龍帥の翼 史記・留侯世家異伝(22) の商品レビュー
さあ、劉邦と項羽が対峙していよいよ、といったところなのですが、歴史の流れはそうそうすんなりいかないもので。 ここで、韓信が第三勢力として台頭してしまうのですね、確か。蒯通。その立役者というべきか黒幕というべきか。 「士として生まれたからには、その才の限り天下に名を残すべき」とい...
さあ、劉邦と項羽が対峙していよいよ、といったところなのですが、歴史の流れはそうそうすんなりいかないもので。 ここで、韓信が第三勢力として台頭してしまうのですね、確か。蒯通。その立役者というべきか黒幕というべきか。 「士として生まれたからには、その才の限り天下に名を残すべき」という一念があっての行動で、私利私欲ではなかったのでは、という描かれ方です。 その一念に生命を懸けた酈食其と行動原理は同じなのですが、悪役と感じてしまうのは物語として読んだときに、余計なことをした、と思うからでしょうか。 いやいや、面白くなってきた、という感覚は今でこそありますが、「項羽と劉邦」初読の時はこの出来事は韓信の評価を下がることになったので、当時を思い出してしまいました。 「時と人が項羽に勝つのです」と張良。 「あなたの計を綻ばせるのはこの漢王かもしれませんよ」と陳平。 伏線回収は、決戦直前。
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