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ヒルビリー・エレジー の商品レビュー

4.1

71件のお客様レビュー

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2026/03/17

米ウ首脳会談の時に、ゼレンスキー大統領を口撃していた印象とは、かなり離れた内容。 まさに、ヒルビリーを含む白人貧困層の苦悩と不満のど真ん中で前半生を過ごしてきたリアリティが強烈に感じられた。 しかし、何故その著者が、今、トランプのすぐ横にいるのかは釈然とはしない。とにかく、既存の...

米ウ首脳会談の時に、ゼレンスキー大統領を口撃していた印象とは、かなり離れた内容。 まさに、ヒルビリーを含む白人貧困層の苦悩と不満のど真ん中で前半生を過ごしてきたリアリティが強烈に感じられた。 しかし、何故その著者が、今、トランプのすぐ横にいるのかは釈然とはしない。とにかく、既存のアメリカの支配体制をぶっ壊す事が最優先なのか…。それとも、この先、どこかでMAGAともども袂を分かちていくのだろうか。

Posted byブクログ

2026/01/24

面白く現在のアメリカを知る参考にもなった。 J.D.ヴァンスがまだ無名の弁護士だった2017年に書かれた回想録。 田舎の荒れた地域のやんちゃだった兄ちゃんが、よき人々との出会いとサポートを得て、成長できる環境を自ら獲得し、アメリカンドリームをつかむというよくある物語だけでなく、そ...

面白く現在のアメリカを知る参考にもなった。 J.D.ヴァンスがまだ無名の弁護士だった2017年に書かれた回想録。 田舎の荒れた地域のやんちゃだった兄ちゃんが、よき人々との出会いとサポートを得て、成長できる環境を自ら獲得し、アメリカンドリームをつかむというよくある物語だけでなく、その背景となっている貧困地域に住む白人労働者たちの日常生活が解像度の高いリアリティを持って語られている。 ひどい環境の中に埋没していると何をやってもダメだと絶望してしまう感覚が、本人の実体験をベースにしているので、とても生々しい。 ただし、諸々の歴史や環境が生む文化資本の差によって、99.9%のヒルビリーはJ.D.ヴァンスのようにはなれないことも、悲しいが現実であることも突きつけられている。

Posted byブクログ

2026/01/18

アメリカの白人労働者の社会的状況の一端を覗きうる。何故トランプ大統領が支持されてきたか、理屈ではない背景が想像出来る。またアメリカ社会の中の分断、いやそもそも統合されてはいなかったのでは。テクノロジー企業や金融サービスなどが高度に発展する程適応出来ない人々は取り残されキャッチアッ...

アメリカの白人労働者の社会的状況の一端を覗きうる。何故トランプ大統領が支持されてきたか、理屈ではない背景が想像出来る。またアメリカ社会の中の分断、いやそもそも統合されてはいなかったのでは。テクノロジー企業や金融サービスなどが高度に発展する程適応出来ない人々は取り残されキャッチアップ出来なくなる。それでも機会がゼロでは無いとも感じた。著者は家族と海兵隊での生活により道が開いている。そこへ進む意思があれば僅かながら希望はあるが、多くの人は易きに流れてしまうのであろ。トランプはそこに勝機を見出したのだろう。

Posted byブクログ

2026/01/06

トランプ政権の副大統領J・D・ヴァンスの自叙伝。いわゆる社会から取り残された白人層。グローバル化による格差拡大の最も大きな影響を受けたラストベルトと呼ばれる地域の白人とともに、オハイオ州ミドルタウンおよびケンタッキー州ジャクソンはアパラチアのいわゆる「ヒルビリー」(田舎者)と呼ば...

トランプ政権の副大統領J・D・ヴァンスの自叙伝。いわゆる社会から取り残された白人層。グローバル化による格差拡大の最も大きな影響を受けたラストベルトと呼ばれる地域の白人とともに、オハイオ州ミドルタウンおよびケンタッキー州ジャクソンはアパラチアのいわゆる「ヒルビリー」(田舎者)と呼ばれる独特の白人たちの居住地域で、ヴァンスはそこで育った。西海岸や東部の白人たちとは全く価値観の違う社会で、薬物中毒で次々に男を変えて行く母親の元でさまざまなトラウマを抱えながら成長するヴァンス少年。しかし、彼を救い人生の成功者の道へ導く盾になってくれたのは彼の祖父母(特に祖母)や姉(リンジー)である。祖母の保護もおかげで精神的に安定して高校生活を過ごすことができたヴァンスは海兵隊に入隊(当時、アメリカはイラク戦争の最中であったので祖母は大反対であったが)し、そこでの厳しい訓練と生活で鍛え直されることで、今までとは違う人生に対する前向きな価値観を獲得する。その後、オハイオ州立大学からイェール大学のロースクールに進学することが出来た彼は「ヒルビリー」からの「エリート」の道を進むことに成功した稀有な存在である。しかし、そんな経歴の彼であるから、取り残された白人層の実態や心理を嫌というほど理解できており、また、海兵隊員としてイラクに派遣された際に戦争に巻き込まれた現地の子供達を暖かく見守る思いやりのある人柄であることから、彼が、ポストトランプの次期大統領になる事でアメリカ社会の再建の可能性に期待できる希望が持てた。ウクライナ大統領のゼレンスキーとの口論から、あまり良い印象を持っていなかったが、本書を読むことでヴァンス氏に対する認識が大きく変わることになる。

Posted byブクログ

2026/01/03

プア・ホワイト(白人労働者階級)が置かれている過酷な状況を鮮やかに描写している。著者が自身の人生を、驚くほど赤裸々に綴っている点には特に圧倒された。また、印象的だったのは、著者が自身の不遇なルーツを肯定的に受け入れている点だ。しかし、現代社会においてはその「変わらない気質」が時に...

プア・ホワイト(白人労働者階級)が置かれている過酷な状況を鮮やかに描写している。著者が自身の人生を、驚くほど赤裸々に綴っている点には特に圧倒された。また、印象的だったのは、著者が自身の不遇なルーツを肯定的に受け入れている点だ。しかし、現代社会においてはその「変わらない気質」が時に障壁となる矛盾も描かれており、「それは本当に守るべきものなのか?」と考えさせられる場面もあった。なぜ彼らはトランプを熱狂的に支持し、大統領の座にまで押し上げたのか。その背景にある心理を知ることは、日本における右傾化の現在地を考える上でも、多くの共通点があると感じた。

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2025/12/17

2025.11.20読了。 なかなか読み通すのに難儀した。 同じメモワールである『爆弾犯の娘』は一気呵成に読めたのに、こちらは休み休みでないと読み通せなかった。それは馴染みの薄いアメリカの話だからとか、登場する家族が多くて関係が複雑すぎるからとかいう理由のせいだけだろうか?  ...

2025.11.20読了。 なかなか読み通すのに難儀した。 同じメモワールである『爆弾犯の娘』は一気呵成に読めたのに、こちらは休み休みでないと読み通せなかった。それは馴染みの薄いアメリカの話だからとか、登場する家族が多くて関係が複雑すぎるからとかいう理由のせいだけだろうか?  たまたま同時期に読んだこの本と『爆弾犯の娘』があらゆる意味で対照的なのが面白い。 USAと日本、田舎と都会、大家族集団と核家族、二人姉弟とひとりっ子、男と女、法曹・政治家(志望)と俳優・脚本家、シリアスとコミカル、告発志向とエンタメ志向……。 自分が過ごした「不遇な幼少期の環境」を描くという共通の枠組みがあるし、貧困以外にも「父」の不在や理不尽な引っ越しという共通項もある。だが、書かれたものも、彼らが達した境地(政治的立場)も、まるで対極にあるのが興味深い。 結局、J・D・ヴァンスは個人的な体験を通して、「ラストベルト」という自分の育った社会(コミュニティ)を紹介することが目的なのだ。そしてそれは、彼ら「ヒルビリー」の苦境を訴えたいからだ。だが、ヴァンス自身が言っている通り、ヒルビリーは苦境を他人のせいにして自己を改めない。逆に、猜疑心から陰謀論に走り、薬物に逃避し、平気で「悲劇のヒロイン」臭を醸し出す。 だから門外漢の自分には、気の毒には思えても、同情に値しない人々に思えてしまうのだ。普段「自己責任論」だとか、「自助」とかいう言葉に吐き気を催す自分だが、この種の「(不平不満だけ言う)甘ったれ」にも反吐が出る。 ネイティブ・アメリカン、黒人、ヒスパニック、アジア系よりも可哀相な白人? いったい彼らの頭の中のアメリカ史はどうなっているのだろうか?

Posted byブクログ

2025/12/11

感動的で素晴らしい書籍だった。アメリカの白人労働者層の世界観がものすごい伝わってくる。 バンス氏がそこから這い上がっていきながらも苦悩する人生が本当に映画みたいで感動的。 トランプがどうして2度も大統領になれたのか、その解にも繋がる話。

Posted byブクログ

2025/11/05

貧乏な白人が弁護士になった頑張りを自慢している雰囲気がプンプンするが、彼が育ったPoor Whiteの実態がよく分かる良書と思う。彼が副大統領にまで上り詰め、更に高みを狙う時、この育ち方がどっちの方向に向かうのか興味津々。 イギリスには”Chavs”という階層があり、サッチャーの...

貧乏な白人が弁護士になった頑張りを自慢している雰囲気がプンプンするが、彼が育ったPoor Whiteの実態がよく分かる良書と思う。彼が副大統領にまで上り詰め、更に高みを狙う時、この育ち方がどっちの方向に向かうのか興味津々。 イギリスには”Chavs”という階層があり、サッチャーの負の遺産とされているが、このPoor White English がイギリスで出来てしまったことを並行して学ぶと日本の将来(Poor Japanese)の出現もよく見えてくるものと思われる。

Posted byブクログ

2025/12/11

ついに読み終えた米国副大統領JDヴァンスの自伝。米国内陸部で見捨てられ明日への希望のない絶望の中で暮らす白人貧困層の現実を見せつけられる。 なぜ民主党ではなく、トランプがこうした白人貧困層から支持を得ているのか、といった疑問の根本について考えさせられる名著である。

Posted byブクログ

2025/10/29

アメリカ、ラストベルトの白人労働者の文化を綴った本。民俗学と言ってもよいのかもしれない。 自分の人生なのに、自分ではどうにもならないと考え、なんでも他人のせいにしようとする。p15 「政府は生活保護をもらって何もしない連中に金を払ってる。やつらは、おれたちの社会をバカにしてる...

アメリカ、ラストベルトの白人労働者の文化を綴った本。民俗学と言ってもよいのかもしれない。 自分の人生なのに、自分ではどうにもならないと考え、なんでも他人のせいにしようとする。p15 「政府は生活保護をもらって何もしない連中に金を払ってる。やつらは、おれたちの社会をバカにしてる。働き者はみんな、あいつら毎日働いてるぜって笑いものにされてるんだ」p238 能力は関係ないと言いたいわけではない。もちろんあるにこしたことはない。ただ、自分を過小評価していたと気づくことと、努力不足と能力不足とを取りちがえていたと気づくこと。それにはとても大きな意味がある。p299 アメリカのヴァンス副大統領が、この世界の文化で育ち、そこから抜け出していくストーリー。 面白い。

Posted byブクログ