魔術師と予言者 2050年の世界像をめぐる科学者たちの闘い の商品レビュー
読了翌日、NHKで「歴史秘話ヒストリア」という番組が全ウルトラマンの紹介をしていました。たまたまボーと観てたら、1998年のウルトラマンはウルトラマンガイアという人類の科学力で未来を作るということを信じる主人公であり、それに対してウルトラマンアグルという人類こそが地球にとっての癌...
読了翌日、NHKで「歴史秘話ヒストリア」という番組が全ウルトラマンの紹介をしていました。たまたまボーと観てたら、1998年のウルトラマンはウルトラマンガイアという人類の科学力で未来を作るということを信じる主人公であり、それに対してウルトラマンアグルという人類こそが地球にとっての癌なのであるということを信じるライバルが設定されていたとのこと。まるで、ウルトラマンボーローグとウルトラマンヴォート…笑ってしまいました。1997年の京都議定書から2015年のパリ議定書を経て、地球温暖化、SDG’s、脱炭素…すべては流れは一つのものになっているような気がしますが、底流ではウィリアム・ヴォートとノーマン・ボーローグという正式な科学教育を受けていない二人のシンボルの人間に対する考え方の違いの対立があることを伝える大著です。魔術師と予言者、素晴らしいタイトルだと思います。この二項対立が、数多くの小さな支流からなる大河であることを丁寧に書き込まれています。真鍋叔郎が昨年ノーベル賞を取ったグローバル気候物理学も取材に中に入っていて広範な領域をカバーし地球環境の問題を把握する難しさを素直に表明しています。カバーの折込には「月、水、金にはヴォートの言ったとおりだと思い、火、木、土にはボーローグに賛成したくなる。そして日曜日には途方に暮れてしまうのだ。」この問題はZ世代以降への持ち越し案件になってしまうのでしょうか?…ウルトラマンガイアの最終回、調べてみようっと…地球と人類の物語の最終回はキツイなぁ…
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人類は地球環境に影響を及ぼす一因となり得る存在になってしまったので振る舞いに慎重にならないと破滅につながることも有り得る(ナチュラリスト)科学の進歩により人類の問題は解決されていくとする(科学者)2者の相違 ヴォートがグアノに関する調査に基づき物申す件は 既得権益とか権威のあるも...
人類は地球環境に影響を及ぼす一因となり得る存在になってしまったので振る舞いに慎重にならないと破滅につながることも有り得る(ナチュラリスト)科学の進歩により人類の問題は解決されていくとする(科学者)2者の相違 ヴォートがグアノに関する調査に基づき物申す件は 既得権益とか権威のあるものと新しい考えとで合意形成するのがいかに難しいか垣間見えて興味深い
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【第1部 ひとつの法則】 第1章 種の状態 特別な人々/世界は一枚の培養皿/シラミと人間 【第2部 ふたりの男】 第2章 予言者 窒素の山/孤独の楽しみ/蚊をめぐる騒動/ドン・グアノ/廃墟のモザイク/マルサス主義/生き残る道 第3章 魔術師 もっと!/ノーム・ボーイ/...
【第1部 ひとつの法則】 第1章 種の状態 特別な人々/世界は一枚の培養皿/シラミと人間 【第2部 ふたりの男】 第2章 予言者 窒素の山/孤独の楽しみ/蚊をめぐる騒動/ドン・グアノ/廃墟のモザイク/マルサス主義/生き残る道 第3章 魔術師 もっと!/ノーム・ボーイ/二塁手/ただ野外で体を動かすことが好きだった/その元凶たる低木を絶滅させよ/バヒオにて/シャトル育種/緑の革命 【第3部 四つの元素】 第4章 土――食料 世界人口が現在の50倍から60倍になるとき/Nの物語(自然編)/Nの物語(化学合成編)/還元の法則/泥の手品/のろま/特別なイネ/カントの倫理/樹木作物と塊茎 第5章 水――淡水 トマト/直径275キロメートルの球/肥沃な三日月地帯/田園都市の水/経済的問題/3R 第6章 火――エネルギー ピットホール/奇妙な森/石油不安/巨大なランプシェードをさかさまにひっくり返したような/ハバートの怒り/売り買いする商品ではない 第7章 空気――気候変動 あっという間の100万年/奇人変人/門外漢/モラルをめぐる考察/大量死が起きるだろう/抽象的であいまいなもの/まずは石炭から/地球をハッキングする/奇妙な森 【第4部 ふたりの男】 第8章 予言者 出発/4万人が驚いた/必要な知的枠組み/ポイント・フォー計画/魔術師と予言者/戦闘開始!/人口問題 第9章 魔術師 重複/不完全なダブル/めいめいが巣穴を掘って/急ぎの注文/燻蒸/失敗した革命/仕事場と社会 【第5部 ひとつの未来】 第10章 培養皿のへり 特別な存在/修正能力/自然の法則を免れる
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