映画を早送りで観る人たち の商品レビュー
読んでて、ギクっとなる図星なことが多かった。 私は映画そもそもあんまり見ないから倍速にするとしたらyoutubeだけど。 最近はなんでも効率が良いものやコスパが良いものを求めすぎな感はある。
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- 本来鑑賞という手段を取るべき映画作品の見方について、コスパやダイパを重視した早送りによるコンテンツ消費が台頭していることに懸念を示す内容。 - 映画自体も元々、本来は生で見るべき舞台を映像という缶詰のような形にしていて、本来の鑑賞の仕方ではないという批判から始まったりしており...
- 本来鑑賞という手段を取るべき映画作品の見方について、コスパやダイパを重視した早送りによるコンテンツ消費が台頭していることに懸念を示す内容。 - 映画自体も元々、本来は生で見るべき舞台を映像という缶詰のような形にしていて、本来の鑑賞の仕方ではないという批判から始まったりしており、時代は繰り返すということだが、それは理解しながらも、鑑賞の対象であるべき映画が、コンテンツとして消費されていると嘆く。 - 高速インターネットによる自宅環境での個人デバイスでの鑑賞が可能になったこと、コンテンツが大量に生み出され、ほぼ無料で見れるようになったこと、学校や友達などのコミュニティで話題についていくことが重要な価値観になったことなど、複数の要因が重なっていると分析。 - まあ、本来その消費的な使い方をしたいというニーズはあったが技術的にできていなかったのが、できるようになったというだけで、元々、作品として鑑賞したいという人は、今も昔も変わらず鑑賞というスタイルをとるはず。今までも潜在的にあったニーズが可視化されただけだというのが自分の考え。
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ミレニアル世代、かつ映像関係者の自分。倍速視聴はしないが、「とにかく時間が無い」「人気のあるものを見たい」という感情はよく理解できる。だが、快適主義の章はなかなか理解しがたかった。映像を鑑賞する際、感情のアップダウンや驚きが楽しいのに、それがむしろストレスになるとは…!と衝撃。 ...
ミレニアル世代、かつ映像関係者の自分。倍速視聴はしないが、「とにかく時間が無い」「人気のあるものを見たい」という感情はよく理解できる。だが、快適主義の章はなかなか理解しがたかった。映像を鑑賞する際、感情のアップダウンや驚きが楽しいのに、それがむしろストレスになるとは…!と衝撃。 本書は倍速視聴する若者に対して同情的な記述もあるが、基本的には否定的な意見寄り。気持ちはわかるけれど、作り手側がこれを受け入れていかないと淘汰されていくだけなのだろうなと思う。倍速視聴者にも飽きさせないテクニックなんかは参考になった。 観測範囲が狭く海外の話もないので、これが世界的な傾向なのか、日本独自なものなのかは気になった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
題材が元々自分の中で考えていたことにドンピシャだったため購入しました。 自分自身は倍速で見る人がいることが信じられないと思っていたのですが、こうして言語化されることで「そういう考えの人もいるのだな」と納得することはできました。 映像作品を「鑑賞する作品」を捉えるか、「内容をインプットするためのもの」と捉えるのか。自分の中の問題が解決してすっきりしました。
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転スラをアニメで見た時なんてこの本通り。話題の作品を知っておきたくて、でも主人公が最強すぎて単調だなーって思い、2.5倍速で見ていたことを思い出す。 インスタで自分にとって不快な人や興味無いなーって人のストーリーをミュートする感覚と同じかな。 「人生の大事な時間を快適にすごすため...
転スラをアニメで見た時なんてこの本通り。話題の作品を知っておきたくて、でも主人公が最強すぎて単調だなーって思い、2.5倍速で見ていたことを思い出す。 インスタで自分にとって不快な人や興味無いなーって人のストーリーをミュートする感覚と同じかな。 「人生の大事な時間を快適にすごすための、立派な自己防衛策である。」 人との人間関係もそう。自分の機嫌は自分で取って欲しい。機嫌が悪い時に周囲に当たり散らす人は好まない。精神的に自立した人であってほしい。というのもなるべく人と争わないように、争って自分のストレスとならないようにしているのかもしれない。、
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倍速で映画を見る人がいるという違和感から来たテーマ。作品の供給過多、コスパを求める若者。作品ではなくコンテンツ、鑑賞ではなく消費、等多くのテーマが含まれる。知りたいところだけ知りたいとか、分かりやすく作らないと今の若者には難しいと判断されてしまうとか、SNSで感想を直ぐに発信出来...
倍速で映画を見る人がいるという違和感から来たテーマ。作品の供給過多、コスパを求める若者。作品ではなくコンテンツ、鑑賞ではなく消費、等多くのテーマが含まれる。知りたいところだけ知りたいとか、分かりやすく作らないと今の若者には難しいと判断されてしまうとか、SNSで感想を直ぐに発信出来てしまう事とかサブスクで安く作品を消費出来る事とか。 時代なのかなと思いつつ私は今まで通り早送りせずに作品を楽しんでいきたいと思った。 ざっと今の若者の価値観を掴むのには良い本だと思いました。読みやすかった。
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映画は等倍派なので、倍速で見る人を理解できなかったが、倍速で見るのは、それに伴った時代背景や、置かれている環境による起因もあるというとこを知った。 自分の価値観と一致しない時は、そうなった背景や理由を考えることも重要なのかもしれない。。。
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『映画を早送りで観る人たち』というタイトルに惹かれて買ってしまった本。 Youtubeなどの動画コンテンツの倍速機能を自分も無意識に使ってしまうので、その深層心理が何なのか興味が湧き読み進めていったが、このテーマから現代社会を論じており、とても面白かった。 大量に溢れるコンテンツ...
『映画を早送りで観る人たち』というタイトルに惹かれて買ってしまった本。 Youtubeなどの動画コンテンツの倍速機能を自分も無意識に使ってしまうので、その深層心理が何なのか興味が湧き読み進めていったが、このテーマから現代社会を論じており、とても面白かった。 大量に溢れるコンテンツの数だけ作者の思いが込められていることを再認識しないと、早送りで観る人たち寄りの作品、読み手が何も考えなくてもいいようなしょうもない作品しか産まれなくなり、良い作品は産まれなくなってしまうのではないかと考えさせられる本だった。
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現代の若者は本当に大変です。 周囲についていくために大量のコンテンツを処理する必要があり、結末があらかじめ分かるもの、分かりやすく伝えるためのセリフや字幕をつけて視聴します。 作品を味わうというか、理解するためのものとなってしまう中、今後の創作物がどのような方向性になっていくか...
現代の若者は本当に大変です。 周囲についていくために大量のコンテンツを処理する必要があり、結末があらかじめ分かるもの、分かりやすく伝えるためのセリフや字幕をつけて視聴します。 作品を味わうというか、理解するためのものとなってしまう中、今後の創作物がどのような方向性になっていくか。私としては、味わう作品を今後も望むところです。
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サイゾーで連載してた好きな著者さん。ファスト消費は現在進行系で加速しているし、自分の視聴行動は倍速やネタバレには考えが及ばないけれど、肥大した"コンテンツ"産業もまた共犯だと感じさせられる。
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