神の方程式 「万物の理論」を求めて の商品レビュー
ニュートン、アインシュタインから量子力学を経て、ひも理論、マルチバースまで。たいへん語り口が平易でわかりやすいというか、わかったような気にさせるのが上手。対称性というナイフですぱっと切ってくれる。
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万物の理論とは、重力、電磁気力、強い力、弱い力という自然界の4つの基本的な力を統一する理論、あらゆる現象をひとまとめにする理論。 神の方程式とは、アインシュタインが生涯追い求めた究極の物理法則で、単なる物理法則ではなく、宇宙の根源的な理解をめざすもの。 本書は、科学に詳しくない...
万物の理論とは、重力、電磁気力、強い力、弱い力という自然界の4つの基本的な力を統一する理論、あらゆる現象をひとまとめにする理論。 神の方程式とは、アインシュタインが生涯追い求めた究極の物理法則で、単なる物理法則ではなく、宇宙の根源的な理解をめざすもの。 本書は、科学に詳しくない自分にも分かり易く、物理学の魅力と奥深さを伝えてくれ、宇宙の謎に挑む壮大な旅路を描く。 本書末尾の記載 「超力がもっていた原初の対称性はビッグバンの瞬間に破れ、その対称性のなごりは、われわれが自然の美として愛でる何にでも見出せる」 がとても印象的。
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自然界を支配する四つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)。これらすべてを統一する理論、”A Theory of Everything”に関する本。 神の方程式に迫る取り組みは、ニュートンの万有引力の法則から始まり、マックスウェルの法則で別の側面を得、アインシュタインの相対性理...
自然界を支配する四つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)。これらすべてを統一する理論、”A Theory of Everything”に関する本。 神の方程式に迫る取り組みは、ニュートンの万有引力の法則から始まり、マックスウェルの法則で別の側面を得、アインシュタインの相対性理論で新たな展開を迎え、ブランクやシュレディンガーの量子論を以って著しい発展を遂げる。 四つの力は、大元の一つの力すなわち超力から分岐し、それは11次元の存在としてひも理論で説明できるとする。特に印象的なのは、研究が進むほど対称性の重要性が増し、そこには深淵なる「美」があるということ。 相対性理論以降の章は一般人にとってなかなか難解な話が続くものの、ミチオ氏はかなり分かり易く物理学の歴史とひも理論に達するまでの経緯を丁寧に解説しており、ポピュラーサイエンスとして知的好奇心を刺激する非常に面白い一冊だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
SF好きな人には最高の一冊で、とにかく楽しかった! ・マルチバース ・宇宙は10または11次元 ・ワームホール ・ホログラフィック宇宙 ・ランドスケープ問題 ・人間原理 などなど。SF小説でよく出てくる要素がてんこもり。物理学者たちがどのような理論/方程式から上記を現時点では否定できないあり得る現実として導き出したのかが分かる。 前々からミチオ・カクの名前は知っていたけど、私にとっては初めての一冊。一般人向けに物理学の不思議さを面白く解説してくれている点にとにかく感動した。ぜひ他の本も読みたくなった。 今回の内容を大雑把にまとめると・・ 【前半】古典力学と量子力学の歴史を丁寧なのに数式を一切使わず一般人が想像しやすい言葉でその大変さと偉人達の努力についてまとめている。量子力学の不思議な点(例えば不確定性原理、いわゆるシュレーディンガーの猫)について、最近の物理学者がどのような解釈をしているかも簡単な言葉で書かれていて面白い。 【後半】現在の物理学で最大の課題である「重力と量子論を統一できない」問題を唯一数学的に解決可能な「超ひも理論」について。超ひも理論は宇宙の全てを記述可能な「万物の理論」として期待されているが、課題も多くある。優れている点、課題や今後の見通しがとにかくSF的な表現で分かりやすく面白く書かれている。 前半の物理学の歴史が本書の6割くらいを占めていて、「もうおなかいっぱい、はやくひも理論の話にいって…」と退屈になったけど、従来の理論で散々悩んでいた部分をおおよそでも理解することで、「ひも理論すごい!」という感動が得られたので、前半頑張って読み込んだ甲斐があった。 【全体を通した感想】 改めて感じたのは、やはり最先端で研究する物理学者達は「神」を信じているんだなということ。著者も不可知論者だと書いている。 ただし、その神というのは一個人の人間の存在に関わるような小さな存在ではなくて、宇宙全体を設計した存在というイメージ。 歴史上の物理学者たちは「神が作った宇宙は美しい(対称性を有する)はずだ」というのをモチベーションにして、自分の人生をかけてその美しさを方程式で証明してきたというのがすごい。 そして何十年、何百年とかけて歴代の物理学者達が導いてきた理論はやはり美しかった。相対性理論と素粒子物理学:標準模型のたった2つの理論だけで陽子から既知の宇宙を何もかも簡潔に記述できるのは、前もってエレガントな設計をした存在がいるに違いない! 天才的な物理学者が我々の住む宇宙の設計者、マルチバースの存在を感じているのだから、私がSFの世界に思いをはせるのはけして無駄な時間ではないなと思えた。 なので今後もSFや物理学の本を読むためにお金を使ってもいいね!ということでミチオ・カクの最新書を購入することに決めました。
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重力と量子論を統一できる可能性のある超ひも理論の、意味や価値、批判や理念、そして哲学との関わりまで、わかりやすく丁寧に、誤魔化されている感じを与えられず、誠実に書かれている。 本当のところを、数式を追って学ぶには、きっと膨大な時間がかかるだろう内容を、この短さにまとめて伝えること...
重力と量子論を統一できる可能性のある超ひも理論の、意味や価値、批判や理念、そして哲学との関わりまで、わかりやすく丁寧に、誤魔化されている感じを与えられず、誠実に書かれている。 本当のところを、数式を追って学ぶには、きっと膨大な時間がかかるだろう内容を、この短さにまとめて伝えることのできる筆者の優秀さに驚かされる。 下手な小説より、ずっと刺激的で感動的。 「生の意味は、苦労して理解すべきものだ。ただ与えてもらうのでは、意味をつかむ趣旨そのものにそぐわない。生の意味が難なく手に入るとしたら、本来の意味が失われてしまうだろう。意味をもつものはどれも、苦労と犠牲の結果得られるものであり、勝ち取るに値するものなのだ。」 後半にこの文に出会った時の揺さぶりは、ここまでの内容の質によるのだと思う。 たくさんの人に体験してほしい。
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万物の理論=神の方程式は「ひも理論」であることを提示する。 ニュートンが運動と重力の法則を打ち立てた結果、産業革命の礎が築かれた。ファラデーとマクスウェルが電気と磁気の力は一つのものだと明らかにすると、電気の革命が幕を開けた。アインシュタインや量子物理学者たちが、現実の本質は確率...
万物の理論=神の方程式は「ひも理論」であることを提示する。 ニュートンが運動と重力の法則を打ち立てた結果、産業革命の礎が築かれた。ファラデーとマクスウェルが電気と磁気の力は一つのものだと明らかにすると、電気の革命が幕を開けた。アインシュタインや量子物理学者たちが、現実の本質は確率論的で相対的であることを示すと、今日のハイテク革命の火蓋が切られた。 そして近い将来、四つの基本的な力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)の全てを統一する万物の理論=神の方程式への収斂がなされるかもしれない。それが「ひも理論」だ。 実に興味深いのは、万物の理論が打ち立てられたらさぞ科学や文明の発展に寄与するものだろうと思うところ、著者は私たちの日常生活には何ほどの影響もないだろうとしていることだ。ニュートンやアインシュタインもたらした科学的成果の人間者社会への影響とは極めて対照的な見方だ。 そしてこの理論が影響するところは「宇宙はどこから出てきたか」といった哲学的な問題だとしている。生命の創始者としての神はともかく、秩序ある宇宙の創始者を否定することはできない、としている。 秩序ある万物の理論は、どこからきたのか・・?確かに、科学は「万物の理論そのもの」を解明するかもしれないが、「万物の理論が存在する理由そのもの」は、科学的な実証の範囲の外にある気がする・・。 本書は物理学の歴史を振り返りつつ「ひも理論」の概要を一般読者にも分かりやすく解説されつつ、科学の「その先」へも触れた非常に興味深い著作。充実した読後感。
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数式を全く使わずに説明している。サイエンスライターかと思っていたが、そうではなく研究者である。理科の学生ではなくどの学生でも簡単に読めるし、中学生、高校生でもよめるであろうから、13歳のための宇宙論というタイトルで岩波ジュニア新書にすれば売れるであろう。朝日新聞の書評で紹介されて...
数式を全く使わずに説明している。サイエンスライターかと思っていたが、そうではなく研究者である。理科の学生ではなくどの学生でも簡単に読めるし、中学生、高校生でもよめるであろうから、13歳のための宇宙論というタイトルで岩波ジュニア新書にすれば売れるであろう。朝日新聞の書評で紹介されていた本だと思う。
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面白かった。 ニュートン力学、電磁気学、相対論、量子論 を統一していき、今最も有力視されている、すべてを統一する理論が ひも理論(or M理論)。 今物理学を勉強したいとなんとなく思っていたけど、 火が付いた。 まずは解析力学や場の古典論からかな。
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完全文系ですが、三体で出てきたひも理論、10次元(11次元)などの表現が、実際の理論に基づいているとのことで興味を持ち、この本を手に取りました。 読み終わった感想としては、言ってることの半分も理解できなかったですが、それでも数式を使わずなるべく平坦な言葉で説明してくれるので、な...
完全文系ですが、三体で出てきたひも理論、10次元(11次元)などの表現が、実際の理論に基づいているとのことで興味を持ち、この本を手に取りました。 読み終わった感想としては、言ってることの半分も理解できなかったですが、それでも数式を使わずなるべく平坦な言葉で説明してくれるので、なんとなくの概要は掴めたような気がしています。それもこれも、作者の解説が異常に上手いからですね。 いきなり本題に入るのではなく、アインシュタインをはじめとする数多の物理学者がどういった挑戦を経て理論を構築したか。また、それによって生み出されたブレイクスルーや課題を一つひとつ丁寧に説明してくれたので、最後までワクワクしながら楽しんで読むことができました。特に、対称性という概念がただ美しいというだけでなく、実は中心的な要素であるという気づきに至るまでの流れはちょっと鳥肌がたちました。 いつか万物の理論が見つかった時、世界はどうなるのか。作者が述べた通り、それは相当未来のことでしょうし、特段私たちの生活への影響はないのでしょうが、それでも未来に思いを馳せずにはいられません。
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