様当番」の文字と神様。神様の願い事を叶えなければ文字は消えない。

幸せの順番待ちに疲れたOL、弟にうんざりしている小学生の女の子、リア充と思われたい男子高校生など、5人の人が織り成す日常の物語。

どれも良かったが、特に男子高校生の話が甘酸っぱくてお気に入り。

2022/06/11

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「お当番さん、みーつけた！」
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ある朝目を覚ますと、腕に大きく「神様当番」という文字が！いつものバス停のいつものメンバーが順番に当番になっていき…
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文庫化していたので迷わず購入。青山さんの優しさが詰まった素敵なストーリーだった。神様が実は言えない自分の本音を可愛らしく言っててそれに気づいた時なりたい自分になれる。神様は全部やるわけじゃなくてちょっとお節介してくれるのが良い。
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神様のモデルが某喜劇のおじいさんキャラなのも面白い。

2022/06/09

Amazonの紹介より
ある朝、目を覚ますと手首から腕にかけて「神様当番」と太くて大きな文字が書かれていた! 突如目の前に現れた「神様」を名乗るおじいさんの願いを叶えないと、その文字は消えないようで……。「お当番さん、わしを楽しませて」幸せになる順番を待つのに疲れた印刷所の事務員、理解不能な弟にうんざりしている小学生の女の子、SNSでつながった女子にリア充と思われたい男子高校生、大学生の崩れた日本語に悩まされる外国語教師、部下が気に入らないワンマン社長。奇想天外な神様に振り回されていたはずが、いつのまにか彼らの悩みも解決していて……。

いつもの時間にバス停で待つ5人が、それぞれ不思議な体験をするのですが、何といっても神様の存在には笑わせてくれました。
別の作品「鎌倉うずまき案内所」に登場する双子のおじいさんのような雰囲気であり、それでいてコミカルな存在にほっこりとした気持ちになりました。

そんなおじいさん、もとい神様に嫌々ながらも奔走するそれぞれの姿には最終的に感動もさせてくれました。
自分が今抱えている悩み。それを見抜いているかのように神様は独自のやり方で伝えていくのですが、登場人物を通して、読者にも心のケアをされているようで、リフレッシュにもなりました。

５つの物語、バラバラではありますが、横の繋がりとして、この章では主役、別の章では名前表記はせず、間接的に脇役として登場するので、その手法は粋でした。

青山さんの作品は、連作短編集ながらも、のちに大きな物語として、一つに繋がっているところが個人的に好きなので、今回も、その世界観にやられましたし、より好きになりました。

2022/06/07

青山美智子さんお得意の連作短編５作
とあるバス停で毎朝乗車する５人。
年齢、性別、さまざまですが中には外人さんも。

バス停に一番乗りすると落とし物を見つけ、それが今自分の1番欲しかった物！
後ろめたく思いながらも拾って持ち帰ると…

５人に順番が回ってくる神様当番
神様はエンジのジャージの小さな爺ちゃん笑
可愛い(￣▽￣)

皆んな何かしらの悩み、不満を抱えた人々
深刻な悩みではないけど、毎朝ちょっと疲れてバスに乗る。何かいい事ないかなぁ…などと考えながら。

神様当番をしながら自分を見つめ直し、今の自分に必要な事に気づかされる。
ほんのちょっとの事、でもなかなか出来ない事…
自分で自分を幸せだと思う事は難しい(u_u)

でもこんな平凡な毎日が続くといいなぁ…
と思えるわたしは幸せである(^^)

なんて気分になる青山ワールドでした！

2022/06/04

(未だにココアが一番好きだが、)本作も良かった。神様が出てきた時には、前回のうずまき兄弟がよぎり嫌な予感がしたが、今回の神様はいい具合に愛嬌があって楽しめた。自分の欲しいものが突如目の前に現れて、欲望に駆られて盗んだ直後、そこから神様が現れ、悩みを解決に導く話。あとでわかることだが、神様の言動は全て登場人物の潜在的な思いであり、神様いい動きするやんと感動した。一つ好きな話をあげるとしたら、最低で最高の弟と姉の話。デリカシーがないが、姉の機微に気付ける弟、いいじゃんと思った。

2022/06/01

同じバス停で同じ時間に乗るひとたちが主役。それぞれほしいものをバス停で拾い、神様の願いを叶えないといけなくなります。
私のところにも神様が来たら変われるのかな、とはいっても自ら行動を起こさないとならないので大変そうですね。

2022/05/30

バス停のいつもの時間に集まる５人の物語。
気分が落ちている５人に、なぜかバス停には欲しいものが「おとしもの」として存在する。それを拾う所から始まる。
拾った翌日、腕に神様当番と書かれていてジャージ姿の爺さん＝神様とであう。
神様の願いが叶えば文字が消える。
神様が腕に入る時、5人それぞれの見え方があって、人それぞれな価値観ということかなと思った。
神様が叶えてほしい願い事、神様の話す言葉、左手が動く時、全ては本当は自分の本心。
自分を幸せにする方法は、自分が一番わかっているということ、ものの捉え方ひとつで気持ちも変わる。

気持ちを言葉にするのが苦手な自分には、神様がぽんっと言葉にしてくれるのは有り難そう。
誰にでも見えてしまう、神様当番の文字はせめて自分だけが見えるのもであってほしい。

2022/05/29

青山美智子さんの作品は心温まるものばかりですが、この本もしっかりほっこり温まりました。
朝、同じバス停に集まるメンバーが順番に主役になる連作短編。
ほんの出来心で落としものを持ち帰ってしまい、神様が現れて「神様当番」にさせられます。非現実すぎますが、主人公たちは、この不思議な出来事をきっかけに、今までの日常の見方や考え方を変えてみたり、同じことでも新たなことに気付いたり、ちょっと勇気を出したりして変わっていきます。
これって不思議なことが起こらなくても（神様が現れなくても）今の自分に出来ることってあるんじゃないかなと思わせてくれます。
神様は茂造だと思ってたら、後書きの対談によるとほんとに茂造がモデルだったんですね。茂造を見る目が変わりそうです（笑）

2022/05/29

最近どうも家族愛や兄弟愛モノによわい。

最初の3話だけ読んだ。
心温まった…

・OLさん→言い訳だらけで行動しようとしない。でも動いてみると幸せが舞い込んでくる。

・小学生のお姉ちゃん。→わがままな弟だけど素直な姿がかっこよく純粋でよい。最初は仲が悪いけどお互いの本音がとてもほっこり

・地味な高校生のネットから始まる恋愛→背伸びしちゃう姿などキュンとする

2022/06/20

ずっと気になっていた作者さんでしたが、サイン本欲しさにとうとう手に取りました。根っからの悪者が誰一人出てこない優しい空気が流れる世界観に、途中ちょっと物足りなさを感じたりもしました。が、自分の心の持ちようで世界は劇的に変わるんだと、前向きになれた気がします。何より、ジャージの神様がいつも無邪気で可愛かったです。