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不条理な会社人生から自由になる方法 の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2024/07/27

正社員と派遣社員だけではなく就職偏差値が「身分制 」と言えると思うが、その参加資格は大学の偏差値によるため、受験戦争が過熱する。つまり、学校の試験の出来具合が、一直線に「将来の身分制」に繋がっている。やり直しの効きにくい勝ち抜き戦である。会社人生とは、他人の支配下において、雇われ...

正社員と派遣社員だけではなく就職偏差値が「身分制 」と言えると思うが、その参加資格は大学の偏差値によるため、受験戦争が過熱する。つまり、学校の試験の出来具合が、一直線に「将来の身分制」に繋がっている。やり直しの効きにくい勝ち抜き戦である。会社人生とは、他人の支配下において、雇われ、尚且つ他者との比較で評価されるために、基本的に「不愉快」なものである。それに対して、やり直しの効かない社会、というのが不条理の根源という気がする。 どれだけ信用があっても巨額のプロジェクトを契約を個人と結べないのは、当事者がいつ死ぬか分からないから。そのため長期投資は、組織と契約するようになる。また、個人は気まぐれでもある。故に、会社はなくならない。個人単位では信用のスケールに限界がある。 新たな会社を興すのは容易ではない。それなりの力に加え、モチベーションが必要だ。だから大多数は雇われて生きるしかない。デジタルデバイドが解消されても、モチベーションデバイドが残る。故に教育格差は埋まらない、と橘玲は言う。同感だ。モチベーション格差こそ、奴隷と支配者を分ける。奴隷の扱いが緩やかになるか、苛烈になるかが偏差値の序列により決まる、というだけの構図だ。ならば、自由になるためには支配者を志向するしかないのか。 一方で、リスクの低いギグ単位のフリーランス化が進む。拘束がインスタントで、直ぐ支配関係を切り離せる。合わせてこれらプロジェクトやギグを管理する管理職が必要であり、近い将来は、管理職とフリーエージェントを増やし、管理職のソーシャルスキルが更に重要になるという。 ー 日本社会の昇進は、残業時間と相関する 女性は残業時間が少なく、故に昇進の壁が見えるという文脈での話だが、私はこれを奴隷の扱い易さを評価する証左であるものとして読んだ。モチベーションが高いと残業は増え、アウトプットはそれなりに上がる。 スコット・ギャロウェイが述べる「少数の支配者と多数の農奴が生きる世界」。ここに近づいているのかもしれない。緩やか、かつ、インスタントな切り売りで凌ぐのが賢い選択だろうか。民主主義が死なない限り、資本主義の支配者を牽制できるはずではないのか。

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2024/05/05

おもしろかった  日本をとりまく雇用状況を、世界のグローバリズムをまじへて現実的に批判してゐる。なほかつそれが将来の働き方の、明るい展望として視界が開けてくる。  ここで紹介されてゐるネットフリックスやグーグルの人事戦略は、会社がパフォーマンスを全開にするために読んで損はないだら...

おもしろかった  日本をとりまく雇用状況を、世界のグローバリズムをまじへて現実的に批判してゐる。なほかつそれが将来の働き方の、明るい展望として視界が開けてくる。  ここで紹介されてゐるネットフリックスやグーグルの人事戦略は、会社がパフォーマンスを全開にするために読んで損はないだらう。

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2024/02/11

日本は欧米に一周遅れている。 新卒一括採用や終身雇用など。 働き方改革がよく言われるが残業削減だけではダメなようだ。 また、正規、非正規社員についても触れていた。 小学校の担任教師の多くが非正規採用者であると友達から聞いたばかりであったが非正規公務員と言うとは。色々と衝撃的な本で...

日本は欧米に一周遅れている。 新卒一括採用や終身雇用など。 働き方改革がよく言われるが残業削減だけではダメなようだ。 また、正規、非正規社員についても触れていた。 小学校の担任教師の多くが非正規採用者であると友達から聞いたばかりであったが非正規公務員と言うとは。色々と衝撃的な本でした。

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2023/01/29

現在の日本での「会社」システムについてグローバルな基準から、そして時代の流れから出てきている課題が書かれている。不条理なことがある中でどう生きていくべくか、、自ら自由になるとはどういうことか、、 広い世の中で通用するスキルや経験を身につけていくことに尽きる。大切なことはベーシッ...

現在の日本での「会社」システムについてグローバルな基準から、そして時代の流れから出てきている課題が書かれている。不条理なことがある中でどう生きていくべくか、、自ら自由になるとはどういうことか、、 広い世の中で通用するスキルや経験を身につけていくことに尽きる。大切なことはベーシックだけど世のため、人のために生きていくこと。 やれることを増やし、役に立つこと、好きなことをやり、長く共に働けるようになっていこう。

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2022/12/02

橘玲さんの本の多くを読んでいるのですが、2ちゃんねる創設者のひろゆきさんやホリエモンこと堀江貴文さんが主張されている事と内容的には近いかと。要は「日本はオワコン」って事なんですが、この本では日本国内に長年蔓延る非正規雇用者差別、女性従業員差別、LGBTQ差別等、普段マスメディアが...

橘玲さんの本の多くを読んでいるのですが、2ちゃんねる創設者のひろゆきさんやホリエモンこと堀江貴文さんが主張されている事と内容的には近いかと。要は「日本はオワコン」って事なんですが、この本では日本国内に長年蔓延る非正規雇用者差別、女性従業員差別、LGBTQ差別等、普段マスメディアが取り上げない問題を判り易く解説された本です。 一点、一部歴史認識が合わない箇所があるので☆一つマイナスで4つで。

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2024/08/06

橘氏の本はもう何冊も読んでいますが、彼は本の中で、世の中の本音を分かりやすい表現で言ってくれるのが私の好きなところです。中でも、日本の労働環境が欧米と比較して変わった点があるのも理解できました、そうなってしまったのも太平洋戦争で負けてしまい、それまでの完全な資本主義的な思想とは違...

橘氏の本はもう何冊も読んでいますが、彼は本の中で、世の中の本音を分かりやすい表現で言ってくれるのが私の好きなところです。中でも、日本の労働環境が欧米と比較して変わった点があるのも理解できました、そうなってしまったのも太平洋戦争で負けてしまい、それまでの完全な資本主義的な思想とは違う形で日本が成長せざるを得なかった点もあるとは思いますが。 この本は私が文庫版で読んだのは、今年(令和4年)の7月頃ですが、炭坑本(元々の内容)コロナ前に書かれた物です。それでも、今読んでもためになる点が多くあります。コロナというのは、会社勤めの社会人が自分を見直して、変身する(会社人生から自由になる)ためには良い機会だったのかもしれませんね。 以下は気になったポイントです。 ・欧州のジョブ型では、ジョブがなくなったら整理解雇し労働市場に戻すという方法で処理する、北欧諸国ではこの待機期間中に職業訓練を受けたり、大学や大学院で資格を取得することを政府が支援している、しかし北欧大学で行われているのは実学(職業教育)で、人文系の学問は趣味として自費で勉強すればいいされている、これは絶対に日本では触れられない(p9) ・世界で唯一、メンバーシップ型という差別的な雇用制度に固執する日本は、これから強い逆風に晒されるでしょうが、ジョブ型の働き方も解体し、両者は「働き方4.0」のフリーエージェント型へ収斂していくだろう(p14)働き方1.0とは、年功序列、終身雇用、2.0とは、成果主義に基づくグローバルスタンダード、3.0:プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型、4.0:フリーエージェント、5.0:機械が全ての仕事を行う(p15) ・アメリカの司法では懲罰的損害賠償が認められているので、人種・性別・年齢・宗教・性的指向によって差別してはならない、いっさいの差別をせずに評価しようとすれば、残された基準は、学歴・資格・実績だけになる、これがアメリカ型成果主義の本質である(p87) ・日本の社会保障制度は、55歳で定年退職したサラリーマンの平均余命が10年足らずの時に作られたもの(p106) ・労働組合で彼らが守っているのは、労働者の権利ではなく、正社員の既得権である(p113) ・年齢制限の禁止が義務化されたが、厚生労働省が新卒に限って法律の適用除外にしているから(p130) ・冷戦後のグローバリゼーションによりおきたこと、1)世界の最も貧しいひちは相変わらず貧しい、2)発展途上国の経済発展により分厚い中間層が京成、3)グローバル化できない先進国の中間層が崩壊、4)超富裕層が大きく増えた(p160) ・2019年のレポートでは、資産額1億円を超える富裕層の人数は、日本は、アメリカ・中国についで3位(302万人)世帯数率でいくと、7%強である(p179) ・前近代的な身分制の産物であるサラリーマンは、バックオフィスの一部、中間管理職、スペシャリストの一部が渾然一体となった極めて特殊な身分であり、このような働き方はグローバルな雇用制度では存在する余地がない。あと10年もすればサラリーマンは確実に絶滅する(p219) ・人的資本を使って富を大きくするには3つしかない、1)人的資本を大きく(自己啓発)する、2)人的資本を長く運用する、3)世帯内の人的資本を増やす(p233) ・どれだけギブしても減らないものは2つある、1)知識、2)人脈(p283)会社をやめるとできなくなる「ギブ」は問題である(p284) ・専門的なスキルを使って生涯現役で働けば、年収300万円としても20年間で6000万円、定年退職者は年金以外の収入はゼロ、本当の格差は65歳以降に発生する当たり前の事実に、これから誰もが気づくことになる(p327) 2022年7月17日読了 2022年10月15日作成

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2022/09/30

正社員と非正規社員という身分差別。 他国のフルタイムとパートタイムは単なる労働時間の差である。 非正規の権利を認めるためには正社員の既得権益を削っていくしかない。 公務員の非正規は人間ですらない。

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2022/08/28

何か参考になる内容もあったはずだが今何一つ覚えていないことから一旦そこまでではなかったのだと判断。 とは言え最後まで聞いているためまた何かの際に確認したい。

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2022/08/20

確かにいろんな意味で世界は進化してるけど、残酷な世界になっている面もある。非正規公務員のところがまさに。 紙の本で買って繰り返し読みたい。

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2022/08/11

ざっくりとした解釈。 日本の働かき方(働かせかた)の問題が載っている。 ・定年制をやめれない、年功序列制度の歪み。 ・解雇規制が強すぎるための非正規と正規の格差。 ・正規職員のパワハラによって自殺を余儀なくされ  た志しを持って入社した非正規の公務員の逸話 などが心に残っ...

ざっくりとした解釈。 日本の働かき方(働かせかた)の問題が載っている。 ・定年制をやめれない、年功序列制度の歪み。 ・解雇規制が強すぎるための非正規と正規の格差。 ・正規職員のパワハラによって自殺を余儀なくされ  た志しを持って入社した非正規の公務員の逸話 などが心に残った。 結論としての会社から自由になる方法は、どうせ死ぬまで働かないといけないのであれば、できるだけ好きなこと(嫌なやつと働かないこと)を仕事にしてお金を稼ぐ。 とのこと。 感想としては GoogleやNetflixの雇用の仕方や、欧米の金銭解雇の話しが載っていたりはしたが、日本が欧米型のシステム(ジョブ型)になることは自分が生きているうちはないな。と思った。 日本の政治や会社に期待せず、それでもめげずに人的資本の最大化を目指して頑張るしかないなと思った。

Posted byブクログ