リラと戦禍の風 の商品レビュー
不思議な話だった。 実際の戦争をベースにしているのに、魔物の目を通しているせいか、ベタベタした残虐さはない。 視点がよく変わるのに、精一杯生きたひとたちだから、ひとりひとりに引き込まれる。 毎回、もっともっと長編で書いてもらえないかなあ、と思ってしまう。 読み終えたくなかったなあ...
不思議な話だった。 実際の戦争をベースにしているのに、魔物の目を通しているせいか、ベタベタした残虐さはない。 視点がよく変わるのに、精一杯生きたひとたちだから、ひとりひとりに引き込まれる。 毎回、もっともっと長編で書いてもらえないかなあ、と思ってしまう。 読み終えたくなかったなあ。
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昨年からちょっとずつ読み進めて、1月に読み終えてたのに感想書かずに放置状態。 第一次世界大戦中、床屋さんから従軍し、死の淵で怪しきものに出会い半分人で亡くなったドイツ人のお兄さんが、人でありながら妖に育てられたポーランド人の少女の護衛となりやがて本物の妖になる。 世界史知識が中学...
昨年からちょっとずつ読み進めて、1月に読み終えてたのに感想書かずに放置状態。 第一次世界大戦中、床屋さんから従軍し、死の淵で怪しきものに出会い半分人で亡くなったドイツ人のお兄さんが、人でありながら妖に育てられたポーランド人の少女の護衛となりやがて本物の妖になる。 世界史知識が中学生レベルで止まってるものの、色々あの時代興味深いわ。 更にその妖ことシルヴェストリ伯爵が妖になったきっかけがワラキアの串刺し公ヴラド3世とか、なんというかほんと個人的にご縁を感じます。(結局その辺りの歴史が好きなんだなあという。皆川博子先生とか、佐藤亜紀先生とか) 2023年3冊目。
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戦争をファンタジーで描いた物語。 途中まではどう落とし込むのか分からなかったけど、ちゃんと終わってた‥ 解説のメタファが指しているものが分からない。 それにしてもあんなにたくさんの資料を元に書いたの作家さんほんとに凄い。普通に読んだら何年もかかりそうなので必要な部分だけ読んだのだ...
戦争をファンタジーで描いた物語。 途中まではどう落とし込むのか分からなかったけど、ちゃんと終わってた‥ 解説のメタファが指しているものが分からない。 それにしてもあんなにたくさんの資料を元に書いたの作家さんほんとに凄い。普通に読んだら何年もかかりそうなので必要な部分だけ読んだのだろうけど…
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魔物より魔物らしい人間と、人間になりたい魔物と、人間のために魔物になる人間と。虚構を通じて伝わるは信条とは何か、人の愚かさ、そして未来。この世は有史以来の魔物の巣窟なんだろうなぁ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった 戦争をテーマに描かれていて、その中での人の残虐さや、思いが凄く伝わってきました 魔物や魔法が出てくるファンタジーでもあったので大変読みやすかったです キャラの対比で、戦争が人に与える影響が浮き彫りにされたように感じました
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「『人間である』とは、どういうことなのか。おそらく人間は、常にそれを己自身に向かって問い続けていなければ、容易に、人でないものに変わってしまうのだ」 かのワラキア公ヴラド3世の血を受けて、不死となった「伯爵」以下の魔物の目を通して描かれる、第一次大戦。庶民の窮乏など知ったことかで...
「『人間である』とは、どういうことなのか。おそらく人間は、常にそれを己自身に向かって問い続けていなければ、容易に、人でないものに変わってしまうのだ」 かのワラキア公ヴラド3世の血を受けて、不死となった「伯爵」以下の魔物の目を通して描かれる、第一次大戦。庶民の窮乏など知ったことかで、戦争の継続を選ぶドイツの上層部には歴史と分かっていても怒りが募るが、2022年4月現在、似たようなことがリアルタイムで起きてるからなあ。ヒロインのリラが伯爵に、「私たち、美味しいパンと寝床があれば、それだけ充分なのに」と言うのだが、これはもちろん「どうして」と続く。ホントにどうしてなんだろうね。
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この小説には魂を半分に分けられた若い男が登場する。 片方は戦地で実体に宿って戦闘に明け暮れ、もう片方は戦争とは縁遠い古城で魔物によってつくられた「虚体」という器に宿り少女の護衛をつとめる。 まだ読んでいる途中だが、色々考えてしまった。
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