辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿 の商品レビュー
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目次 ・血文字の謎 ・紅毛嬌街(フンモウギウガイ) ・黄色い顔のねじれた男 ・親王府の醜聞 ・ベトナム語通訳 ・買弁(ばいべん)の書記 何も知らずにタイトルに惹かれて読みました。 間違いなくシャーロック・ホームズのパロディだろうと思ったのですが、ちゃんとミステリになっているうえに、本家のホームズと同じ時代の香港の歴史までがふんだんに書かれていました。 清朝末期の香港なんて全然知識がないもので、結構な量の原注を読んでもなお、よく分からない部分が多々ありました。 いや、よく考えたら、現在の香港についても、よく分からないのだったけど。 実際の中国語で書かれたホームズやワトソンの表記を、世界観に合わせてちょっとだけ変えているというのは、あとがきを読むまで分かりませんでしたが、漢字って便利なもので、なんとなく元の名前も浮かんできます。 例えば福邇の家の住所は「荷李活道(ホーレイウッドウ)二百二十一号乙」。 Bではなく、乙。 艾愛蓮(アイアイリン)という女性の名前を見て、アイリーン・アドラーから取ったなということはわかりましたが、音だけではなく、漢字の意味もちゃんと理由があるのです。 だからといって堅苦しいわけではなく、秘密主義でちょっといけ好かないホームズ(でも好きよ)と、#俺たちのワトソン感が、読んでいて楽しくて、歴史部分を調べながら読んだので時間はかかりましたが、それもまた楽しい読書でした。 なんと全4巻のシリーズ物なのだそうで、次が出版されるのを楽しみに待つとしましょう。
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名探偵シャーロック・ホームズのパスティーシュ。舞台は香港、時代は清末期。名探偵福邇(フー・アル)と、医師の傍ら福邇の助手をつとめる華笙(ホア・ション)。福邇の観察力の鋭さで、事件を解決に導いていく様が、面白かった。 中国の人名や地名の読み方が難しいので、初めのうちは何度も確認し...
名探偵シャーロック・ホームズのパスティーシュ。舞台は香港、時代は清末期。名探偵福邇(フー・アル)と、医師の傍ら福邇の助手をつとめる華笙(ホア・ション)。福邇の観察力の鋭さで、事件を解決に導いていく様が、面白かった。 中国の人名や地名の読み方が難しいので、初めのうちは何度も確認した。そのためなかなかページがすすまなかった。慣れてくると読むスピードもあがり、面白さも味わえるようになった。中国の古典やことわざも、知ることができ、時代背景も知ることができた。私にもっと知識があれば、本当のシャーロック・ホームズとの比較ができて、楽しめたのにと思った。第2巻は、日本の読者にとって、特別な楽しみが用意されているようだ。 「血文字の謎」「紅毛嬌街(フンモウギウガイ)」「黄色い顔のねじれた男」「親王府の醜聞」「ベトナム語通訳」「買弁の書記」
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おもしろかった ただ人名や地名の字体になじみがないため、いちいち止まってしまい、せっかくの展開のスピード感に乗り切れず歯がゆさを感じた シリーズ物のようなので次回作は慣れてもっと楽しめるといいな
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面白かったー!! 本家シャーロックホームズのお話は実は全然知らないんですが、なんとなく面白そうの予感が当たり〜。 フー・アルとホア・ションの2人の友情やそれを取り巻く刑事、事件解決の経緯も楽しいのだけれど、何より1880年代の香港の煌びやかで玉石混同な街の様子が生き生きと書かれて...
面白かったー!! 本家シャーロックホームズのお話は実は全然知らないんですが、なんとなく面白そうの予感が当たり〜。 フー・アルとホア・ションの2人の友情やそれを取り巻く刑事、事件解決の経緯も楽しいのだけれど、何より1880年代の香港の煌びやかで玉石混同な街の様子が生き生きと書かれていて、読んでるこちらまで元気をもらう。 歴史の勉強にも絶対オススメ!フー・アルが阿片を吸う箇所だけは避けてもらってw 教科書にこんな物語が採用されれば歴史の勉強もきっと楽しいやろうなーとか思った。
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おもしろかった!今も昔も香港のことは詳しくないけど、香港の歴史に触れていたり、表現も少し堅苦しく当時の感じがしたり、香港は元中国だったと思い出させるシーン、中華視線で西洋文化を語るところなどもおもしろかった。 短編だったが、ぎゅっと濃密にお話が描かれており、入り込んで読めた
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“香港版ホームズ”。1880年代の英国統治下の香港を舞台に、ホームズである“フー・アル”とワトソンである“ホア・ション”が活躍する短編集。この時代の香港の文化や地理はあまり知らなかったので難しいところもあったが、どの話も面白かった。「訳者あとがき」を読むと、『辮髪のシャーロック・ホームズ』は全4巻になる予定らしいので、続編が日本語訳されるのも今から楽しみ。
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ごめん、20pでギブアップ。 これは本当に自分に気力がないだけであって、落とし込み方や空気感はとても好き。もっと勉強が出来てたら、この本への理解度も面白さもきちんと感じられただろうな…
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最初のページで、難しくて読めないかも……と思ったが、その後はシャーロック・ホームズをなぞらえてるだけあり読みやすかった。実に面白い。江戸川コナンくんも面白がるだろう(笑)
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数十年ぶりにシャーロックホームズに再会した気持ちになりました。 舞台が香港で中洋折衷の世界観もステキでした。 話はまさにホームズで面白いのですが、1つ難点があります。 それは「読みづらい」事です。常用ではない漢字が多く、読みも複雑です。 うーん残念!って感じでした。
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1880年代の香港を舞台にした、中国人版シャーロック・ホームズ。正直にいうと、恥ずかしながら歴史がきちんと頭に入っていない私にとっては非常に取っ付きにくかった..!注釈に細かな歴史的背景の説明があるものの、正確には理解できず。そのくらい歴史小説としての側面があるので、それが好きな...
1880年代の香港を舞台にした、中国人版シャーロック・ホームズ。正直にいうと、恥ずかしながら歴史がきちんと頭に入っていない私にとっては非常に取っ付きにくかった..!注釈に細かな歴史的背景の説明があるものの、正確には理解できず。そのくらい歴史小説としての側面があるので、それが好きな方にはすごくワクワクする作品なんだろうな。それでも、ホームズとワトソンのコンビ、アイリーンやホームズ兄の登場にはわくわくしたし、一つ一つのお話は楽しめました。このシリーズは全4作になる予定だそうですが、続編を読むか悩ましいところ。。
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