日本橋に生まれて の商品レビュー
行きつけのスーパーや病院で、週刊文春 小林信彦の連載コラムと和田誠の「表紙はうたう」を立ち読みするのが習慣だった。昨年7月にコラムの連載が終ってしまって、喪失感に見舞われている。和田誠も故人であるし。 第1部「奔流の中での出会い」はまさに綺羅星。圧倒される。多くの著名人にとっ...
行きつけのスーパーや病院で、週刊文春 小林信彦の連載コラムと和田誠の「表紙はうたう」を立ち読みするのが習慣だった。昨年7月にコラムの連載が終ってしまって、喪失感に見舞われている。和田誠も故人であるし。 第1部「奔流の中での出会い」はまさに綺羅星。圧倒される。多くの著名人にとって、記録魔 小林信彦との出会いはまさにかけがえのないものになった。 あとがきがまた連載の1回分のようで、まだまだ余力を残した感じである。つくづく惜しい。
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細かい感想と評伝がたくさんあって、それがおそらくもうあり得ないくらい遠くて、でも今につながっている。昭和が遠い。昭和は長い。平成は昭和の半分、令和もそろそろ5年。
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小林信彦の文章はそんなにたくさん読んでいないのだが、この本に関して言えば「軽い」という読後感を抱く。もちろん悪い意味ではない。出会った人々の死を語る時も、世相に触れる時も、魅力的な女優を描写する時も彼は重々しくしかめ面して表現することなく、どこか「遊び」とも呼べる余裕を以て対象に...
小林信彦の文章はそんなにたくさん読んでいないのだが、この本に関して言えば「軽い」という読後感を抱く。もちろん悪い意味ではない。出会った人々の死を語る時も、世相に触れる時も、魅力的な女優を描写する時も彼は重々しくしかめ面して表現することなく、どこか「遊び」とも呼べる余裕を以て対象に接している印象を受ける。そしてその「軽い」風情が逆にこちらを時に黙らせ、時に唸らせる。すでに重鎮と言っていいこの著者の根っこにある「お茶目さ」の現れでもあるだろうし、著者の軽い知的フットワークの秘訣でもあるようで侮れない味を感じる
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【読者に支えられ、本音を言い通して23年】東京は日本橋区の生れで、和菓子屋の九代目の長男。小林さんが出会った喜劇人や作家たち、映画を語る「週刊文春」連載の最終巻。
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