グロスターの仕たて屋 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ピーター・ラビットシリーズの3巻目ですね。 イギリスのグロスターという都市の仕立て屋さんと、気立ての良いねずみたちの、心温まるお話しです。 貧しいけれども、仕事熱心な仕立て屋さんが、市長さんの結婚式の上着を作っていましたが、寝込んでしまいます。 さぁ大変、どうしたらいいんでしょう? 飼い猫のシンプキンに買い物を頼みましたが、気分が悪くなり寝込んでしまいます。 シンプキンはねずみたちには、恐ろしいものでしたが、仕立て屋さんには、お世話になっています。 ねずみたちの、恩返しが始まります。おりしもクリスマスの季節です。とても、素敵なお話しですね。 ねずみたちの、懸命な仕事ぶりに、シンプキンも心を入れかえました。 元気を取り戻した仕立て屋さんとシンプキンは、ねずみたちのおかげで、幸せをつかむことができました。 ビアトリクス・ポターさんの絵は、本当に可愛らしいねずみたちをみせてくれています。ねこのシンプキンも愉快です。 街中のスケッチも、120年前の雰囲気が伝わってきます。 川上未映子さんの訳も、リズミカルで、やさしく語りかけています。 この作品は、1901年のクリスマスに、ビアトリクス・ポターさんが、ずっとベッドにいる「大切なフリーダ」さんに心をこめてつくられた物語です。 やさしさに満ち溢れた心温まるお話しでした。
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今年の小学校一年生に読んでやりたい絵本50冊 その48 「グロースターの仕立て屋」 これまたクリスマスの話ですが、クリスマスは癒やしと赦しの季節なので、優れた物語が多いのです。 たぶんクリスマスだけでブックガイド一冊、作れます。(^∀^) これは“ピーター・ラビット”シリーズ...
今年の小学校一年生に読んでやりたい絵本50冊 その48 「グロースターの仕立て屋」 これまたクリスマスの話ですが、クリスマスは癒やしと赦しの季節なので、優れた物語が多いのです。 たぶんクリスマスだけでブックガイド一冊、作れます。(^∀^) これは“ピーター・ラビット”シリーズの中の一冊なのでそこまで無名ではありませんが、ピーターほどは名前が通っていないでしょう。読んだことありますか? そうして、手のひらにのるサイズなので、大勢のまえでやる読み聞かせには向きません。 素晴らしく繊細な、細密画、なので、テレビに映したらどうなるかわかりませんが、その世界がクリアになるのか、壊れるのか、どっちだろう? です。 なのでこれも、夜寝る前に読んでやるお話、が一番しっくりくるでしょう。 グロースターの街に、腕はいいが貧乏な仕立て屋さんがいました。そうしてひさびさに新年に市長さんが着る上着の仕事が入って、張り切って布を断ったまではいいのですが、そこで病気になって倒れてしまいます。 それを知ったネズミたちが、飼い猫のトムから逃してもらったお礼に、代わりに市長さんの上着を縫ってくれた、という大変可愛らしいお話です。 が、その縦糸にはネズミを逃されたトムが腹を立てて買ってきたボタンの穴かがりの糸を隠してしまう、というようなダークな面もあり “その穴かがりはとてもとても細かくて、本当にねずみででもなければできないくらい細かいのでした” みたいな極上の皮肉とユーモアが散りばめられていて あちこちにダイヤモンドを散りばめたドレス、のようになっているのです。 この本は音読したほうが面白さを味わえるので、8歳になる前に一度はぜひ、読んでやっていただきたい一冊です。 2022/09/27 更新
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川上未映子さんがピーターラビットシリーズを最近翻訳したものの中の一冊。 もちろん、慣れ親しんだいしいももこさんの訳も良いのだけれど、50年近く経って、今の言葉で今の作家さんが付けた訳は読みやすく、情景を思い浮かべやすい。 とても久しぶりだったので、内容を忘れていて、新鮮に読め...
川上未映子さんがピーターラビットシリーズを最近翻訳したものの中の一冊。 もちろん、慣れ親しんだいしいももこさんの訳も良いのだけれど、50年近く経って、今の言葉で今の作家さんが付けた訳は読みやすく、情景を思い浮かべやすい。 とても久しぶりだったので、内容を忘れていて、新鮮に読めた。ほっこり。 ねこのシンプキンくん、キミもがんばれ。
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