物流の世界史 の商品レビュー
これは面白いし興味深い。 本書でいう物流とはモノだけではなく、ITサービスやエンジニアリングなど無形のサービスも含めた価値の物流という感じ。 極度な国際サプライチェーンは新型コロナによってその脆弱性があらわになった。シェアリング文化の浸透や全世界で進行する高齢化も、モノへの依存...
これは面白いし興味深い。 本書でいう物流とはモノだけではなく、ITサービスやエンジニアリングなど無形のサービスも含めた価値の物流という感じ。 極度な国際サプライチェーンは新型コロナによってその脆弱性があらわになった。シェアリング文化の浸透や全世界で進行する高齢化も、モノへの依存度を下げサービスや経験へのシフトを助長している。 高い関税や製造サプライチェーンの国内回帰の影響などから、一つの製品をつくりあげるのに何度も国際輸送を経て材料や部品を組み立てていくようなモノの物流は衰退する流れなのかなと感じた。
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正確にこの本を表すなら「グローバリゼーションの歴史」あたりが適切だと思うんだけど、まぁ原題が「Outside the Box: How Globalization Changed from Moving Stuff to Spreading Ideas(アウトサイド・ザ・ボックス グローバリゼーションはいかにして「モノの移動」から「アイデアの拡散」へと変化したのか?)」と、同作者の『コンテナ物語』を強く意識したものになっているので、知らない読者と知っている読者のいいとこ取りをするためにこのタイトルにしたのかもしれない。 いや、誤解を招くとは思うけどさ…。 グローバル化が当たり前になった今から見ると不思議なことだけど、昔は主に運送などの点からグローバル化することのデメリットが多かった。発想としてないわけではないんだけど、コストとリターンがあってなかったんだな。 ただ、そこからメリットが上回ってくると、サプライチェーンという形で企業は一気に発達しだす。 それはある程度まで上手くいっていて(日中韓とかね)いたけど、消費のカタチが「モノ」から「情報」へ移ったことで、これまでの見え方だと見えにくくなってしまったものもある…というあたりかな。GDPが当てにならないのはこういったケースで、国主導で見ること、あるいはビジネスを補助金なんかでコントロールすることはどこまで通用するのかなぁ、という。 主題ではないけど、EUなどのグローバルの枠組みが、世界戦争を防ぐ役割を担っているというのは気付かなかったので良い指摘だった。 世界は複雑化してくけど、それは誰かが暴走しないようにする安全弁が多くなっている結果かもしれないね。
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読みにくかったです デヴィッド・リカードが唱えた比較優位 (自由貿易において、各貿易国が自国の中で得意とする分野に特化・集中することで、対象国全体の労働生産性が上がり、互いに高い利益を得られる)の概念は勉強になりました グローバル化の第1段階 欧州列強が植民地に通商網を張り巡ら...
読みにくかったです デヴィッド・リカードが唱えた比較優位 (自由貿易において、各貿易国が自国の中で得意とする分野に特化・集中することで、対象国全体の労働生産性が上がり、互いに高い利益を得られる)の概念は勉強になりました グローバル化の第1段階 欧州列強が植民地に通商網を張り巡らせた 先の大戦後の第2段階 国際貿易が活発化 第3段階 製品の部品調達から消費までの流れが国境を越えてつながった 第4段階 国際物流の主役が「モノ」から「情報」へ変化している
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物流と経済の歴史を把握できる良書。 読むにあたっては経済の前提知識が必要。 ただ、戦時/戦後の経済状況が今とは全く異なる計画経済的要素を多分に持っていたことなど、歴史の振り返りにもなる本だと思った
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比較優位説に基づいた国際分業を補強する国際物流を通じて発展してきたグローバル経済において、その付加価値の主体がどのようにして「モノ」から「情報」に移っていったかがまとめられた良い本である。昨今、物流に従事するドライバーなどの待遇が問題にされているが、この本に示唆されてあるように、...
比較優位説に基づいた国際分業を補強する国際物流を通じて発展してきたグローバル経済において、その付加価値の主体がどのようにして「モノ」から「情報」に移っていったかがまとめられた良い本である。昨今、物流に従事するドライバーなどの待遇が問題にされているが、この本に示唆されてあるように、主役が「情報」に移ったことも1つの原因なのかもしれない。
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物流におけるグローバル化の歴史について4段階に分けて書かれた本。ヨーロッパ植民地帝国を核とした第一のグローバル化、戦間期の停滞、戦後GATTを中心とした西側諸国による第二のグローバル化、そして80年代後半以降長距離サプライチェーンを伴った第三のグローバル化が始まった。更に本書では...
物流におけるグローバル化の歴史について4段階に分けて書かれた本。ヨーロッパ植民地帝国を核とした第一のグローバル化、戦間期の停滞、戦後GATTを中心とした西側諸国による第二のグローバル化、そして80年代後半以降長距離サプライチェーンを伴った第三のグローバル化が始まった。更に本書ではグローバルサプライチェーンの良い面だけでなくリスク面にも触れられている。中東戦争、台湾有事などの地政学リスクにより再編を求められているグローバルサプライチェーンについて考えるためにも読むべき本。
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物流だけに捉われず昨今の経済についても学ぶことのできる一冊だと思います。 タイトルの通りこれまでの物流の流れや成長について学ぶことができます。その成長の中には社会や経済が密接に関係しており、初心者でも体系的に学ぶことのできる内容でした。
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自由貿易は規模の大きい先進国に利益を与えるが、「世界経済の周辺部」に置かれた国々に損失を与える。 「輸入代替工業化」=一次産品は工業品に比べて技術発展により価格が下落することから、同じ量の工業品を輸入するのに原材料の輸出をどんどん増やさなければならなくなる。 だから自由貿易を歓...
自由貿易は規模の大きい先進国に利益を与えるが、「世界経済の周辺部」に置かれた国々に損失を与える。 「輸入代替工業化」=一次産品は工業品に比べて技術発展により価格が下落することから、同じ量の工業品を輸入するのに原材料の輸出をどんどん増やさなければならなくなる。 だから自由貿易を歓迎しないで、消費財の輸入を抑え、機械や工場設備を導入するべき。 消費財は国内産業を高関税で保護し、逆に富裕国に輸出すればいい。 しかし成功例は韓国と台湾、中国のみ。 長距離バリューチェーンは高くつき、リスクが大きく、信頼性が低く、必要性も低いという認識によってグローバル化には終止符が打たれつつある。 工場生産や対外投資におけるグローバル化は後退しているが、サービスやアイディアの流通という点では急速に進化している。
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1980年から2010年代の第三のグローバル化を中心に分析し、各段階のグローバル化の違いを明らかにし、現在進む第四のグローバル化を見通す。 ◯第一のグローバル化 ・蒸気船と電信 ◯第二のグローバル化 ・戦後の貿易障壁の撤廃、GATT、ECSC ・コンテナ革命 ・工業製品輸出入...
1980年から2010年代の第三のグローバル化を中心に分析し、各段階のグローバル化の違いを明らかにし、現在進む第四のグローバル化を見通す。 ◯第一のグローバル化 ・蒸気船と電信 ◯第二のグローバル化 ・戦後の貿易障壁の撤廃、GATT、ECSC ・コンテナ革命 ・工業製品輸出入の主流化 ◯第三のグローバル化 ・1970年代の金融グローバル化と金融危機 ・貿易連携協定の拡大 ・補助金、税制優遇のよる船舶乱造、輸送コスト低下 ・補助金による輸出入増、日韓中の台頭 ・世界中もっとも安価で品質の良い原料、部品、組立てによる製造業の変質。サプライチェーンからバリューチェーンへ ・企業が創出する付加価値と国家の貿易収支が一致しなくなる ・輸出入量の増加、輸送船大型化の競争激化により、リスク拡大、サプライチェーン柔軟化のための潜在コスト増加 ・補助金による国内産業強化と競争力低下・依存体制 ・貿易自由化による雇用喪失・格差助長と保護政策による長期的非効率化 ・過度なメガシップ化による効率・信頼性の低下 ◯第四のグローバル化 ・インターネットによるサービスのグローバル化
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面白く読めたが、物流の世界史と言うよりも、コンテナの世界史という感じ。 期間も範囲も少なくです。タイトルからしたら物足りないかな?
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