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ボダ子 の商品レビュー

3.1

17件のお客様レビュー

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2024/05/30

なんだかとんでもない本を読んでしまったなという感想。なんだかもうただただやるせない。 ラストにかけてどんな結末になるのかと食い入るようにページをめくり、まさかのオチというべきかの展開に衝撃を受けた なんだか違う世界で生きている人のようだ

Posted byブクログ

2024/02/04

ぐぇぇぇぇぇしんどいものを読んだ。しかし一気に読ませる筆力がすごい。そうだろうね、実話なんだろうなと思う。家族を顧みず仕事に没頭する姿、怖いけどあるあるだとも感じてしまう。いや無いか…いやすごい本。「人に薦めたいけど薦めたくない」という紹介文も見かけたが、納得。ぐぅぅぅいろいろつ...

ぐぇぇぇぇぇしんどいものを読んだ。しかし一気に読ませる筆力がすごい。そうだろうね、実話なんだろうなと思う。家族を顧みず仕事に没頭する姿、怖いけどあるあるだとも感じてしまう。いや無いか…いやすごい本。「人に薦めたいけど薦めたくない」という紹介文も見かけたが、納得。ぐぅぅぅいろいろつらい。

Posted byブクログ

2023/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ボダ子が主人公かと思っていたけど、父親がメインで書かれてるんですね 結局金だけど、家族のあり方がもう少しなんとかならなかったのか…うーん、悦子も悦子だしボダ子もボダ子だし、、 被災地を舞台したことで父親に得られるものがあれば良かったけど、後味の悪い一冊だった

Posted byブクログ

2023/07/05

小学校の頃から無類の世話好きで、中学になってからは事象を繰り返す娘。境界性障害と診断され、目を離すと血まみれになっているため、学校にもまともに行けなかった。その原因は、家庭を顧みない育児放棄状態の父と、気に入らないことがあるとネチネチと一晩中説教をする虐待気質の母親にあった。それ...

小学校の頃から無類の世話好きで、中学になってからは事象を繰り返す娘。境界性障害と診断され、目を離すと血まみれになっているため、学校にもまともに行けなかった。その原因は、家庭を顧みない育児放棄状態の父と、気に入らないことがあるとネチネチと一晩中説教をする虐待気質の母親にあった。それでも父大西はゴルフ場経営で多額の利益を上げていたのだが、それもある日終わる…。 「事実に基づいた」と書かれているが、要は父親の半生の手記である。これがまた、出てくる人物すべてがろくな人間ではなく、家族3人を含めてダメ人間でクズで悪党。したがって救いのない話だ。 ゴルフ場経営のノウハウで一山当て、その金で飲み屋の女を囲うも、バブルの崩壊ですべてが崩れる。そこからなんとかやりくりするも、今度は東日本大震災と、落ちていく大西の会社。思ったようにならない人生に、思うにようならない家族と、中盤では読んでいくのが辛くなる。 そう、タイトルこそ『ボダ子』であるが、9割型は大西と大西の会社の話であり、娘は出てくるたびに何らかの大きな問題を起こしている。大西としても、ボダ子がいるからこそ、形式的な家族を演じられていたのだろうが、それも金という裏付けがあったからであった、という救いもなにもない話。 全体に文章は荒いし、伏線も何もなしに事件が起こるので、ドキュメンタリー独特の危なっかしい綱わたりと、闇討ちをされるような下っ腹に来る事件が描かれていく。一部の人物については、かなり事実とは異なる脚色もあるのだろうが、会社での逆パワハラなどのリアリティはすごい。これが全部創作だったら、作者の力量はとてつもない。 一方で、バブルがその頃だと時代合うっけ?とか、阪神大震災のあたりはすっぽり抜けてるけど、会社は神戸では?などの疑問点があることは否めない。その部分は記憶が抜けているのだろう。 全体にとても嫌な雰囲気で、ヒリヒリというよりもズキズキと痛い話が続き、読了後も救いの無さでトラウマになりそうな話であるが、特にミステリ系の創作をする人には参考になる部分も多いだろう。嫌というほど印象には残る一冊だ。

Posted byブクログ

2023/02/17

生きていくにはお金がないと。美しいことや正しいことを背筋を正して言うより、ものをいうのはお金。人々の手垢にまみれても煌めきを失わないのはお金。浩平が世知辛い社会でお金を稼ぐのに必死であったのは、「ボダ子」という境界性人格障害の美しい我が子によって、この世につなぎとめられていたから...

生きていくにはお金がないと。美しいことや正しいことを背筋を正して言うより、ものをいうのはお金。人々の手垢にまみれても煌めきを失わないのはお金。浩平が世知辛い社会でお金を稼ぐのに必死であったのは、「ボダ子」という境界性人格障害の美しい我が子によって、この世につなぎとめられていたからだろう。ネグレクトしているように周りから見られても、意識の片隅にはこの、本当に護るべき存在があったことだろう。東日本大震災の復興の影にあるものや、性癖などの描写が強烈。読んでいてなんともやるせなかった。堕ちても安易に犯罪に走ったり命を絶とうとは考えない主人公。繰り返し言う「何とかなる」「何とかせな」という言葉がずっとリフレインして残った。

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2023/02/12

実体験にもとづく衝撃作とあったので主人公は著者近影のイメージで読みました。全体的に自分が今まで全く見てなかった視点や考え方で物事が進んでいってハッとなることが多かったです。「何とかなる、何とかなる」が「何とかせな、何とかせな…」に変わるのはゾッとしました。

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2023/01/27

家族を省みることなく仕事にのめり込んだ末に、娘を境界性人格障害発症まで追い詰めた男の、起死回生をかけた物語。精神障害や東日本大震災の話が出てきて興味深かったが、読んでいる間は気持ちが暗くなる一方だった。ハードボイルドという区分が合うのかどうか分からないが、大藪春彦賞を獲っている作...

家族を省みることなく仕事にのめり込んだ末に、娘を境界性人格障害発症まで追い詰めた男の、起死回生をかけた物語。精神障害や東日本大震災の話が出てきて興味深かったが、読んでいる間は気持ちが暗くなる一方だった。ハードボイルドという区分が合うのかどうか分からないが、大藪春彦賞を獲っている作家なので、そんな感じで読めば面白い…かも?たまに読んでみたくなる内容。

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2023/01/03

境界型人格障害を病を患った娘と、被災地で一攫千金のために踠く父親の話し。 いやーな人たちしか出てこないで

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2022/12/04

バブル期に大いに働き大いに稼ぎ大いに遊んだ主人公。それでも家庭を持ち子を持つ。 大人になった頃には既にバブルが弾けていた私には理解不能な価値観の人物たち。 所謂グズ。グズでも本を読み働き夢を追いかける…だけれども、やっぱりグズ。 私を育ててくれた大人たちがバブル期を経験してもこ...

バブル期に大いに働き大いに稼ぎ大いに遊んだ主人公。それでも家庭を持ち子を持つ。 大人になった頃には既にバブルが弾けていた私には理解不能な価値観の人物たち。 所謂グズ。グズでも本を読み働き夢を追いかける…だけれども、やっぱりグズ。 私を育ててくれた大人たちがバブル期を経験してもこんな風にならなくてよかった、ありがとうという気持ちにさえなってしまった。 筆者の体験に基づいて書かれた作品とのこと。 ある意味自然主義文学さながらの物語。 バブル期を経た人物が被災地へ流れて一攫千金を狙って再起を図るとは被災されたたくさんの方たちにとっては虫が良すぎるのだろうと感じ、やはり、震災後文学というものには安易に手を出したくないな、と思う。 それでも人生の壮絶さ、理解不能な人物の人生観の壮絶さを思い知らされる印象深い作品。 

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2022/07/30

「62歳、住所不定、無職」の大型新人、赤松利市氏。新潮文庫2月の新刊です。 出てくる人物は全てクズ。特にボダ子(境界性人格障害 borderline personality disorder)の父親である主人公が下衆の極み。復興バブルをあてにして石巻で土木事業に関わりますが嘘とご...

「62歳、住所不定、無職」の大型新人、赤松利市氏。新潮文庫2月の新刊です。 出てくる人物は全てクズ。特にボダ子(境界性人格障害 borderline personality disorder)の父親である主人公が下衆の極み。復興バブルをあてにして石巻で土木事業に関わりますが嘘とごまかしで失敗して、ひたすら転落していく様子が痛々しい。境界性人格障害の娘に最後まで向き合えず全てを失った果てに路上生活。最低な読後感です。私小説の体で書かれていますが、フィクションであることを願いたいです。他の作品が気になります。

Posted byブクログ