いい加減な日本語 の商品レビュー
「〜感じ」「〜くない」最近の言葉や表現についてレポートを書く機会があったら使えそう 読みやすいので誰にでもおすすめできる
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非常に面白い一冊だった。 「いい加減」とは、実に曖昧で、ニュアンスに富んでおり、実は非常に高度な語彙や用法ということが良く分かる。 「のだ」 のだ/のですか? のです/ です ちょっとした違いで、受け取り方が違ってくることを日本語を母語とする者は自然と身に着けているが、これを日本語話者でない日本語学習者に、理論的に説明しようとすると非常に難しいが、その違いを例を引いて、明快に説いてくれる。 その後につづくフィラー(Filler)の数々。 えーっと/あのー/そのー/まあ/そうですねー それぞれ、後に続く文章や、話者が込める意図によって、使い分けがなされている!? そんなことを意識せずに使っている自分て、なんてすごいんだ!なんて思えたりもする(笑) 結びが、 「いい加減」は多様性を受け入れる寛容の概念で、今の世の中にはその気持ちが必要 とするが、それは蛇足だろう。 むしろ、「いい加減」にボカしているようで、我々は非常に敏感に他者との距離感を測り、ものごとを断定的に判じないことで衝突を回避するなど、高度なことをやっていることが分かるのだった。 面白かった!!
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